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updated: 2024 

名刺交換のマナーとは?正しい受け取り方と渡し方・複数人で交換する際の順番を解説

名刺交換のマナーとは?正しい受け取り方と渡し方・複数人で交換する際の順番を解説

ビジネスの場で初対面の人と最初に行うのが名刺交換です。名刺の扱い方次第で、相手に与える印象は大きく変わります。名刺交換は社会人にとって必須のビジネスマナーですが、なかには「名刺交換に慣れていない」「細かいことはよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。基本的なマナーを身につけていないと、自分だけでなく会社の評判まで落としかねないので注意が必要です。

今回は、知っているようで意外と知らない、名刺交換のマナーと注意点、基本的な名刺交換の手順や3人以上で交換する際の順番、困った時の対処法について解説します。

 

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名刺交換とは

名刺交換はビジネスシーンにおいて、初対面の人と行う最初の挨拶です。名刺には、社名や所属する部署、氏名、役職、連絡先などが記載されており、自分の立ち位置を明らかにする役割があります。名刺を通じて互いの情報を交換することで、その後の会話を安心して続けることができます。名刺は、ビジネスパートナーと信頼関係を築く大切なビジネスツールなのです。

しかし、ただ互いの名刺を交換すればいいというわけではありません。正しい渡し方や受け取り方を知らないと、相手に「仕事ができない人」「マナーを知らない人」というネガティブな印象を持たれてしまいます。互いが気持ちよく仕事を進めるために、相手に失礼のないよう、名刺交換のマナーを守ることが大切です。

名刺交換のタイミング

名刺交換には、初めて対面する人への挨拶や自己紹介の意味合いがあるので、相手と顔を合わせて挨拶を交わしたらすぐに行います。タイミングを逃さないよう、名刺をいつでも出せる状態にしましょう

名刺交換のマナーと注意点

名刺交換時の基本的なマナーと注意点を解説します。

きれいな名刺を用意する

名刺はあなたの「顔」となる大切なアイテムです。汚れや折り目がついた名刺を渡すのは、相手に対して失礼に当たります。そればかりか「だらしない人」「仕事ができない人」という印象を与えかねません。少しの汚れくらい大丈夫だろうと油断せず、常にきれいな状態を保ちましょう

名刺は必ず名刺入れから出す

名刺交換をする際、相手に渡す名刺は必ず名刺入れから取り出しましょう。むき出しの名刺をポケットや財布からそのまま渡すのはマナー違反です。最近では、アルミやプラスチック素材を使ったデザイン性の高い名刺入れも販売されていますが、チープ感が否めず、相手によっては失礼と受け取られる可能性があるため、基本的には使用を避けたほうがいいでしょう。

名刺入れの選び方

初対面だからこそ、相手への敬意を表する意味でも、名刺入れにはこだわりたいところです。ビジネスシーンにふさわしい、きちんと感を演出できる本革製の名刺入れがおすすめです。男女問わず、黒や茶、紺などの落ち着いた色を選びましょう。派手な色や柄もの、ブランドロゴが目立つものは避けるのが無難です。

テーブル越しには行わない

テーブル越しに名刺のやり取りをするのはマナー違反です。訪問先で、テーブルを挟んで向かい合う形の部屋に通された場合も、相手のところまで回り込んで名刺交換を行います。部屋の構造上どうしても移動できない時は、例外として、テーブル越しに名刺交換することも可能です。その場合は「恐縮ですが、この場で名刺交換をさせていただきます」と一言添えましょう。

目下の人から目上の人に渡す

ビジネスの場における名刺交換では、目下の人から目上の人に渡すのがマナーです。目下に当たる側が先に名乗り、名刺を差し出します。営業活動においては一般的に、営業担当者が目下、取引先が目上とされます。相手の会社に訪問した場合、立場や年齢に関係なく、訪問者から訪問先へ名刺を渡します

名刺交換の基本的な手順

名刺交換の基本的な手順は以下のとおりです。

1.名刺を準備する

名刺交換をスムーズに行うためには、事前準備が大切です。相手を待たせてしまうと、心証がよくありません。ジャケットやバッグの内ポケットなど、すぐに取り出せるところに名刺入れを用意し、相手の姿が見えた段階で取り出すとスマートです。

取り出すときに迷わないように、普段から名刺入れの定位置を決めておくのがいいでしょう。

2.相手の正面に立つ

名刺交換は向かい合い、立って行うのがマナーです。打ち合わせや商談などで座ったまま名刺を交換する流れになっても、必ず席を立ってから渡しましょう。相手との間にテーブルを挟んでいる場合、相手の正面に移動してから名刺交換を行います

3.目下の人から名刺を渡す

相手の正面に立ったら、目下の人(訪問者)から先にA社のBと申します」のように社名と氏名を名乗り、軽くお辞儀をしてから名刺交換を始めます。名刺は胸の高さで持ち、相手から文字が読みやすい向きにして、両手で渡しましょう。その際、名刺の文字部分に手がかからないように注意します。

4.名刺を受け取る

名刺を受け取る際は「頂戴いたします」と言葉を添えながら両手で丁寧に受け取ります。もらった名刺は自分の胸の高さに保ち「○○様ですね」と名前を確認しましょう。仮に読み方がわからない場合も、このタイミングで聞く分には失礼には当たりません。「恐れ入りますが、お名前は何とお読みすればよろしいでしょうか」と尋ねましょう。

5.受け取った名刺を手元に置く

名刺交換を終えたら、着席して名刺を手元に置き、打ち合わせや商談が始まります。受け取った名刺をすぐにしまうと、話を早く終わらせたいように見えるため、打ち合わせが終わるまでテーブルの上に置いておきます。邪魔にならないよう、利き手と反対側に置くのが基本です。打ち合わせ中、テーブル上に資料を広げることがありますが、資料で名刺を隠さないように注意しましょう。

6.名刺をしまう

受け取った名刺をしまうタイミングは、その場の雰囲気やテーブルの広さによっても異なりますが、商談や打ち合わせを終えてからしまうのが一般的です。商談や打ち合わせが終わり、資料を片付ける時に「失礼いたします」とひと言添えて名刺入れにしまいましょう。相手よりも遅いタイミングでしまうとより丁寧です。

複数人で名刺交換する場合の順番やマナー

多くの人の頭を悩ませるのが、名刺を交換する相手が2人以上いるパターンです。複数人で名刺交換を行う場合の正しい順番とマナーについて解説します。

人数分の名刺を準備する

3人以上で名刺交換をする際は、事前に交換する人数分の名刺を名刺入れから出して、手元に用意しましょう。名刺を1枚ずつ出していると時間がかかるだけでなく、焦って名刺を折り曲げたり落としたりして、相手に落ち着きのない印象を与える恐れがあります。あらかじめ人数分の名刺を用意すると、相手が何人でもスムーズにやり取りできます。

相手の上司が遅れて来るなど、想定より多くの名刺が必要になることもあるので、その場にいる人数分よりも少し多めに名刺を用意するといいでしょう。

訪問した側の上司から名刺交換を行う

自分が訪問者側で、かつ2人以上いる場合は、目上の立場にいる人物から順に名刺を交換するのがマナーです。上司と一緒にいる場合は、上司が先に名刺交換を行います。

役職順に名刺を渡す

複数人での名刺交換では、役職の高い人から順に名刺を交換するのが基本的なマナーです。たとえば「あなた」と「あなたの上司」が取引先を訪問し、「他社の上司」「他社の担当者」と名刺交換する場合、名刺を交換する順番は下記のとおりとなります。

  1. 「あなたの上司」と「他社の上司」
  2. 「あなたの上司」と「他社の担当者」
  3. 「あなた」と「他社の上司」
  4. 「あなた」と「他社の担当者」

逆に「あなた」が訪問される側の場合は、以下の順番となるので覚えておきましょう。

  1. 「他社の上司」と「あなたの上司」
  2. 「他社の上司」と「あなた」
  3. 「他社の担当者」と「あなたの上司」
  4. 「他社の担当者」と「あなた」

受け取った名刺の扱い方

複数人で名刺交換をした場合、先に受け取った相手の名刺をどうすればいいのか、自信がない人も多いのではないでしょうか。名刺入れの上で受け取った名刺は、一時的に名刺入れのふたの下に挟み、次に渡された名刺をまた名刺入れの上で受け取ります。相手が何人いても同じパターンを繰り返すだけです。基本的に名刺入れの上に置くのは1枚のみで、複数枚の名刺を重ねないように注意しましょう。

交換後の名刺の置き方と並べ方

複数人と名刺交換を行う場合も、受け取った名刺はすぐしまわずに、打ち合わせが終わるまでテーブルの上に置いておくのがマナーです。1枚であれば名刺入れの上に乗せた状態でテーブルの上に置きますが、相手が2人以上の場合、すべての名刺を名刺入れの上に置くことはできません。

なお、名刺入れの上で先方の名刺を重ねるのはNGです。複数人で名刺交換を行う際に、名刺入れの上に乗せるのは先方の最も役職が高い人の名刺のみで、他の人の名刺は直接テーブルの上に置きます。相手が座った順番に名刺を並べると、名前と顔が一致しやすいでしょう。

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名刺の同時交換はマナー違反か

本来のルールから外れますが、相手と自分の名刺を同時に交換する方法は、マナー違反には当たりません。むしろ最近では名刺交換の主流になりつつあります。同時交換にもスマートに対応できるよう、手順を確認しましょう。

同時に名刺交換をする場合、以下の手順で行います。

  1. 胸の前で名刺を持ち、相手の真正面に立つ
  2. 右手で名刺を差し出すと同時に、相手の名刺を左手で受け取る
  3. 相手が自分の名刺を受け取ったのを確認して、右手を離す
  4. 右手を相手の名刺に添えて、両手で受け取る

名刺交換で困った時の対処法

ここでは、名刺交換で困った時の対処法を紹介します。

名刺を忘れてしまった

名刺を忘れてしまった場合は、忘れたと直接的に伝えるのではなく「申し訳ございません。本日は名刺を切らしております」と謝罪し、口頭で会社名や名前を伝えます。近いうちに会う機会があれば、その時に非礼を詫びてから名刺を渡しましょう。近日中に会う機会がない場合は、後日送付してもいいかを確認し、了承が得られたら詫び状と共に名刺を郵送します。

名刺交換の順番が遅くなった

名刺を渡す順番は、目下から目上の人へ、訪問者から訪問先へ渡すのがマナーです。しかし、自分から先に渡さなければならない場面で、思いがけず相手が先に名刺を差し出すこともあるかもしれません。目上の人や訪問先から先に名刺を渡された場合は、先方を待たせないよう、まずは名刺を受け取りましょう。それからすぐに「申し遅れました」と一言添えて、相手よりも低い位置で名刺を差し出します

相手から名刺をもらっていない

途中入室などで相手から名刺をもらえなかった場合、打ち合わせを終えたタイミングで名刺交換することはマナー違反ではありません。「大変恐縮ですが、名刺を交換させていただけますか」と確認してから、担当者と名刺を交換しましょう。

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まとめ

ここでは、名刺交換のマナーと注意点、名刺交換の手順、困った時の対処法を紹介しました。ビジネスシーンでは、初対面の挨拶は名刺交換から始まります。名刺交換における立ち振る舞いは、相手に与える印象や信頼感、その後のビジネスの展開を大きく左右するものです。先方と信頼関係を築くために、名刺交換のマナーを正しく身につけましょう。

 

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この記事を書いた人

正木友実子
福岡在住。大学を卒業後、大手食品メーカー勤務を経て、異業種のライターへ転身。求められている情報をわかりやすく伝えることがモットー
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