updated: 2024
リーダーシップ研修に適したゲーム7選!鍛えられるスキルも紹介
目次
リーダーシップは特別な才能や資質ではなく、経験や学習によって誰もが身につけることができます。
また、リーダーシップは経営者や役職者などのリーダーだけに求められるスキルではなく、一般社員が発揮することを求められる場合もあります。
この記事では、リーダーシップに必要なスキルや、実践的な学びの手段としてゲームが有効であること、リーダーシップ研修に適したゲームについて紹介します。
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リーダーシップとは?
リーダーシップとは、日本語では「指導力、統率力」などと表現されます。一般的には、グループにおける目標達成に向け、統率するスキルを意味します。
しかし、リーダーシップの捉え方は時代や社会環境を反映し、組織によっても変化します。そのためさまざまな定義や解釈が生まれており、近年ではどんな組織でも通じる万能のリーダーはおらず、役割ごとに向いている特性が異なるとする理論も提唱されています。
ドラッカーによる「リーダーシップの本質」
では、リーダーシップとは何なのでしょうか。著名な経営学者で、組織のマネジメントに関する研究で知られるP・F・ドラッカーは「リーダーシップは資質やカリスマ性とは関係なく、手段であり、何のためのリーダーシップかが問題である」と述べています。彼は、リーダーたる要件として以下の3つを挙げました。
1.リーダーシップを仕事と見ること
ドラッカーは著書のなかで、リーダーシップの基礎を以下のように定義しています。
「組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を決め、それを維持する者である。もちろん、妥協することもある。」
リーダーにとって重要なのは使命と目標であり、仮に妥協するとしても、使命や目標に沿っているかどうかが判断基準になるとしています。
2.リーダーシップを責任と見ること
ドラッカーはリーダーの条件の一つとして「リーダーシップを、地位や特権ではなく責任と見ること」とも述べています。うまくいかないときも失敗を人のせいにせず、最終的な責任は自分にあると知っていることが、リーダーシップの発揮につながるという考え方です。またそれゆえ、真のリーダーは優秀な部下を恐れず、彼らの成功を自らの成功と捉えます。
3.信頼を得られること
ドラッカーは「リーダーに関する唯一の定義」として「“つき従う者”がいること」を挙げています。ここでいう“つき従う者”とは決して強制されたわけでなく、リーダーを信頼して自らの意思で従う人物です。つまり、周りからの信頼を得られなければ、リーダーの要件を満たさないということになります。
さらにドラッカーは、信頼される理由を「リーダーの言うことが真意であると確信を持てる」とし、リーダーに求められるのは賢さではなく、一貫性だと説明しています。
参照:P・Fドラッカー(2000)『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社)
ドラッカーの定義から、リーダーシップが生まれついての資質ではなく、後天的に身につけられる考え方やスキルであることがわかります。
参考:リーダーシップとは?定義や理論をわかりやすく紹介 | あそぶ社員研修
リーダーシップにおいて求められるスキル
前項で、リーダーシップが学習できるものだとわかりましたが、具体的に何を学んだらいいのでしょうか。
ここでは、日本発のリーダーシップ理論である「PM理論」を切り口に、リーダーシップを身につけるために必要なスキルを紹介します。
参照:グロービス経営大学院(2014)『【新版】グロービスMBAリーダーシップ』(ダイヤモンド社)
PM理論とは?
PM理論とは、日本の集団力学の先駆者と呼ばれた、社会学者の三隅二不二(みすみじゅうじ)氏が1966年に提唱したリーダーシップ理論です。リーダーシップの古典的な考え方の1つとして知られており、現在もさまざまな場面で参考にされています。
PM理論は、リーダーがとるべき行動に着目した行動理論の一つです。リーダーに必要な要素を「P機能(パフォーマンス)」と「M機能(メンテナンス)」の2つに分類し、さらにP機能とM機能それぞれの強さによってリーダーシップ像を4つに分類しています。
P機能
P機能は「目標達成スキル」を意味し、目標を達成するために発揮されるリーダーシップです。組織の方向性を理解し、自チームがゴールに向かえるように行動します。
M機能
M機能は「集団維持スキル」を意味し、集団をまとめるために発揮されるリーダーシップです。人間関係を良好に保ち、チームワークを維持・強化するための機能を指します。
どちらかの機能が優れていればいいわけでなく、PMのどちらも強い状態が理想的なリーダーとされます。
PM理論による4分類:①PM型
成果をあげる力も集団をまとめる力も強く、理想的なリーダー像とされます。
PM理論による4分類:②Pm型
成果をあげる力は強いものの、集団をまとめる力が弱いリーダー像です。個々のメンバーを尊重する姿勢が欠けているため、人がついてこない可能性があります。
PM理論による4分類:③pM型
成果をあげる力は弱いが、集団をまとめる力は優れているリーダー像です。職場の人間関係は良好ですが、目標達成においては力不足となる傾向があります。
PM理論による4分類:④pm型
成果をあげる力も集団をまとめる力も弱いリーダー像です。4つのリーダー像のなかで、最もリーダーに向いていないタイプといえます。
「目標達成スキル」を伸ばすには?
PMどちらも強いリーダーが理想的だということがわかりました。では続いて、P機能である「目標達成スキル」を伸ばすのに必要なスキルを見ていきましょう。
- 組織のゴールを理解し、自チームの目標に適切に落とし込む
- 目標達成のための計画を立てる
- 達成に向けてメンバーに業務を指示したり、進捗を管理したりする
- ゴールに向けた行動をするようメンバーに行動を徹底させる
P機能に課題のある社員は、組織の方向性に対する理解が希薄であったり、目標達成に向けたメンバーへの指導が不足していたりする可能性があります。研修でこれらの重要性を認識し、行動変容につなげることがポイントです。
「集団維持スキル」を伸ばすには?
次に、M機能である「集団維持スキル」について見ていきましょう。
- メンバーに積極的に声をかけ心理的安全性を高める
- 悩みやトラブル、不安を抱えるメンバーの声を聞く
- 多彩なメンバーの個性を認める
- 発言しやすい雰囲気をつくる
M機能の弱い社員については、メンバーの個性や考えに気を配り、適切なコミュニケーションをとり、チームの関係づくりをすることが求められます。研修では、組織の人間関係の良さが成果につながると実感できるといいでしょう。
【関連記事】
リーダーシップとは?役割、リーダーに必要なスキル、コミュニケーションスキルを高める方法を紹介
リーダー以外もリーダーシップを発揮すべき理由とは?
ここまでリーダーシップに必要な要素を見てきましたが、近年では、立場や役職に関わらず、全員がリーダーシップ力の向上を図るべきだという考え方が広まりつつあります。その背景として、事業を取り巻く環境変化のスピードアップや、女性活躍推進をはじめとする従業員のダイバーシティ推進の影響が挙げられます。
多様な人材や働き方を受け入れて、企業の力に変えていくためには、メンバーそれぞれがリーダーシップを発揮し、シナジーを生み出していくことが必要不可欠です。リーダー職や管理職以外のメンバーも、それぞれがリーダーシップを身につけることが求められています。
リーダーシップとマネジメントの違い
リーダーシップと混合されやすいのが、マネジメントです。どちらも組織の目標を達成するために必要なスキルですが、それぞれが果たす役割は大きく異なります。
リーダーシップは目標達成に向かって、組織やメンバーを導いていくスキルです。一方、マネジメントは目標を成し遂げるための手段や方法を考え、組織を管理するスキルを指します。
マネージャーや部長職といったチームを管理する立場になると、リーダーシップスキルとマネジメントスキルの両方が求められるようになります。一方、どのような立場であれ、リーダーシップスキルは必要といえるでしょう。
リーダーシップ | マネジメント |
リーダーシップは立場や役職に関わらず発揮されるもの | 役職をもった立場の者が組織を管理する手法 |
リーダーシップ研修にゲームが有効な理由とは?
ここまで、リーダーシップに必要なスキルや、役職に関わらずリーダーシップが求められることを見てきました。
社員のリーダーシップを鍛えるには、ゲームを取り入れたリーダーシップ研修を実施するのがおすすめです。その理由を紹介します。
実践的な学習ができる
リーダーシップは、理論を知るだけではなかなか身につかない実践的なスキルです。ゲームであれば、参加者は特定のシチュエーションを体験しながら、他メンバーと協議し、意思決定を行うことができます。課題に直面したときに、どのようにリーダーシップを発揮すればいいのか経験を積めるでしょう。
自分の強み・弱みを知ることができる
ゲームは参加者同士の協力が不可欠です。チームメンバーとのコミュニケーションを通じて、他人との違いを知り、自分の状態を把握することができます。自らの強みを活かし、弱みを克服することが、より強力なリーダーシップの発揮につながるでしょう。
能動的に楽しみながら学べる
ゲームは目標が明確であるため、参加者がゴールに向かって進み、成功を得やすい行為です。参加者のモチベーションを高め、能動的な参加を促すことで、学びが定着しやすくなります。
役職や部署を超えて参加できる
ゲームは参加者が協力したり競い合ったりするため、メンバー同士の関わりが対等になり、コミュニケーションをとりやすくなります。また、参加者の役職や部署・年齢が異なっていても、それぞれの役割に応じて、リーダーシップを発揮することができます。
リーダーシップに必要なスキルを鍛えるゲーム7選
ここからは、リーダーシップに必要なスキルを鍛えられるゲームを紹介します。
1.謎解き脱出ゲーム「ある会議室からの脱出」
株式会社IKUSAが提供する謎解き脱出ゲーム「ある会議室からの脱出」のストーリーは、社運を賭けた一大極秘プロジェクトの説明会が行われようとしているときに、あろうことかそのプロジェクトの情報が盗まれてしまったという設定です。プロジェクトが全世界に公開されるのを防ぐためには、与えられた“謎”を全て解かなければなりません。
数人でチームを組み、メンバーと力を合わせて謎を解いていく過程で、コミュニケーションスキルや問題を解決する思考力を高めることができます。クリアするには仲間との協力が欠かせないため、チームビルディング効果も期待できるでしょう。
- 所要時間:1.5〜2時間(開会式・振り返り時間は除く)
- 実施方法:1チーム5〜6名
- プレイ可能人数:10名〜1000名
2.合意形成研修コンセンサスゲーム「ジャングルサバイバル」
「コンセンサスゲーム(合意形成研修)」とは、与えられた課題について、チーム全員で話し合い、全員が合意(納得)できる解決策を導き出すことを目的としたゲームです。
株式会社IKUSAの「ジャングルサバイバル」は、ジャングルのなかで生き残る最善策を話し合うストーリー。ジャングルという非日常空間を楽しみながら、合意形成の大切さを体験的に学ぶことで、リーダーに必要な目的を理解する力やコミュニケーションスキルが育まれ、チームビルディングにも役立ちます。
- 所要時間:1.5〜2時間(アイスブレイク時間を除く)
- 実施方法:1チーム4〜6名
- プレイ可能人数:10〜200人
参照:合意形成研修 コンセンサスゲーム | IKUSA公式サイト
3.SDGsビジネスゲーム「ワールドリーダーズ」
株式会社IKUSAの「ワールドリーダーズ」は、企業経営を疑似体験できるSDGsビジネスゲームです。各チームは企業として戦略立案や交渉を行い、労働力や資本を使って利益を競い合います。最終的に多くの資金を稼いだチームの勝利です。ただし、自社の利益を追求するだけでは、次第に企業としての価値を向上させることが困難になります。長期的な利益を生み出すためには、環境や社会などさまざまな要素を考慮しなければなりません。
ゲームを通して、目標を達成するための戦略思考や情報共有、駆け引き、チームビルディングなど、さまざまなことを体験でき、参加者の主体性を引き出すことができます。
- 所要時間:約2.5〜3時間
- 実施方法:1チーム3〜6名
- プレイ可能人数:10〜100人
4.The商社
株式会社プロジェクトデザインが開発した「The 商社」は、参加者が3~6人程度のチームを組み、他のチームとさまざまな交渉を行いながら、自分たちの会社を大きくしていくビジネスゲームです。計画→行動→決算のプロセスを1ターンとし、計4ターンで最終利益を競います。
このゲームのカギとなるのは「交渉」です。常にビジネスマン同士の取引として交渉に臨まなければならないので、Win-Winを築きながら利益を生み出すことの重要性に気づくことができるでしょう。ビジネスを疑似体験するなかで、相手の立場を考えたコミュニケーション力、チームビルディング力、リーダーシップ力が自然と身につきます。
- 所要時間:約3〜6時間
- 実施方法:1チーム3〜6名
- プレイ可能人数:10〜150人
5.トナリノココロ
カレイドソリューションズ株式会社が提供するヒューマンスキル研修「トナリノココロ」は、全員協力型コミュニケーションゲーム研修です。参加者は企業の特命部の社員となり、他のメンバーと協力し合いながら、支社に巻き起こる課題を解決し、全社の課題解決を目指します。その過程のいたるところに、コミュニケーションにおいて重要な「承認」の要素が散りばめられているのが特徴です。
お互いに「承認する・される」体験を通じて、認められるためにはどのように行動すればいいか、認められたときにどのような気持ちになるかを考える力が養われ、より高いコミュニケーション力を身につけられます。
- 所要時間:3〜7時間
- プレイ可能人数:12〜24人
6.部課長ゲーム(Kゲーム)
部課長ゲームは、仕事を円滑に進めるうえで不可欠な報連相のスキルを鍛えるゲームです。参加者は5人1組でチームを組み、それぞれ部長(マネージャー)、課長(リーダー)、社員(メンバー)の役割を分担します。制限時間内にミッションをクリアするためには、チームメンバー全員が正しい「報告・連絡・相談」を身につけなければなりません。
普段とは違う役割を疑似体験することで、リーダーとして組織のメンバーを動かす大変さを実感できるでしょう。また、このゲームではコミュニケーションは全て筆談で行わなければならないので、チームにおける情報共有の難しさや目標共有の大切さを考えさせられます。
- 所要時間:約1時間
- 実施方法:1チーム5名もしくは7名
- プレイ可能人数:5〜30人
参照:コミュニケーション研修用ゲーム「kゲーム」のやり方 | ビジネスゲーム研修なら株式会社HEART QUAKE
7.リーダーシップ研修「グレートチーム」
株式会社IKUSAが、リーダーシップ研修のために開発したビジネスゲームが「グレートチーム」です。
「プロジェクト」の割り当てや、リーダーとして様々な決断を下す「リーダーズチョイス」を行い、高い売り上げを目指してチームごとに競い合います。
ゲームの中でリーダーの立場を擬似体験することで、楽しみながら自然とリーダーシップやマネジメントを学ぶことができます。また、アクティビティの前後にはリーダーシップに関する講義も受けていただくため、学んだことをしっかり定着させることができるのも大きな特徴です。
- 所要時間:約7時間(講義含む)
- 実施方法:1チーム4〜5名
- プレイ可能人数:12〜60人
【関連記事】
リーダーシップ研修の目的や内容とは?おすすめ研修会社もご紹介!
まとめ
リーダーシップは、組織やチームを率いる際に必要なスキルです。経営者や管理職だけではなく、社員一人ひとりもそれぞれの持ち場で発揮する必要があります。全員がリーダーシップを発揮することで、成果を上げられる強い組織がつくれるでしょう。
リーダーに求められる資質やスキルは、先天的なものではなく後天的な努力で身につけることが可能です。今回紹介したゲームを取り入れて、リーダーシップを高めましょう。
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