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updated: 2024 

ジグソーメソッドの目的は?ゲームの進め方や事例を解説

ジグソーメソッドの目的は?ゲームの進め方や事例を解説

 

学校の教育現場を始め、企業の人事研修や人材育成においても、従来の方法よりも高い効果が期待できる学習方法として「ジグソーメソッド」が注目されています。

ジグソーメソッドとは、学習者個々に与えられた情報や条件をもとにグループで課題を解決していく学習方法です。学習者が主体的に学びを深めるアクティブラーニングの一つでもあります。

本記事では、ジグソーメソッドの目的や、ジグソーメソッドを取り入れた研修の進め方、研修事例についてそれぞれ解説します。新しい研修の導入を検討している人事担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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ジグソーメソッドとは

ジグソーメソッドとは、分割された情報をもとに、学習者同士が協力し合いながら学びを深めていく学習方法のことです。アメリカの社会心理学者エリオット・アロンソン氏によって提唱されました。

ジグソーメソッドは、元々、アメリカにおける人種差別による教育レベルの差をなくす教育方法として考案されたといわれています。現在では、学習者が主体的に取り組む「アクティブラーニング」と呼ばれる学習方法の一つとして、学校教育のみならず、ビジネスの場面でも広く応用されています。

アクティブラーニングとは

アクティブラーニングとは、学習者が主体的に学習し、テーマに沿って進めていく学び方です。講師が学習者に対して一方向的に講義を行うような従来の学習方法とは異なり、学習者自身の考えを周りの人たちに発信し、意見交換をしながら進めていくことが、アクティブラーニングの特徴です。

アクティブラーニングの研修では、ディスカッションチームビルディングゲームビジネスシミュレーションなどのグループワーク形式が選ばれる傾向にあり、他者との協力や相互理解を促進します。

アクティブラーニングは、アメリカの大学にて、学生を対象とした学習方法として導入されたことが始まりです。現在では日本の教育場面や、企業の人材育成を目的とした企業研修で活用されることも増えています。

さらに、20128月に開催された文部科学省「第82回中央教育審議会」においても、アクティブラーニングが「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」学習方法として位置づけられました。優秀な人材を育成するための一つの手法として、アクティブラーニングで得られる効果の期待は高まっています。

ジグソーメソッドの目的

学習者が主体的に学習に取り組むジグソーメソッドを取り入れた研修には、どのような目的があるのでしょうか?

コミュニケーション能力の向上

ジグソーメソッドの研修で与えられるテーマや課題は、学習者同士で情報や意見を交換しなければ先に進められないように設計されています。課題を解決するためには、学習者同士のコミュニケーションが必要不可欠なのです。

学習者同士でグループワークを行うことで、他者の話を聞く相手に明確に意見を伝えるグループの意見や情報をまとめるなど、ビジネスで求められるさまざまな能力を磨けます。ジグソーメソッドの研修を通じて、学習者のコミュニケーション能力の向上が期待できるでしょう。

問題解決力の向上

アクティブラーニングを取り入れた研修では、与えられたテーマや課題に対して学習者自身が主体的に考え、答えを出すことが求められます。自分なりの答えを導き出すまでのプロセスを体感することは、問題解決力の向上へと繋がります。

また、課題や問題を解決するには、「なぜ自分はそのような答えを考えたのか」という根拠が必要。アクティブラーニングの研修では、その過程で求められる論理的な思考能力も磨けます。

発想力の向上

アクティブラーニングの研修では、他の学習者の持つ情報を口頭のみで共有します。また、個々の情報を整理しなければ、解答を導き出せないよう設計されています。

自分自身が持っている情報に加え、他者の情報や意見を取り入れることで、自分だけでは思い付かなかったような新たな考えやアイディア、課題の解決方法の発想に繋がります。

ジグソーメソッドの進め方

ジグソーメソッドの研修は、基本的には「ホームグループ」「エキスパート活動」「ジグソー活動」3つのステップで構成されています。
ジグゾーメソッドの研修の進め方について、各ステップの特徴を解説します。

ホームグループ

ホームグループとは、学習者自身が所属するグループのことです。アクティブラーニング・ジグソーメソッドの研修は、基本的にはグループで学習を深めながら、与えられた課題をグループ内で解決していきます。
ホームグループに分かれた後は、与えられたテーマや課題の断片的な情報を個々のメンバーが取得するために、個人、または複数人で役割分担を行います。

エキスパート活動

エキスパート活動とは、学習者が各ホームグループに分かれて役割分担を行った後に、それぞれの役割を学ぶ学習者同士を集める段階です。この段階で集まったグループのことを、エキスパートグループと呼びます。エキスパートグループは、個人の場合もあれば、グループ内で項目ごとにチームを作ること場合もあります。

エキスパート活動では、研修のテーマや課題のうちの断片的な情報を与えられます。これらの情報は、自分以外のホームグループメンバーには伝えられません。学習者は、与えられた情報のエキスパートになる必要があるのです。

ジグソー活動

エキスパート活動によって個別に情報を得た後、ホームグループに戻ってメンバーと情報共有を行い、研修のテーマや課題を解決するためのグループワークを行う段階をジグソー活動と呼びます。

ジグソー活動では、自分だけが持っている情報をメンバーへわかりやすく伝えるための話し方、個々の情報を整理する力、グループ内の課題を把握して解決に導くための合意形成能力など、ビジネスでも欠かせないさまざまな能力が求められます。

グループワークを通じて情報共有をし、ホームグループ内での意見がまとまったら、グループごとに発表します。全グループの発表が終わったら、各グループにおける課題の進め方やワークに対してのフィードバックを行います。フィードバックでは、個人に対する採点のみを行う方法や、グループごとに採点して優勝グループの表彰を行うなど、さまざまな方法があります。

ジグソーメソッドを取り入れたゲーム

ジグソーメソッドの要素を取り入れた、代表的な2つのゲームを紹介します。

リモ探

リモ探は、ジグソー法を活用した、オンラインで実施するアクティビティです。

ゲームは、ある課題が発生するところからスタート。参加者は協力して課題を解決しなければなりません。

まずは少人数からなる「小グループ」で情報を整理します。複数の小グループで与えられる情報はそれぞれ異なっているため、小グループで整理した情報は、参加者全員が所属する「大グループ」で共有する必要があります。小グループと大グループを行き来して議論を進める中で、大グループ(参加者全員)で課題の解決に辿り着くことが、このゲームのゴールとなります。

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アクティブ・ブック・ダイアログ

アクティブ・ブック・ダイアログは、「NPO法人場とつながりラボhome’s vi」の正会員である竹ノ内壮太郎氏によって開発された、新しい読書法です。
アクティブ・ブック・ダイアログでは、一冊の本から学習者一人ひとりに担当のページを割り振り、一冊の本を全員で読み進めていきます。

学習者一人ひとりが、担当したページをまとめて一人3分程度で本の先頭の担当からプレゼンを実施。全体で本の感想や疑問、活動に関する振り返りなどを話し合っていきます。学習者個々の考えを共有することで、本の内容の理解をより一層深めることを目的としています。

アクティブ・ブック・ダイアログは、読書の促進だけではなく、コミュニケーション能力の向上コミュニティ作りなどのさまざまなメリットを得られる読書法として、企業研修にもおすすめです。

まとめ

ジグソーメソッドを取り入れた研修は、学習者の主体的な学習促進の効果のみならず、コミュニケーション能力発想力など、ビジネスで求められるさまざまな能力の向上へとつなげることができる研修です。
部署やチームごとに分かれてグループワークを行うことで、相互理解の促進チームビルディングの向上も期待できるでしょう。

現在実施している研修の内容が定着しない、社員の更なる自発的な行動を促進したい場合には、ジグソーメソッドを取り入れた研修を実施してみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いた人

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