posted:2020 04.27
updated: 2023 03.25
研修の効果測定の目的とは?内容から測定方法までわかりやすく解説

研修の効果測定をどうすべきか、頭を悩ましている方はいませんか?ただ、研修を行えば生産性が向上するわけではなく、そのあとの効果測定を含めて、初めて個人の成果や会社の業績につながっていくのです。
そこで今回は、研修効果を測定する目的と効果測定の方法をご紹介します。
効果測定の目的とは
研修はその日に受講したら終わりとなりますが、それでは研修を通して、どれだけ参加者自身の学びになったのか、どれだけの効果を得られたのかが不透明です。
効果測定を実施することで、参加者の研修目標が、どの程度達成されたのかを確認することができます。
また、新しい知識やスキルを身につけたことで、仕事にどの程度活用されているかを確認するためにも、効果測定は必要となります。
個人の評価や改善点を見出すだけでなく、実施した研修内容の改善点の確認も効果測定の目的に含まれます。
カークパトリックの4段階評価法と測定方法
カークパトリックの4段階評価法はアメリカの経営学者のカークパトリック博士が1959年に提案したものです。この評価法は、研修測定レベルを4段階で評価し、研修プログラムの改善や、参加者の理解度などを知るために最も定着している方法です。
レベルごとに測定方法も異なってきます。効果測定における4つの分類と測定方法を表にまとめました。
レベル1:Reaction(反応)研修に対する満足度
研修直後に参加者から研修に対する評価をアンケートによって収集します。(研修内容の理解度や、仕事に生かせる応用性など)
レベル2:Learning(学習)知識やスキルの学習度合い
期間を置いて、テストを行います。参加者の理解度や、全体傾向を把握するとともに、テスト実施自体に記憶の再生を促す効果があるので、研修の復習効果があります。
レベル3:Behavior(行動)行動変化
上司・同僚から自身の行動面への評価を集め、測定します。客観的なデータに基づいて自身の行動を理解するためにサーベイ(アンケート調査)を利用する場合もあります。
レベル4:Results(結果)組織としての変化
業績そのものに対する研修の影響度を測定することは難しいものの、研修の参加者と参加していない社員とを比較する方法や、業績と相関の高い先行指数(KPI)を測定することが可能です。
効果測定の3W1H
「3W1H」とは、Who、What、When、Howのことを表しています。
3W1Hをおさえた効果測定の例としては、研修直後に、参加者を対象に講習内容に関するテストをおこなったり、研修1週間後に、上司に参加者の業務での行動変化についてのアンケートの実施などです。
効果測定を行う際は、ぜひ3W1Hのポイントを考慮して実施するようにしましょう。
さまざまな効果測定方法
インタビュー
インタビューは、参加者に対して研修を通しての気づきや学びを直接聞く方法です。
時間と手間はかかりますが、研修前後での気持ちの変化や行動の変化を聴けると研修への評価が分かりやすくなります。
個別で掘り下げて聴いていくことができるので、本音を聴きだしやすいですが、その一方で、上司に遠慮して研修の良い点しか挙げてくれない方もいるので注意しましょう。
アフターアンケート
アフターアンケートは、従来から行われている一般的な測定方法です。
この場合のアンケートのとり方としては、全体的な印象を聴くだけでなく、細かく聴いていかないと、研修プログラムの改善ができにくくなります。
一般的なので、この効果測定から始めてみると、取り組みやすいですよ。
事前事後テスト
事前事後テストは、研修の前後でテストを行い、参加者の知識・スキルの定着を測定するものです。まず、研修の前に参加者の知識、技術のレベルをテストによって確認します。研修後の測定はいつ実施するかも最初に決めておく必要があります。
事後のテストのタイミングは、知識・スキルの定着を見るのであれば、3カ月後くらいが望ましいです。研修直後や期間を置いてから取り組むことで、研修内容の復習にもなり、より記憶に残り、自身の知識やスキルとして習得できるので、測定以外の効果も期待できます。
コントロールグループとの比較
コントロールグループとの比較は、研修終了後に、研修に参加したグループと参加しなかったグループ(コントロールグループ)との業績などの差を測り、比較する方法です。
しかし、研修に参加したグループの方の業績が高くなったとしても、それが必ず研修の効果であると結論づけるのは難しいです。
ただし、データが蓄積されれば高い説得力を持つので、ぜひ試してもらいたい効果測定です。
360度フィードバック(アンケート)
360度フィードバックでは、研修の前に参加者の上司や部下・同僚などから本人の言動や業務態度についてどう見えるかのアンケートを収集します。
そして研修後、一定期間を経て再度アンケートを実施し、その変化を測定するものです。
何十項目のアンケートになるのでコストや手間がかかりますが、自己完結型ではなく、第三者の目も加わるので、新たな気づきが得られます。
即効性があり研修効果が体感できるコンテンツ紹介
PDCAサイクルが体感できる「チャンバラ合戦」
『チャンバラ合戦』は、スポンジの刀で相手の腕についたボールを切り落とすというシンプルなルールです。しかし、ただ戦うのではなく、相手チームに勝つための「戦略」を練ることが大切なゲームです。
チャンバラ合戦は、「軍議」を行ない、合戦を通して実践し、また軍議で振り返り、作戦を立て直すという流れになっています。まさに合戦を通してPDCAサイクルが学べるのです。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)のサイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を促す方法のことです。
身体を動かすことで参加意欲を高め、軍議を通してチームディルディングも学ぶことができるのがチャンバラ合戦の特徴です。
合戦内容もチームを全滅させる「全滅戦」から、チーム内に大将をつくり大将を討ち取る「大将戦」、会社内一の剣豪を決める個人戦の「バトルロイヤル戦」とさまざまです。
PDCAサイクルから即効で研修の効果を体感できる研修です。
また、研修終了後にはアンケート調査の実施しておりますので、参加者のその日の感想を知ることができます。
チャンバラ合戦には、より研修に特化した「体験型合戦研修IKUSA」プランもございます。
体験型合戦研修IKUSAの開催事例はこちらをご覧ください。
リーダシップ・チームビルディング研修「城攻め」開催レポート
チャンバラ合戦-戦 IKUSA-公式サイトはこちらチャンバラ合戦-戦IKUSA-の資料ダウンロードはこちら
OODA LOOPが体感できる「サバ研」
『サバ研』とは、サバイバルゲームでOODA LOOP(ウーダループ)を学ぶことができる研修です。
サバイバルゲームとはエアーソフトBBガンを利用して行う日本発祥のスポーツです。通常は2チームに別れて行うことが多く、主なゲームは殲滅戦やフラッグ戦などがあります。
この研修を体感していただくことで新規事業の立ち上げを確度と高めたり、事業速度加速させたりするだけではなく、未曽有の事態が発生した際や先行きが不透明な中でもあらゆる局面で意思決定して進めていくことができます。
「OODA LOOP」とは米空軍出身のジョンボイド大佐が自身の戦闘を元に、五輪の書などから学びを加え提唱した勝つためのフレームワーク。迅速かつ柔軟な意思決定の流れをみる(Observe)、わかる(Orient)、きめる(Deside)、うごく(Act)という4つのプロセスごとに分けています。
また、4つのプロセスは瞬間的に完結するものなので、これらを何度も何度も高速で回転(LOOP)させることにより、時間をかけずに最適な判断を下すことが可能となっています。
現在では全世界のスタートアップや軍隊、スポーツなどあらゆる場面でOODA LOOPが取り入れられ、活用されています。
より早く問題を突破していくことが可能なOODA LOOPを学ぶだけではなく、体感していただくことができる研修です。
研修終了後のアンケート調査も実施しております。OODA LOOPとアンケート調査で、より早い研修効果を感じられることでしょう。
まとめ
効果測定は目的を明確にし、タイミングや方法を測定する内容に応じて実施するようにしてください。
研修での学びをしっかりと業務実績につなげていきましょう。