updated: 2023
オンライン研修を実施するための注意点、成功させるコツは?
オンライン研修には対面形式の研修と異なるため、準備不足の場合は失敗してしまう可能性もあります。オンライン研修を検討している場合は、デメリットや注意点をしっかり押さえてから開催するようにしましょう。
企業には感染症対策が求められる現在、今後も研修をオンラインで行う流れは広がっていくと予測されます。その場限りではなく、研修内容を継続的にオンラインで行うことを見越したものに変えることも必要です。
オンライン研修の失敗例や、成功させるためのコツをいくつか紹介します。
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オンライン研修はデメリットが多い?
オンライン研修は大きな会場を用意する必要がない、どこにいても受講できるため交通費がかからない、1つの場所に集まらないので感染症対策になるといったメリットがたくさんある一方で、デメリットもいくつかあります。
たとえば対面形式の研修と異なるために受講者の集中力が継続しない、実習型の研修には向いていない、受講者同士のコミュニケーションが取りづらいといった点が挙げられるでしょう。オンラインで研修を行う場合、主催者はこれらの注意点を認識した上で研修内容を考える必要があります。
時代の流れがオンライン開催に変わってきている今、「デメリットがあるのならオンライン研修をやらない」という判断をすることも難しいでしょう。オンライン研修のデメリットを理解した上で、できるだけその部分をフォローできる研修を実施することが求められます。
注意点はココ!オンライン研修が失敗する理由
「せっかく時間をかけてオンライン研修を導入したのに、あまり効果がなかった」、「研修をオンラインに変えたせいで一気に受講者のレベルが下がってしまった」……こんな結果になってしまうには、オンライン研修のやり方を間違えていた可能性があります。オンライン研修を行う際に気を付けたい、失敗してしまわないための注意点をご紹介します。
1. 企業、担当者、受講者がオンライン研修に慣れていない
企業がオンライン研修を導入する理由として一番多いのが、新型コロナウイルスの影響による感染症対策です。そのため、まだ実施する企業や担当者、受講者がオンラインで研修をやること自体に慣れておらず、不慣れな部分が多いことによるトラブルが発生しやすくなります。
初めてオンライン研修を行う場合は機材やWeb会議システムの導入のほか、それぞれの使い方を覚えるなどの準備コストが対面形式の研修よりも大幅にかかりがちです。しかし、準備不足や研修内容に対して不安な要素が多いと、それが受講者にも伝わり研修全体の悪評価につながりかねません。最悪の場合はネットに接続できず研修を始められないという可能性もあるでしょう。
また、情報漏洩やウイルス感染といったリスクを回避するために、オンライン研修の場合は主催者・受講者側ともに最低限のネットリテラシーが必要です。受講者に対して各自でオンライン研修に慣れてもらうことは難しいものがあるため、主催者側がしっかりとフォローを行う必要があります。
2. 対面形式と講義内容やスケジュールが全く同じ
主催者がオンライン研修の特徴をよく理解していない場合、注意点として「対面形式の研修内容をただオンライン上で流すだけ」の手抜き研修になってしまいがちというものがあります。講師が目の前にいる対面形式とオンライン研修では受講者の理解度が大きく異なるため、研修内容に対しての理解を受講者まかせにしてしまうのは危険です。
また、オンライン研修は受講者の集中力が持続しにくいという特徴もあります。続けて長時間の研修を行う場合には特に注意が必要でしょう。
3. 実習型の研修をオンライン上で実施している
オンライン研修では、たとえばケーキ作りやお寿司を握る、乗り物に乗って運転するといった実物を見て触る実習型の研修はできません。いくらモニターで知識を得て学んだつもりでも、感覚で覚えることができないため受講者にとっては実感がなく、分かりにくい研修になってしまいます。
いくらその分野で著名な人物や実力者が講師だとしても、オンライン上では受講者にとってあくまでイメージとしての研修でしかなく、現場の空気感までは伝えられません。
4. グループワークを実施しない
「オンライン研修は個々のPC上で行うから、グループワークやロールプレイングはできない」と思いこんではいないでしょうか?オンライン研修だからといって、今まで実施していたグループワークをやめる必要はありません。特に内定者研修や新入社員研修など、相手との交流が必要な研修に関しては必ずグループワークの導入が重要です。
きちんとグループワークやロールプレイングを研修で行っていない場合、部署のチームワークが取れない、トラブルが解決できないといった事態にもつながりかねません。さらに、受講者同士のコミュニケーションの機会を減らすことで講義内容に飽きやすく、疲れやすくなるというデメリットもあるでしょう。
5. 研修中や研修後のフォローを行わない
オンライン研修の注意点として、「受講者の顔が見えないため、主催者は一人ひとりの理解度を把握しづらい」という特徴があります。そのため、研修後にしっかりとフォローを行わない場合、「ただ研修を行っただけ」になってしまいます。これでは研修側、受講者のどちらにもあまりメリットはありません。受講者がどこまで研修内容を理解できたか把握し、できていない場合はしっかりと研修後のフォローを行うことが必要です。
また、受講者は研修後だけでなく、研修中に疑問点があった場合でもオンライン上では質問のタイミングがつかめず、分からないまま研修を受けている可能性があります。主催者は研修前後や研修中を問わず、受講者が気軽に質問できる体制を整える必要があるでしょう。
オンライン研修を成功させるコツは?
オンライン研修を成功させるには、まずオンライン上でできること、できないことをよく理解した上で研修のあり方や内容を考える必要があります。ここでは、オンライン研修を成功させるためのコツを紹介します。
1. 使用する機材やシステムに熟知した人を置く
オンライン研修を始めようとしたときに、機材トラブルが発生してしまうと受講生のやる気がそがれてしまいます。研修中にシステムトラブルが100%起こらないとは限りません。いざトラブルが発生したときのために、機材やシステムに詳しい人に常駐してもらうことが必要です。オンライン研修中や準備期間も含め、社内のエンジニアがいつでも対応できるようにしておきましょう。
主催者側の機材トラブルのほか、受講者側で音声が出ない、Wi-Fiがつながらないといった個別のトラブルに対しても対応できるようにしておければよりベストです。
2. グループワークなどの交流・協力が必要な研修を取り入れる
オンライン研修中でもグループワークを取り入れることで、たとえ個人の自宅や自席から受講していたとしても、参加者は「1人で研修を受けているわけではない」という安心感があります。オンライン上でもチャット機能や同時にモニターに顔が映るようにするなど、工夫次第でグループワークなどの交流・協力が必要な研修内容を盛り込むことも可能です。
また、たとえば参加者が大勢の場合は、打ち合わせなどは難しくてもプレゼンなどの発表を個別に行うことはオンライン上でもできるでしょう。知識を習得する講義の間に他者との交流の時間を作ることで、受講者の気分転換にもなります。
そのほか、オンライン上で内定者研修や新人研修を行う場合は研修後にオンライン飲み会を開催するなど、受講者の交流の機会を積極的に設けるといいでしょう。
IKUSAでは、グループワーク型オンライン研修「リモ探」の運営を行なっています。
リモ探は、アクティブラーニングの手法である「ジグソーメソッド」を活用した推理ゲームです。少人数のグループと大人数のグループを行き来することで、多くの人とコミュニケーションが図れる研修となっています。
参加者は、はじめに少人数の「小グループ」内で、与えられた情報を確認・整理します。それぞれのグループに別々の情報が与えられています。
小グループ内で情報を整理できたら、次はいくつかの小グループが集まった「大グループ」へと移動。それぞれが持つ情報を共有し、推理を進めていきます。
その後再び小グループにて各々が入手した情報を共有し、さらに推理を深め、最終的に大グループとして一つの答えを導き出します。
ゲームをクリアするには参加者同士の協力が必要不可欠。オンラインでできるグループワーク型研修をお探しの方に、ぜひおすすめしたい内容となっています。リモ探の資料ダウンロードはこちら
3. 気軽に質問できる環境を整える
オンライン研修中は、受講者がチャットワークなどを使って気軽に質問できるようにしましょう。既存の動画を見て学習してもらう場合など、受講者が研修をリアルタイムで受けない場合にはどのように質問を受け付けるかあらかじめ開示しておく必要があります。
オンライン研修の場合、受講者からの質問が講義内容に関することだけとは限りません。Web研修システムに接続する方法など、不明点があればすぐに対応できる問い合わせ窓口を準備しておくと受講者も安心して研修に臨むことができます。
4. オンラインに特化した内容の研修を行う
今まで行っていた対面形式の研修からオンライン研修に切り替える場合は、内容をオンライン向きに変更する必要があります。たとえば営業のロールプレイングのような簡単な研修であればオンライン上でもできますが、オンライン研修は生産現場や機械の使い方といった実習型の研修に向いていないため、オンラインで無理に説明するのではなく「この部分は対面で行う」など割り切ることも必要です。
対面形式とオンライン上では理解度が異なるため、たとえば当日共有する資料なども「分かりやすさ」や「個々のPC上での見やすさ」など、カメラワークも含めて意識して作成すべきでしょう。余裕があればオンライン研修を行う前に一度当日の流れをシミュレーションし、気になる部分を洗い出すといいでしょう。
5. 集中力が持続する、楽しめる内容の研修にする
オンライン研修は、会場に集まって時間が拘束される対面研修と異なり、さまざまな場所から参加が可能なために集中力が持ちにくいとされています。一方的に知識を得る座学の研修は受講生が疲れがちという特徴がありますが、それがオンライン研修になるとより顕著になります。特に長時間の講義は避け、講義時間は対面形式の研修よりも短めにし、こまめに休憩時間を入れるように工夫しましょう。
オンライン研修中はずっと同じ体勢で受講しがちなので、講義が長時間にわたる場合は講義の合間や前後に軽く体をほぐすワークを取り入れるのもオススメです。
また、可能であれば著名な講師を呼ぶ、ゲーム形式のグループワークを取り入れるなど、受講者が楽しめる内容の研修を行うと受講者が飽きずに研修を受けることができます。
6. 研修前後のフォローを徹底する
研修後のフォローは対面形式の研修でも必要ですが、受講者の理解度が分かりにくいオンライン研修の場合は特にフォロー体制を整えておくことが望ましいでしょう。普段なら講義当日に配布する資料もオンライン研修では余裕を持って作成し、PDFデータを各自で印刷してもらうか個別に郵送するなどで、前日までに受講者の手元に届くようにしましょう。
研修後はテストやレポートの提出などで理解度を測るほか、不慣れな受講者のためにオンライン上で研修を行うことに対してのフォローも必要です。
また、Web研修システムや機材の使い方のほか、セキュリティー面など受講に関しての基本的なルールなどを事前に共有し、あらかじめ接続状況のテストを行うことで受講中のトラブルを減らすことができます。
7. 外部の専門業者に依頼する
機材の準備やスタッフの手配など、オンライン研修を実施することに不慣れな場合はオンライン研修サービスを提供している専門業者に依頼するのもオススメです。希望のスケジュールや規模、予算に合った内容の提案をしてくれるほか、新入社員研修やOJT研修など、目的に合わせてオンライン研修に特化した企業のオリジナルのコンテンツを作ってもらえるサービスもあります。
たとえば株式会社IKUSAが提供しているオンライン研修サービスでは、全員が協力して謎を解くリモート謎解き、通称「リモ謎」というチームビルディング研修や、オンライン上で社員の防災意識を高めることができる「おうち防災運動会」といったユニークなサービスがあり、ゲームや競争を取り入れることで楽しく研修を実施することができます。
業者であれば機材のレンタルやスタッフの派遣などにも対応している場合も多く、オンライン研修が初めてで準備が不安な場合は検討してもいいでしょう。
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オンライン研修を「ただオンラインで行うだけの研修」と思ってはいけません。オンライン研修にはデメリットもいくつかあるため、不慣れな場合は失敗しやすいポイントをしっかり把握しておくようにしましょう。
オンライン研修の特徴を理解して、時間や費用が許す限り研修内容の工夫や対策を行うことが成功への近道です。受講者だけでなく、主催者も「やってよかった」と思えるオンライン研修を目指しましょう。
IKUSAでは、年間1000件以上のユニークなイベントや研修を支援しています。90種類以上のイベント・研修サービスからお客様のニーズに合わせてご提案させていただき、ご要望に応じたカスタマイズも可能です。サービスの詳細や具体的な事例は下記の資料でご確認ください。
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