updated: 2024
コンセンサスゲームのルール・流れとは?得られる効果やポイントについて解説

相手のコンセンサス(合意形成)を得ることは、さまざまなビジネスシーンで必要となる要素です。とはいえ、自分と異なる思考を持つ相手から合意を得るのは容易ではなく、苦手意識をお持ちのビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
そんなときに活用したいのが、コンセンサスを得るための過程を体感できるゲーム「コンセンサスゲーム」です。実際のビジネスシーンでも応用できるスキルが身につくため、さまざまな社内研修で活用されています。
今回は、コンセンサスゲームのルールや、得られる効果について解説します。
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なぜビジネスで「コンセンサスを得る」ことが重要なのか
なぜ、ビジネスシーンでは「コンセンサスを得る」ことが重要とされているのでしょうか。
業務を遂行するにあたり、複数人の意思決定者が参加する会議の場面に遭遇したとイメージしてみてください。
議論を進めてゴールを目指す目的はもちろんですが、関係者全員のコンセンサスを得て合意のもとに意思決定を行うことは、決定事項に対する参加者の納得度向上にも繋がります。
納得度が高いほど参加者各々の決定事項に対する実行度も高まるだけでなく、「自分自身も意思決定に関わっている」と参加者の当事者意識を芽生えさせる効果も期待できるのです。また、複数人の意見からコンセンサスを得ることによって、多くのアイディアが出され、より質の高い意思決定が行えます。
ビジネスシーンでこれらの有益な効果をもたらすコンセンサスを体感的に学べるのが、コンセンサスゲームの特徴なのです。
コンセンサスゲームの流れ
コンセンサスゲームは、多くの場合には下記の流れで進行します。
- 一般的には4~6名でチームを組む(コンセンサスゲームの種類によって変動)。
- ルールや課題の説明を受け、課題に対して5~10分程度、自分一人で考える。
- チームでそれぞれの考えを共有し、20分程度のディスカッションを行う。
- チーム全員が納得のいく結論を導き出したら、チームごとに発表する。
- 模範解答があるゲームの場合には、監督者から解答を提示され、解答を導き出すためにチーム内でコンセンサスをしっかりと得られたかを振り返る。
コンセンサスゲームでは、ゲーム内容によって正解の有無が異なります。
多くの場合、正解があるゲームはコンセンサス形成を目的に、正解がないゲームはコンセンサスを形成するプロセスを重視する傾向にあるので、目的に応じてゲームの種類を選ぶようにしましょう。
コンセンサスゲームのルール
コンセンサスゲームには、参加者がコンセンサス形成を学ぶためのいくつかのルールが設定されています。
相手の意見を否定せずに受け入れる
コンセンサスゲームで大切なのは「参加者のコンセンサスを得ること」であって、相手を論破したり、自分自身の意見を押し付けたりすることではありません。
そのため、大前提として相手の意見を否定するのはNG。ビジネスシーンでも同様ですが、相手の意見を否定してしまっては、コンセンサスを得ることも困難になります。
もし、相手の意見が理解できないときにはその意見を否定せずに、まずは一度受け入れるようにしましょう。その後、考えを整理したうえで自分自身の意見を相手に伝え、話し合う必要があります。
仮に意見の対立が起こってしまった場合には、その場にいる第三者の意見を仰ぐことも、コンセンサスを得るためには大切なポイントです。
多数決ではなく合意によって解答を導く
コンセンサスゲームの最中に、参加者の意見がいくつかに割れることもあるでしょう。
つい「参加者同士の対立を避けるために、多数決を行おう」と考えてしまいますが、多数決で決まった事項は全員からの合意を得られたとは言い難く、ゲームの目的上あまり望ましくありません。
意見がいくつかに割れた際には、話し合いと合意によって解答を導きましょう。
直感で物事を決めない
いくつかのコンセンサスゲームの種類には、配られたアイテムを使用する優先順位を話し合うものがあります。このゲームで重要なポイントは、直感だけで優先順位を決めないことです。
「なぜそのアイテムを選んだのか」「そのアイテムはどのような場面で役に立つのか」をしっかりと考えることで、そのメリットが相手にも伝わり、コンセンサスの取得へと繋がります。
コンセンサスゲームのポイント
コンセンサスゲームの効果を最大限に得るためには、いくつかのポイントをおさえる必要があります。コンセンサスゲームのメリットや効果を最大限享受するためにも、ポイントをしっかりチェックしておきましょう。
他者との意見の違いを知る
コンセンサスを得るためには、自分と相手との「意見や考え方の違い」を知ることが重要です。
意見や考え方の違いの多くは、個々人の持つ情報量・情報の解釈方法・目的・価値観の違いによって引き起こされるもの。特に、目的や価値観の違いは「自分はこう思っているから、相手も同じことを思っているだろう」という思い込みが発生してしまうために、意見の対立が起きやすくなります。
コンセンサスを得るためにも、まずは自分と相手との意見や考え方の違いを知ることが大切です。
コンセンサス(合意形成)の要点を知る
コンセンサスゲームの中で特に重要なポイントは、コンセンサス(合意形成)の要点を知ることです。ここまでコンセンサスゲームの概要やルールについて解説しましたが、相手のコンセンサスを得ることは、決してかんたんではないということは理解いただけたかと思います。
仮に相手の全てを理解できなくても、チーム内での目的さえ合意できればコンセンサスを得られやすくなります。一方で、目的がバラバラな場合にはチームのゴールから遠のくこともしばしば……。
コンセンサスの要点である「目的の合意」に注力することは、ビジネスシーンでもコンセンサスゲームの学びを活かすことへと繋がるのです。
コンセンサスゲームで得られる効果
最後に、コンセンサスゲームによって得られる効果やメリットについてご紹介します。
コンセンサス(合意形成)を得るプロセスを学べる
ビジネスシーンでのコンセンサス(合意形成)の重要性を理解していたとしても、さまざまな考えの人が集まっている環境で実際にコンセンサスを得ることは決して容易ではありません。
「相手からのコンセンサスを得るためにはどうしたらいいのか」「コンセンサスを得る際の重要なポイントはなにか」など、コンセンサスを得るために必要な要素を学べるのがコンセンサスゲーム最大のメリット。実際のビジネスシーンにおけるコンセンサスを得るためのプロセスを体感でき、スキル向上にも役立ちます。
社内のチームビルディングとして活用できる
新人研修や管理者研修などの社内研修や、人材育成のシーンで活用されているコンセンサスゲーム。ときにはメンバー同士で対立してしまうこともありますが、基本的には話し合いでチームの総意となる解答を導き出すことができます。
解答を導くまでの過程でチーム内での会話も活性化され、次第に相手のことを理解しようとする意識も高まっていくため、チームワークの向上やチームビルディングの構築にも一翼を担うのです。
「論理的思考力」や「情報整理能力」のスキルを得られる
コンセンサスゲームでは、課題に対して多数決や直感で答えを決めてはいけないという基本ルールが定められています。
そのため、ゲームの解答を導き出すための、相手に自分の意見をわかりやすく伝えるための論理的思考力や、チームメンバーの考えやゲームの現状をまとめるための情報整理能力など、ビジネスシーンでも必要とされるスキルを身につけられます。
コンセンサスゲームの具体例
コンセンサスゲームの流れやルール、ポイント等を把握したところで、具体例を紹介していきましょう。株式会社IKUSAでは、合意形成の過程を学べるコンセンサスゲームを提供しています。
合意形成研修コンセンサスゲームONLINE
IKUSAでは、本格的なMCが進行を務めるコンセンサスゲーム 「合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE」の運営を行っています。コンセンサスゲームは、リアルでもオンラインでも開催が可能です。
ストーリーは、ジャングルをテーマとした「ジャングルサバイバル」と防災をテーマとした「帰宅困難サバイバル」の2種類のプランからお選びいただけます。それぞれのプランをご紹介します。
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ジャングルサバイバル
「ジャングルサバイバル」のストーリーは、ジャングルをクルージング中に船が大破!?遭難してしまった!という危機的状況から始まります。生き延びるためには近くの村まで歩いて行く必要がある。船には積み荷がたくさんあり、どれを持っていけばいいかわからない。そんなジャングルの中で生き残る最善策を話し合いましょう。
ジャングルサバイバルは、リアルでもオンラインでも実施できます。どちらか悩んでいる企業様にもおすすめです。
帰宅困難サバイバル
「帰国困難サバイバル」は災害時のリスクマネジメント、サバイバル能力が試されるコンセンサスゲームです。災害都市から帰宅するために必要な物資はどれなのか。優先順位をつけて無事帰宅しよう。自身の身を守りながら周囲の安全も守れるか。
リアルだけでなくオンラインでも実施可能なので、「オンラインでもチームビルディングを行いたい!」とお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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【開催後インタビュー】「防災コンセンサスゲーム・クイズ大会」LINE Growth Technology様
まとめ
ビジネスシーンにおいて、さまざまな相手からコンセンサスを得ることは容易ではありません。しかし、コンセンサス(合意形成)のステップを学ぶことにはさまざまなメリットや効果があり、チームビルディングの構築やスムーズな業務遂行のためにも重要な要素となります。
コンセンサスゲームは、そんなコンセンサスを得るためのプロセスや論理的思考力・情報整理能力といった、ビジネスシーンでも大いに役立つスキル楽しく身につけられる手段のひとつ。
社員一人ひとりはもちろんチーム全体の能力アップを目指している場合には、ぜひ新人研修や人材育成の場でコンセンサスゲームを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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