updated: 2024
防災訓練のアイデア・ネタ21選
ある日突然災害が起こった場合、適切かつスピーディーに対処して命を守るためには、日ごろの防災訓練や防災意識の向上が必要不可欠です。
企業で防災訓練を行おうと考えても、形式的な訓練では参加率が上がらないばかりか、参加者が主体的に考えて行動する内容でなければいざという時にほとんど役に立たない、ということも考えられます。
そこで本記事では防災訓練を行う目的やメリット、防災訓練の種類を踏まえ、企業の防災訓練におすすめの防災訓練のアイデア・ネタ21選を解説します。
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企業が行う防災訓練の目的
防災訓練は地震や津波、火事、水害といった様々な災害から自分及び、従業員や来客の身を守るための訓練です。
かつては、防災訓練といえば小中学校などで行われるイメージが強かったものの、近年は規模を問わず企業でも積極的に行われるケースが増えてきました。災害大国である日本では、職場で突然大災害に巻き込まれるという事態がないとは限らないため、職場での対応を訓練しておくことは従業員や来客の命を守るために必要なことです。
また、企業の防災訓練は「会社のデータや設備を守ること」と「スピーディーな業務再開」も目的の一つです。
現代の社会では企業同士の事業が複雑に絡み合っていて、一つの企業が事業をストップすることで、関連企業も事業が再開できない事態が起きるおそれがあり、ひいては社会的な混乱を引き起こしかねません。被害を最小限に食い止め、速やかに事業再開へ動き出すことが、社会的な責任ともいえます。
「防災マニュアルを設けている」「万が一の事態ではどう動くかを明確にしてある」などの対策を行っている企業もありますが、実際に防災訓練をしてみないと、マニュアル通りに動けるか、従業員がマニュアルを理解しているか、またマニュアルの内容に欠陥はないか、ということが明確になりません。
災害はある日突然やってくるものであり、従業員が慌ててパニックに陥ったり、予期せぬトラブルや問題が発生することもあるでしょう。
そういった事態でもしっかり対応すべく、必ず従業員参加型の実践的な訓練を行うべきです。
防災訓練のメリット
防災訓練を行うにあたり、防災訓練のメリットについて正しく理解しておくことが重要です。形式的に防災訓練を行っていると、せっかく時間と手間をかけてもいざというときに対策が上手く機能せず、社内がパニックになってしまうことが考えられます。
ここからは、防災訓練のメリットについて詳しくご紹介しますので、目を通し理解を深めておきましょう。
迅速な意思決定を実現する
防災訓練のありかたとして、まず挙げられるのが「迅速に意思決定ができるようにする」というものです。
災害に巻き込まれたとき、その場の判断によって状況は大きく左右されます。万が一、不適切な判断をしてしまった場合は被害が大きくなってしまったり、人的被害も出るかもしれません。
防災訓練における意思決定者は、必ずしも責任者などの上に立つ者ということはありません。
例えば、「来客中に災害に巻き込まれた」といった場合、安全に来客を誘導するためにも、現場にいる従業員が適切に判断して来客を非難させなければなりません。
上記の理由から、「特定の人間」だけではなく、「従業員全員」が主体的に適切な意思決定をできるようにすることが望ましいのです。防災訓練の際には、様々なシチュエーションを想定し、「どのような問題が起きたらどう対処するか」を社内で共有しておきましょう。
災害時の行動を円滑にする
災害が発生したとき、「誰が何をするか」「どのルートを通ってどこに避難するのか」「もし怪我人が近くにいたらどうしたら良いのか」など、様々な決断に迫られます。いざという時に行動に迷っていたり、対応に遅れが出てしまったりしては、被害が大きくなる恐れもあります。
防災訓練を行うことで、職場にいる一人ひとりがそれぞれの役割を認識し、自分ゴトとして主体的に行動できるように準備しておくことが大切です。
現時点の防災対策の不備を見つける
実際に実践的な防災訓練を行ってみると、「問題解消がスムーズに進まなかった場面」「不足していたこと・もの」などが分かってきます。
現時点で自社の防災対策にはどのような問題があるのかを洗い出し、それぞれを適切に改善しておかなければなりません。
例えば「食料などの備蓄の不足」「避難ルートの共有不足」「何らかのミス」など、防災訓練によって明らかにあることがあるでしょう。
備えておく物資の量や避難中の行動などは、来客や関連企業の人も同時に被災することを想定したうえで計画しておくことが大切です。
普段の社内の状況から、来客の人数などを想定して不備をチェックしましょう。
なお、防災対策における不備が見つかった場合は、改善を先延ばしにせずすぐに適切な対応を行うことが大切です。
いつ災害に巻き込まれても混乱しないような、十分な防災対策を行うためにも、現時点の対策の不備はしっかりと把握し、スピーディーに改善していきましょう。
防災意識を高める
災害に巻き込まれたとき、行動や判断を左右するのは「日ごろの防災意識」といえるでしょう。災害といっても、どんな災害がいつ何時起こるかは誰にもわかりません。想定を超えることも起こるでしょう。
だからこそ定期的に防災訓練を行い、改めて防災意識を高めて、あらゆる場面で正しい判断と行動ができるように、準備しておく必要があります。
防災訓練の種類
ここからは実際に行われている「防災訓練の種類」について紹介します。
避難訓練
非常に多くの企業や学校で行われているのが「避難訓練」です。地震や火事など、何らかの災害に陥ったときに「どの経路から避難するのか」「どのように避難するのか」などが全員に意識付けだれるよう、訓練としてあらかじめ避難経路と方法を共有しておくことが目的です。
ただ避難するだけではなく、「全員が避難するまでにどれくらいの時間がかかったのか」「避難中に問題が発生することはなかったか」「来客時はどのように誘導するか」などを検討し、問題点を明確にする必要があります。
災害の種類によっても避難経路や避難場所が変わるので、様々なケースを想定して行いましょう。
また実際の災害現場では「想定していた避難経路が使えなくなっている」といった事態に陥る場合もあります。実際によくある例としては「大きな設備が落下、転倒して経路を塞いでいる」「天井が崩れて経路を進めない」「ドアが開閉できなくなった」などが挙げられるでしょう。
消火訓練
消火訓練とは、火災が発生した場合、適切に「消火活動」を行えるようにする訓練です。具体的な訓練内容は様々なものがありますが、一般的に多く取り入れられているのは「消火器を使った消火訓練」です。「厨房からの火災」「火の不始末による火災」などをイメージしがちですが、大地震発生時にも火災が起こりやすいことを念頭に入れておきましょう。
火災は火が大きくなる前の初期消火活動が重要となるため、なるべく従業員全員が消火器の使い方について理解を深め、早い段階で被害を食い止められるようにしましょう。
救出(救護)訓練
救出訓練とは、怪我人が出てしまった場合や避難が難しい人を救出するための訓練であり、従業員同士で協力しあって避難する訓練のことです。
日ごろから十分な避難訓練を行っていても、実際の現場では避難がスムーズにいくとは限りません。「落下物によって怪我をする」「設備に挟まって身動きがとれなくなる」など、様々な事態が想定できます。
救出(救護)訓練が不足していると、最悪の場合「避難できない人」「救助しようとした人」のいずれも命を落とすことになってしまいます。
「怪我をした人への手当」「避難できない人をどう救出するか」など、救出訓練を通して学び、従業員全体でお互いを守れるような意識づくりが必要です。
また救出訓練は、地震や火事といったシーンだけではなく「津波」「洪水」「浸水」といった水害を想定した訓練も行うとよいでしょう。プールなどの大きな設備を借りて、プールの中心に立つ人に浮き輪を投げたり、水から引き上げたりするといった訓練方法が一般的です。専門家や消防団立ち合いで、実際に泳いで助けに行くといった訓練を設けている企業もあります。
情報の伝達訓練
避難や救出など、直接人命に関わる訓練の他にも「情報の伝達訓練」も重要です。災害における情報収集や、正確な情報の伝達・共有をスムーズに行うための訓練であり、現場の混乱を防ぐメリットがあります。
情報の伝達訓練では「どのように情報共有を行うか」「情報共有における指示や判断は誰が行うのか」などを決定し、実際にスムーズにできるかどうか訓練を通してチェックしてみることが大切です。
なお、情報の伝達訓練で注意したいのが「電話やメールでの共有方法は難しい」ということです。普段から社内の情報共有として電話やメールを活用している企業は多いですが、災害発生時は電波が行き届いていない場合も想定されます。連絡がとれなかった場合の手段も慎重に検討しておきましょう。
給食及び給水訓練
災害が発生したとき、被害状況によっては「帰宅困難」に陥ることが考えられるでしょう。万が一帰宅できない場合は一定期間社内で過ごすことになります。
社内で過ごすにあたり、重要となるのが「食事」の面ですので、スムーズに従業員が食事をとれるように「給食」「給水」における実践的な訓練は重要です。
給食及び給水訓練では、「誰がどこから備蓄品を持ってくるのか」「どこで給食・給水を行うのか」「そもそもどれくらいの食料を備蓄しておくべきか」などを明確にできます。
備蓄してある非常食を実際に試食してみて、風味や食感、満腹具合などをチェックしてみるのもおすすめです。
給食訓練や給水訓練は災害発生時の帰宅困難や食糧不足、断水といったトラブル時の適切な対応について改めて考えられる訓練となりますので、ぜひ訓練の内容として検討してみてください。
面白い防災訓練アイデア・ネタ21選
定期的な防災訓練は重要ですが、防災訓練をただ形式的に行っているだけでは、防災意識の向上にもつながらず、いざという時に役立ちません。従業員全員が防災を自分ゴトとして捉え、主体的に学べる防災訓練を行うため、訓練自体を工夫することも大切です。
ここからは、参加者が楽しく意欲的に取り組める、防災訓練に役立つアクティビティのアイデアやネタを紹介します。
防災運動会
防災運動会は、運動会と防災を合わせたアクティビティです。
幅広い年代が参加できるよう、楽しく身体を動かしながら防災知識が得られる工夫がされています。防災クイズラリーや非常食体験会、避難所ジェスチャーゲームなど、災害時に役立つ種目がいろいろ用意されており、企業の運動会やレクリエーション、自治体のイベントやお祭り、防災啓発イベントなど、さまざまな場面で開催が可能です。
また、実施地域の災害リスクを考え、参加する方との関係性や地域などに合わせて、競技内容をカスタマイズすることも可能で、より効果的な防災体験が実施できます。
防災ヒーロー入団試験
体験型の防災プログラム「防災ヒーロー入団試験」は、身体を使って楽しく防災を学べるアクティビティ。大人も子どもも楽しみながら参加することができる内容なので、従業員と家族を招いて取り組むのにおすすめです。防災ヒーロー入団試験では、防災を5つのフェーズ(事前準備、災害発生、発生直後、避難生活、生活再建)に分けて体験ができるので、被災状況によって何をすべきなのかを理解しやすいのが特徴です。
防災スリッパ作りやスモーキー迷路、防災クイズラリーなどさまざまな種目があり、1種目15分程度でクリア可能。子どもたちは種目ごとに防災メダルを受け取ることができ、最後は集めた防災メダルを防災ヒーロー入団証と交換します。
おうち防災運動会
おうち防災運動会は、防災運動会を家にいながらオンラインで楽しめるアクティビティです。オンラインでもしっかりと防災知識を身に付けられるよう、「非常食検索トライアル」や「防災借り物競争」などの競技が用意されています。
オンラインなので、遠隔地にいる同僚とも参加できるだけでなく、自宅での参加であれば子どもを含めた家族全員が参加することも可能です。
防災謎解き
防災謎解きは、謎解きを通して防災を学べる、新しい防災アクティビティです。
防災に今話題の「謎解き」を組み合わせており、謎を解くためには災害時に役立つ知識が必要になります。企業の研修やイベントとして開催すれば、謎解きを楽しんでいるうちに防災知識に触れることができます。
ストーリーは「災害都市からの大脱出」と「崩れゆく会議室からの脱出」の2つがあるので、企業の状況に合わせて選ぶこともできます。
水害サバイバル
水害サバイバルは、水害の知識と対策を学べる防災ボードゲームです。
プレイヤーはゲーム内で水害が起こった想定で行動します。柔軟な対応が力が求められるので、実際の現場⼒が⾝につきます。ゲーム内のハザードマップは「洪⽔」「内⽔・⾼潮」「⼟砂災害」の3種類があります。他のプレイヤーと情報交換を⾏い危険を回避しましょう。
防災ダッグ
防災ダッグは、カードゲームの要領で遊べる防災ゲームです。
防災ダッグで使うカードの裏表には、災害のシチュエーションと、そのシチュエーションで適した行動が描かれていて、それぞれをセットで覚えることができます。
地震が起きたら机の下に避難するといった基本的な内容があり、一見子供向けのように見えますが、雷が発生した場合の行動や、洪水が発生したときの行動など、「ハチの被害」「ひったくり」など、一般的にはあまり知られていない行動についても描かれています。
参考:幼児向け防災教育用カードゲーム「ぼうさいダック」(減災への取組) : 防災情報のページ – 内閣府
なまずの学校
なまずの学校は、防災ダッグ同様にカードがメインの防災ゲームであり、シチュエーションに対して手持ちのカードから適切な行動を選んでいくというシンプルなルールです。
しかし、質問内容が意外にも悩みやすいポイントといえます。例えば、「けが人がいたらどう対処するのか」「自分にだけ食料があって、周りの人に食料がないときはどうするか」など、ふと考えこんでしまうような質問が多いです。
質問に対して、適切なカードを選べれば、専用通貨「ナマーズ」がもらえます。最終的にはナマーズが最も多かった方が勝ちです。
このつぎなにがおきるかな
このつぎなにがおきるかなというゲームは、国土交通省が提供する、災害時のシチュエーションを想定し、その後何が起きるかを想像していくゲームです。
具体的なゲームの進行方法は、1枚1枚のカードに短文が書かれているため、2枚を組み合わせて一つの文章を作り上げます。イメージとしては「かるた」のような感覚です。
また、このつぎなにがおきるかなには、「津波」「土砂災害」「水害」など複数のシリーズがあるため、地域の特性に合わせて、被害が発生しそうなシリーズを選ぶといいでしょう。
参考:水管理・国土保全:防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」 – 国土交通省
シャッフル
シャッフルは、ぜひ大人に楽しんでほしい防災ゲームのひとつ。防災ゲームは「いかにして身を守るか」に重きを置いたテーマであることがほとんどですが、シャッフルに関しては状況に合わせた実践式の知識を身に着けることができるゲームです。
例えば、万が一水不足に陥ってしまった場合のために、ペットボトルでろ過器を作る方法を学べたり、災害に巻き込まれてしまったときに災害用ダイヤルを利用する方法などが学べます。大人であっても意外と知らない内容が多いため、とても役立つ防災ゲームといえます。
参考:防災カードゲーム「シャッフルプラス」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ
防災すごろくゲーム「GURAGURATOWN」
いざという時に役に立つ、AEDの使いかたや緊急用トイレの作りかた、簡易マスクの作りかたなどをカードゲームで遊びながらおぼえられます。学べる防災の知識は、「防災機器」「インフラ」「衛生(感染症対策)」「食事」のジャンルから合計16 種類。かわいいイラストと、何度も遊びたくなるゲーム性があり、楽しく防災の知恵や技を身につけられます。
参考:防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ
東京防災アプリ
大人も楽しめる防災ゲームアプリとしておすすめなのが「東京防災アプリ」です。アプリの中にクイズ形式で防災知識を身に着けていったり、アプリのマスコットキャラクターのアイテムを揃えていくゲームなど、魅力的なコンテンツがあります。
アプリの名前には「東京」とエリア名が限定されていますが、東京防災アプリは東京在住者以外にも役立つ情報ばかりです。東京防災アプリは無料でインストールできるため、気軽なゲームとして挑戦してもいいでしょう。
絶対絶命都市防災マニュアル
絶対絶命都市防災マニュアルは、サバイバルゲームのような感覚で防災について学べるアプリです。危機管理ジャーナリストと消防局によってつくられたもので、非常に本格的な内容に触れています。
例えば、街中で巨大地震に巻き込まれてしまった場合の脱出方法などに細かく触れています。家に帰宅するまでの行動や、連絡手段、火災現場を回避して避難するための方法など、実際に現場で活用できる防災知識ばかりです。
サバイバル系のゲームや、脱出系のゲームなどのような「本格的なゲーム」が好きな方でも、絶体絶命都市防災マニュアルなら楽しめるでしょう。
なお、絶対絶命都市防災マニュアルは、定期的にコンテンツを追加しているため、長く楽しめるアプリでもあります。
参考:コンパニオンアプリ「絶体絶命都市防災マニュアル」 | 絶体絶命都市4ゲームマニュアル (zettai-zetsumei.jp)
にぎやか荘火災のなぞ
木造2階建てアパート「にぎやか荘」から出火し、アパートが全焼した、というところからスタートするゲームです。プレーヤーは火災調査官になり、情報カードに書かれた居住者や近所の人の証言、消防隊員からの情報、消防OBのアドバイスを参考にして火元の部屋と出火原因を特定します。
ゲームを通して、さまざまな火災原因を学び、火災予防を呼びかけるゲームです。
参考:防災ゲームダウンロードサイト | 市民防災研究所 (sbk.or.jp)
消防訓練まるっと支援サービス
消防訓練の企画から準備、当日の運営などすべてを任せられる、ニチボウの消防訓練支援サービスです。消防訓練のプロフェッショナルなので、規模や用途、費用に応じた消防訓練を発注することができ、参加率向上や内容の充実化を図ることができます。
参考:消防訓練まるっと支援サービス|株式会社ニチボウ (nitibou.co.jp)
防災シミュレーションゲーム クロスロード
クロスロードとは、阪神・淡路大震災で、災害対応にあたった神戸市職員へのインタビューをもとに作成された、カードゲーム形式の防災教材です。ルールは、問題カードに対し Yes か No か決めるだけ。災害時には、同時多発的に想定外の問題に直面するもので、何かを選ぶときは何かを捨てることが必要なこともあります。
シンプルなシミュレーションで防災の心を育むことができるようになっています。
参考:災害対応カードゲーム教材「クロスロード」(減災への取組) : 防災情報のページ – 内閣府
災害図上訓練DIG
Disaster(災害)、Imagination(想像力)、Game(ゲーム)の頭文字をとって名付けられた「DIG」。身近な文房具を使い、地図や見取り図に参加者自身が書き込みをすることで、自分の地域や住まい、職場に潜む災害の危険性を「見える化」し、こうならないためにはどうすればよいかをみんなで考える、頭の防災訓練ともいえるゲームです。
参考:特集 想像力を高めて「もしも」に備える! 災害をイメージし、防災につながる行動へ【コンテンツ編】 : 防災情報のページ – 内閣府
レッツ!ダイレクトロード
ダイレクトロードは、巨大地震発生直後の1時間という人が最も命を落とす可能性が高い切迫した状況を疑似体験しながら、その場に居合わせた人たちが協力して、「避難を呼びかけること」「ケガ人に応急手当を施すこと」「火事を消すこと」「閉じ込められた人を助け出すこと」など、具体的な状況に具体的に対処する方法の修得を目的として、6人1チームとなって他チームとクリア時間を競い合うカードゲーム型の防災訓練教材です。現役世代の大人を対象としているので、企業の防災訓練の一環としても広く利用されています。
参考:レッツ!ダイレクトロードplus 防災ゲーム「ダイレクトロード」開発者の個人サイト
避難所運営ゲームHUG
避難所運営ゲームHUGは、机上で行う体験型シュミレーションゲームです。チームを組んで実際に避難所を運営する立場にて、さまざまな課題を想定してクリアするための対処法を考えていきます。
HUGに正解はなく、どんなことを考えてどう行動するかが重要です。参加者全員で避難所のあり方をしっかり議論しましょう。
参考:避難所運営ゲーム:HUG(ハグ)を防災士が説明しよう! | 防災新聞
震度6強体験シミュレーション
震度6強体験シミュレーションは、内閣府ホームページでその場で手軽に遊べるシミュレーションゲームです。震度6強の地震に対して、「どんな予防対策を取らなくてはいけないか?」「どんな避難行動をとるべきか?」を疑似体験しながら考えるロールプレイングゲームです。
参考:【防災シミュレーター】震度6強体験シミュレーション : 防災情報のページ – 内閣府
防災想定ゲームKIZUKI
防災想定ゲームKIZUKIは、「防災の必要性をしっかり認識する」ことを目的として作られたゲームです。発災時に上司がいなくても、緊急時は自分で判断して行動する必要があり、「実際に自分の勤務する施設が被災した時にはどうなるか?どう行動しなければならないか?」と自分の置かれている環境を踏まえて現実を考えていくことが大切です。
参考:KIZUKI~災害想定ゲーム~のご紹介 | 熊本県御船町|老人総合福祉施設グリーンヒルみふね
ディテクターディテクター
住宅用火災警報器(Smoke Detector)を見つけ出す人(Detector)になり、設置されていなかったり、メンテナンスが不十分な人を見つけたら、対応するカードを組み合わせて設置をお手伝いをするゲーム。正しい設置を早く終えた人が勝ちです。
まとめ
防災訓練は、「そもそも何のためなのか」「どうあるべきなのか」をしっかりと理解してから行わないと、内容が不十分な訓練となってしまいます。
企業防災においては、職場にいる一人ひとりが人命を守る行動をすることと、会社がもつデータや設備を守り迅速に事業再開をすることにおいて、責任をもつ立場にあります。
従業員がそれぞれ自覚をもち、いざという時に適切な行動ができるよう、防災訓練でしっかり防災意識を高めておきましょう。
とくに、「防災訓練の導入が初めての企業」「防災訓練を行った実績が少ない企業」は、計画内容を改めて見直し、不備・不足を慎重にチェックすべきです。
防災担当者として防災訓練の情報収集を行っている方は、ぜひ本ページの内容を参考にしながら有益な訓練計画を進めてください。
「やらないと」から「やってみたい」と思える防災へ。「あそび防災プロジェクト」は、謎解きやワークショップ、運動会などの体験型イベントを通して参加者が防災を学ぶきっかけをつくるプロジェクトです。サービスの詳細や具体的な事例は下記の資料でご確認ください。
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企業防災でおさえるべきポイントを網羅した防災マニュアル「担当者必見 企業向け防災完全ガイド」とは?
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