防災ワークショップ

updated: 2024 

防災ワークショップ14選

防災ワークショップ14選

日本は世界有数の災害大国です。地震や津波、台風、豪雨など、これまで多くの自然災害に見舞われてきました。さまざまな自然災害から身を守り、その被害を最小限に抑えるためには、日頃からの備えが重要です。しかし、頭では重要だとわかっていても、何から手をつけたらいいのかわからず、ついつい後回しになっている方も多いのではないでしょうか。防災を身近に考えるきっかけとして「ワークショップ」は有効です。体験を通して楽しみながら防災に関する知識を深め、実践力を養うことができます。

この記事では、防災教育に役立つワークショップ14選、防災関連のワークショップを実施している企業・団体を紹介します

 

防災研修・防災イベントの実績200件以上。あそびの力で防災意識を高める「あそび防災プロジェクト」とは?
⇒無料で資料を受け取る

 

企業防災でおさえるべきポイントを網羅した防災マニュアル「担当者必見 企業向け防災完全ガイド」とは?
⇒無料で資料を受け取る

防災ワークショップとは?

防災ワークショップは、防災をテーマにした体験型のイベントです一方的な知識伝達型の講義とは異なり、参加者が主体性を発揮しながら、グループで意見を交換したり、共同で作業したりする学びのスタイルになっています。

防災ワークショップでは、実際に体を動かして学習するため、当事者意識が生まれやすいのがメリットです。例えば、災害の被害を疑似体験すると、ただ話を聞くだけよりも、災害の怖さについて理解を深められます。

防災ワークショップは、参加者を募ってイベント開催するケースもあれば、自社の社員を対象として実施するケースもあります。

防災教育にワークショップを導入する意義とは?

日本では、常に防災の必要性が訴えられている状況ですが、積極的に防災に取り組んでいる人は決して多くありません。その背景として「防災について学ぶのが面倒くさそう」「そもそも防災が何なのかよくわからない」といった関心の薄さが考えられます。

防災教育を進めるためには、まずは興味を持ってもらうことが重要です防災ワークショップは、参加者が防災への興味を持つきっかけづくりになります。大掛かりな防災訓練よりもゲーム感覚で気軽に参加でき、初心者でも無理なく取り組めるのが魅力です。最近のワークショップは楽しみながら学べる工夫が施されており、幅広い世代の興味・関心を引き出し、理解を深める一助となっています。

親子で楽しく学べる防災ワークショップ5選

親子で楽しく学べる防災ワークショップ5選を紹介します。

※【実施可】自社のイベントとして実施できるワークショップ、【依頼可】……企業や団体に運営を依頼できるワークショップ、【事例】……過去に実施された事例

1.「防災ヒーロー入団試験」【依頼可】

株式会社IKUSAの防災ヒーロー入団試験は、親子で参加できる体験型防災アクティビティです

体と頭を動かしながら楽しく防災を学び、親子で「もしも」を考えます。防災を「事前準備・災害発生・発生直後・避難生活・生活再建」の5つのフェーズに分け、それぞれの段階に応じた複数の競技にチャレンジ。「防災クイズラリー」や「スモーキー迷路」など、オリジナリティあふれる種目が盛りだくさんです。

各種目のミッションをクリアしてメダルをゲット! 全てのミッションをクリアしたら、防災ヒーロー入団証をもらえます。「地震の頻度が高い」「台風が多い」「学校で被災したら?」など地域や参加者に応じたカスタマイズが可能です。

防災ヒーロー入団試験の資料はこちらでお受取りください。

2.「新・一日前プロジェクト」【実施可】

内閣府が実施した防災への取り組みの1つに「一日前プロジェクト」があります。これは、災害を体験した人々に「災害の一日前に戻れるとしたら、あなたは何をしますか?」と問いかけるものです。

その進化版である「新・一日前プロジェクト」では「明日災害が起きるとしたら」と想定し、自分がしておきたい行動を10個書き出します。そのなかで優先順位をつけ、最後に全て実行しているかどうかを振り返ります。災害の報道を見るたびに、災害へ備えておこうと思いながら、つい後回しになってしまっている人も多いはずです。このワークショップを通して、行動に移すことの大切さを学べます。

参照:一日前プロジェクト : 防災情報のページ – 内閣府

3.防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」【実施可】

「このつぎなにがおきるかな?」は、国土交通省が防災教育の一環として発表した防災ゲームです。自然災害が発生した後にどんなことが起こるのかを予測し、その対策方法を学びます。「防災七ならべ」「防災かるた」「防災ババぬき」など遊び方はいくつかありますが、いずれもルールはシンプルです。

子どもたちが遊びながら防災力を身につけることができます。土砂災害編、津波編、水害編、地震編などいくつかの種類があるので、居住地域の災害特性に合わせて選ぶといいでしょう。

参照:水管理・国土保全:防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」 – 国土交通省

4.防災カードゲーム「なまずの学校」【実施可】

「なまずの学校」は、災害時に起こりうるトラブルを解決するのに最もふさわしいアイテムを選び、得点を競うカードゲームです。グループに分かれ、さまざまなシチュエーションに合わせて解決策を考えます。

例えば「地震の大きな揺れでタンスが倒れ、人が下敷きになりました。この人を助け出すのに使えそうな道具は?」といった問いに対し、適切なアイテムをカードのなかから1枚選びます。答えが当たったら専用通貨の「ナマーズ」がもらえ、最終的にナマーズが最も多かった人の勝利です。

このゲームは阪神・淡路大震災の被災者へのヒアリングやアンケートをもとに制作されており、災害で得た教訓が生かされた内容になっています。

参照:防災カードゲーム「なまずの学校」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ

5.防災グッズ暗記クイズ「7・30(セブンサーティー)」【実施可】

災害発生時にまず検討したいのが、在宅避難です。在宅避難とは、自宅で身の安全が確保できる場合に、避難所に行かず自宅で避難生活を送ること。被災後の自宅での生活を少しでも快適にするために、どんなグッズを揃えたらいいのでしょう。その問いに答えられる人は少ないかもしれません。

防災グッズ暗記クイズ「7・30(セブンサーティー)」は、在宅避難に欠かせない7つのグッズを30秒間で暗記し、いくつ覚えたかを確かめるクイズです。それぞれのグッズを備蓄しておく数量や使い方についても学ぶことができます。すぐ終わる簡単なワークで、親子で気軽に参加できるのが魅力です。

参照:防災ジャパンダプロジェクト | 【公式】損保ジャパン

 

▼関連記事

防災を学べる脱出ゲーム・謎解きなどのアクティビティを紹介!

 

身近なもので防災工作ワークショップ4

身近なものを使った防災工作ワークショップ4選を紹介します。

6.「デコホイッスルをつくってみよう!」【事例】

緊急時に笛を拭いて居場所を知らせることができるホイッスルは、もしものときに備えて常に持ち歩いておきたい防災グッズの1つです。せっかく持ち歩くなら、愛着が湧くものにしたいものです。

「デコホイッスルをつくってみよう!」では、紙しばいで防災について学んだあと、カラフルな布のハギレやキャラクターシールを使って、デコホイッスル&ストラップをつくります。簡単にできるので、小さい子どもでも参加しやすいワークショップです。防災の知識を楽しく身につけられるとともに、世界に1つだけのグッズをつくる喜びを味わいました。

参照:ワークショップ|「デコホイッスルをつくってみよう!」 | CDC BLOG

7.「ダンボールで防災教室」【依頼可】

ダンボールは災害時にとても役立つアイテムです。「ダンボールで防災教室」では、前半に防災の基礎知識を学ぶ講義、後半に実際にダンボールを使って簡易トイレや家事転倒防止棚づくりを行います

ダンボールは自宅や避難所でも手に入れやすく、1度でも手づくり体験をしておくと、いざというときに簡単に組み立てられて便利です。ワークショップを通して、身の回りのものを工夫して使う応用力を身につけられます。

参照:ダンボールで防災教室 | プレイフルワークス

8.「水を節約! ペットボトルシャワー」【実施可】

大雨や地震など災害時には、水道管の破裂などによって断水が発生することがあります。断水になると少量の水でも大変貴重になるので、大切に使わなくてはなりません。

「水を節約! ペットボトルシャワー」は、ペットボトルを使って、簡易的な蛇口のつくり方を学ぶワークショップです。ペットボトルの蓋に画びょうなどで小さな穴を数カ所開けると、シャワー状に少量ずつ水が出てくるため節水になります。災害時には予想もしなかったことが起こりますが、代用品がつくれることを知っておけば、いざというときに慌てず対応できるでしょう。

参照:水を節約!ペットボトル シャワー【ふだんのBOSAI】|トピックス|ウェブクルール – 子育ての、となりに。 かぞくを彩る子育てマガジン

9.「新聞紙スリッパづくり」【実施可】

新聞紙スリッパづくりは、新聞を使って避難生活で役立つスリッパをつくるワークショップです。材料は新聞紙だけ。接着剤やハサミはいりません。新聞紙を5回ほど折るだけなので、小さな子どもでも簡単につくることができます。

新聞紙スリッパが完成したら、足つぼマットの上をはだしの状態とスリッパをはいた状態で歩き比べ体験。新聞紙のスリッパなんて薄くて心許ないと思うかもしれませんが、意外としっかりしていることに驚くでしょう。親子で災害から身を守る知恵を学べます。

参照:【防災のプロが教える】おうちにあるもので簡単! 手作り防災アイテム | こそだてまっぷ

 

▼関連記事

防災教育に使えるゲームやワークショップは?企業の取り組み例も紹介

 

社内研修に使える防災ワークショップ5選

社内研修に活用できる防災ワークショップ5選を紹介します。

10.「防災運動会」【依頼可】

防災運動会は、運動会に防災知識を取り入れた新感覚の災害体験型アクティビティです

障害物リレーや借り物競走といった運動会ならではの種目に、防災の要素をしっかり取り入れているため、楽しく体を動かしながら防災の知識を学べます。

各競技には作戦タイムが設けられているので、チームメンバー同士がお互いの理解を深めるきっかけになるでしょう。

社内イベントやレクリエーションとしても取り入れやすく、チームビルディングを構築しながら、防災教育も同時に行えます。社員の防災意識を高めたい、チームビルディングになる運動会を開催したい方におすすめです。

防災運動会の資料はこちらでお受取りください。

11.シャッフル【実施可】

「シャッフル」は、いざというときに役立つ防災の知識を、遊びながら学べるカードゲームです。「災害用伝言ダイヤルのかけ方」「紙食器の折り方」「ペットボトルろ過器のつくり方」などが書かれたカードを正しい手順に並び替え、正解するとポイントがもらえます。

学べる防災の知識は「応急手当」「防災知識」「救援・救助」「サバイバル」のジャンルから合計12 種類です。かわいいイラストと、何度でも繰り返し遊びたくなるゲーム性で、災害時に役立つ知識やテクニックを楽しみながら身につけられます。

参照:防災カードゲーム「シャッフル」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ

12.ダイレクトロード【実施可】

ダイレクトロードは、神戸市消防局職員が開発した、無料で使えるカードゲーム型の災害協力シミュレーションゲームです。各自が持つ情報を共有して統合し、全体像を把握していく「ジグソーメソッド」という学習手法を用いており、参加者同士が協力し合いながら学びを深めることができます。

ダイレクトロードには「海辺の町(Basic・Standard)」と「内陸の町」の3種類があり、それぞれの地域の特性に合ったゲームを選択することが可能です。

参照:神戸市:災害協力シミュレーションゲーム ダイレクトロード

13.防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」【実施可】

地震が多発する「GURAGURA TOWN(グラグラタウン)」で、買い物をしながらゴールを目指すすごろくゲームです。ゲームのなかで出題される「地震クイズ」に手持ちのアイテムカードで答え、災害時のトラブルを解決するために有効な方法を学んでいきます。

すごろく式のゲームなので親しみやすく、初めてでも楽しくプレイできるのが魅力です。ゲームを通じて、災害時の臨機応変な対応力を養うことができます。

参照:防災すごろくゲーム「GURAGURA TOWN」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ

14.避難所HUG(ハグ)【実施可】

「避難所HUG(Hinanjo Unei Game避難所運営ゲーム)」は、避難所運営を考えるためのアプローチの1つとして、静岡県が開発したゲームです。避難所で起こりうる出来事や、年齢や性別など異なる背景を持った避難者への対応の仕方を疑似体験できます。

避難所を開設する際は、避難所の部屋割り、炊き出し場や仮設トイレ配置など検討すべきことが山積みです。「避難所HUG」で予行練習をしておけば、本番に向けて対策を立てられるでしょう。

参照:避難所運営ゲーム(HUG)について|静岡県公式ホームページ

 

▼関連記事

防災対策とは?災害が起きたときの心構えも紹介 

防災ワークショップを実施している企業・団体

ここでは、すでに防災ワークショップを実施している企業や団体を紹介します。

一般社団法人 防災教育普及委員会

一般社団法人 防災教育普及委員会は、国内外への防災教育の普及・啓発・教材・プログラムの開発、検証・調査研究などを行っている団体です。これまで、全国の学校や企業、NPO、地域団体などの防災教育を支援してきた実績があり、災害ボランティア育成や防災教育訓練にも取り組んでいます。

ワークショップ開催実績

  • 防災クイズ&ゲームDay2023(東京臨海広域防災公園・そなエリア東京)
  • 防災キャラバンin六仙公園(都立六仙公園)
  • 防災クイズ&ゲームワークショップinぼうさいこくたい(釜石市民ホール)

参照:防災教育の事なら「一般社団法人 防災教育普及委員会」

一般社団法人 日本防災教育訓練センター

一般社団法人 日本防災教育訓練センターは、防災教育の普及に取り組んでいる団体です。防災講演や防災意識向上セミナー、防災教育講師派遣などを実施しており、これまで日本国内の大企業200社以上、自治体約100市町村以上に防災教育を行った実績があります。消防本部・消防学校向けのセミナーやワークショップ、講演会、講義なども行っています。

ワークショップ開催実績

  • 「本気になろう!学校防災」(埼玉県草加市新田中学校)

参照:防災講演講師派遣なら日本防災教育訓練センターにお任せください

東京ガス株式会社

東京ガス株式会社は、東日本大震災以前から地震防災システムを導入するなど、早くから高度な防災対策に取り組んできた企業です。教員研修や出張授業にも防災教育の要素を取り入れており、1991年から教員向けの「民間企業研修」を継続的に受け入れてきました。通算年数は30年以上。防災に関する授業プランを検討するワークショップを実施するなど、さまざまなニーズに応えてきた実績があります。

ワークショップ開催実績

  • 「黄色いガス管のひみつ~PE管で万華鏡づくり~」(東京ガス ガスミュージアム)
  • 「アウトドアから防災を学ぼう!」(東京ガス ガスミュージアム)
  • 「東京ガスの火育」(がすてなーに ガスの科学館)

参照:東京ガス

損害保険ジャパン株式会社

損害保険ジャパン株式会社は、災害に強い地域社会づくりを目指し、2021年に「水災害プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは、有志社員が全国から集まり、社内副業制度「SOMPOクエスト」を活用して取り組んでいるものです。関東大震災から100年目の節目にあたる2023年9月1日の「防災の日」には東京日本橋に「ジャパンダの防災博物館(Real SOMPO Park)」をオープンしました。

ワークショップ開催実績

  • 「ビニール袋でポンチョづくり」(信州の幸 あんずホール)
  • 「新聞紙で食器づくり」(イオンレイクタウン)
  • 「毛布で担架タイムトライアル」(宮崎県日南市)

参照:【公式】損保ジャパン

株式会社IKUSA

株式会社IKUSAは、“あそび”で社会課題を解決するサービスを提案する企業です。「あそび防災プロジェクト」を立ち上げ、防災にあまり興味がない人でも行きたくなるような防災イベントを企画しています。

全国各地の企業や自治体向けに、防災を楽しく学べるワークショップを実施。どのコンテンツも子どもから大人まで思わず参加したくなる、楽しい仕掛けが満載です。地域や施設に合わせてオリジナルの内容にカスタマイズすることもできます。

ワークショップ開催実績

  • 防災謎解き脱出ゲーム」(トヨタモビリティパーツ株式会社滋賀支社)
  • 「防災ヒーロー入団試験」(イオンモール神戸北)
  • 「防災運動会」(福岡県朝倉市)

⇒無料でサービス総合カタログ【デジタル版】を受け取る

まとめ

自分と大切な家族、同僚を守るために、災害・防災対策は不可欠です。しかし実際、自分の身に降りかかっていないと、どこか他人事のように感じてしまうかもしれません。

防災ってなんだか難しくて面倒くさそう……そんなイメージをお持ちの方に参加してもらうには、ワークショップという⼿法を活用してみるのも1つの手です。体験型の防災ワークショップなら、楽しみながら防災知識を身につけられます。

この記事を参考に、ワークショップの実施を検討してみてはいかがでしょうか。

 

「やらないと」から「やってみたい」と思える防災へ。「あそび防災プロジェクト」は、謎解きやワークショップ、運動会などの体験型イベントを通して参加者が防災を学ぶきっかけをつくるプロジェクトです。サービスの詳細や具体的な事例は下記の資料でご確認ください。
⇒無料で「あそび防災プロジェクト」総合資料を受け取る

 

企業防災でおさえるべきポイントを網羅した防災マニュアル「担当者必見 企業向け防災完全ガイド」とは?
⇒無料で資料を受け取る

 

イベントや研修に関するご相談はこちら

この記事を書いた人

正木友実子
福岡在住。大学を卒業後、大手食品メーカー勤務を経て、異業種のライターへ転身。求められている情報をわかりやすく伝えることがモットー
RELATED ARTICLES関連する記事
RECOMMENDおすすめ記事
PAGE TOP