updated: 2024
問題解決能力は必須のスキル!鍛え方と解決までのステップを徹底解説
目次
業務を進めていくうえで、問題が発生することを避けるのは難しいでしょう。そこで重要になるのが、日々直面する問題を適切に処理し、業務を円滑にするための「問題解決能力」です。
本記事では、問題解決能力とはなにか、問題解決能力が低い人・高い人の特徴、問題解決能力を高めるメリット、鍛え方、問題解決のためのフローまで紹介していきます。
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問題解決能力とは
問題解決能力は、問題に直面した際に、自ら解決策を考え、計画・実行することまでを含む能力です。問題に対して自らで解決策を考えますが、必ずしも「考えた本人」が解決策を実行するというわけではありません。
「解決策を実行するのは自分以外が適任だ」と判断した場合には、解決策を計画し、適任者に実行してもらうために、情報伝達や交渉なども行います。それらすべてを含めて問題解決能力といえます。
問題解決能力を高めるメリットは?
問題解決能力が高いことは、個人と組織にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
1. 思考能力の向上
問題を解決できると能力が高いということは、問題に対して論理的に考えられるということです。これは思考能力の向上ともいえます。
思考能力が向上することで、普段の業務を体系的に捉え、PDCAを回しながら取り組みやすくなります。また、ミスをしても問題の本質を探り当て、解決に向けて論理的に分析できるでしょう。
2. トラブルに対応できる
問題解決能力が高ければ、予期せぬトラブルへの対応が柔軟になります。問題の本質を捉え、解決するための道筋を立て、解決策を実行する習慣が身についていることで、焦ることなく、論理的な解決方法を提示できます。
産業構造の急激な変化など、先が見通しづらい現代において、予期せぬ事態に対処できるスキルを備えていることは大きな強みとなるでしょう。
3. 成果を上げやすくなる
業務において直面するさまざまな問題を解決する力が身についていれば、円滑に業務が回り、組織内で成果を上げやすくなります。
問題の種類
問題の種類によって対応策は異なります。ここでは3つの問題の種類について把握しておきましょう。
1. すでに発生している問題
目の前にある問題で、すでに認識している問題です。たとえば、「売り上げが伸び悩んでいる」、「人材が不足している」などが該当し、問題が明確に認識できる点で、比較的解決に向けて動きやすいといえます。しかし、現在進行形の問題であるため、早急な解決が求められます。
2.将来的な問題
現時点で問題は発生していないが、将来的に問題となりうる要素を持っているものです。たとえば、「事業拡大が見込めるが、このままの体制では人員が不足するだろう」といった状況が該当します。
すぐに問題にはならず、事前に問題を認識できていれば、事前の対策を練ることで未然に防ぐことができます。
3.未発見の問題
潜在的な「すでに発生している問題」であり、まだ誰にも発見されていない問題です。たとえば「商材の発注数を一桁間違ってしまっているが、発注者が気づいていない」といった状況が該当し、そのまま検知されない可能性が高く、非常に危険な状態です。
本人の振り返りによって気づくケースは少ないため、このようなパターンでは第三者の指摘で問題が発覚するケースが多くなります。上記の例では、チェック体制を築くといった対策も考えられますが、問題解決能力の高い人材がいれば、周囲に気を配り、早期の問題発見に繋がる可能性が高まります。
問題解決能力が低い人の特徴
問題解決能力が低い人には以下のような特徴があります。当てはまっていれば意識して改善していく必要があるでしょう。
1. 問題の本質が捉えられない
問題に直面した際に、「この問題のなにが問題となるか」という問題の本質がわからなければ解決はできません。
「売り上げが伸び悩んでいる」という問題に対して、「社員が頑張っていない」、「業務時間が少ない」と判断し、社員を叱ったり、業務時間を伸ばしたりといったことが問題の本質を捉えているケースは少ないでしょう。
問題の可能性を少なく見積もることや、解決策に時間をかけないことが本質を捉えることから遠ざけてしまうケースがあります。問題に対する検討時間が少ないため、表層的で、少ない可能性から選ぶことしかできず、誤った判断に繋がってしまいます。
こうした本質ではない問題に時間をかけてしまうと、本質となる問題に対してのアクションがいつまでも行われず、根本的な解決に繋がりません。
2. 論理的に考えられない
論理的に考えられない人は、不測の事態や、問題が発生したときに、失敗したことに囚われ、感情を優先して考えてしまう傾向があります。
たとえば、自身の失敗で問題が発生した際に、失敗を悔やむことも間違いではありませんが、それで終わってはいけません。当事者であり、事情をよく知っているからこそ、解決策を考える必要があります。
しかし、論理的に考えることができないと、落ち込むことを優先してしまったり、失敗を誰かの責任ではないかと感情的に考えてしまったりすることで、問題解決が進まなくなってしまいます。このような人は、論理的思考に欠ける場合に加えて、ネガティブ思考であることも多いといえます。
問題解決能力が高い人の特徴
問題解決能力が高い人には、以下のような特徴があります。
1. 物事を広い視野で見ることができる
1つのことに囚われず、問題を俯瞰できる力があります。たとえば、「売り上げが伸び悩んでいる」という問題に対して、「社員が頑張っていない」、「業務時間が少ない」といった表層的な問題だけではなく、「では、なぜ社員が頑張れないのか」と社員のパフォーマンスが落ちているかもしれない可能性を探ることができます。また、「商材の方に問題はないのか」と、問題の可能性を多岐に渡って考えることができます。
このように俯瞰的な視野を持つことで、多くの可能性を探ることができます。また、客観的な視点で物事を考えられるため、感覚に頼らずに問題にたどり着くことができるでしょう。
2.問題意識が強く、行動力がある
自分のことだけではなく、周囲の問題にも意識を向け、解決に向かって行動する力があります。職場で発生する多くの問題を他人事とせず、自分で考える傾向があり、日常的に物事に対して、「それはなぜか」という疑問を持ちます。結果的に、問題を検知するスピードも速いといえるでしょう。
問題解決のための3ステップ
実際に問題解決をするまでの流れを、3つのステップで解説していきます。
1. 問題の全体像を捉える
問題が発生した際に、「どこで発生していたものか」、「どの人間が関わるものなのか」と、まずは問題の全体像を捉えることから始めましょう。
たとえば、「顧客から商品のクレームが来た」場合、商品が悪かったとは限りません。商品を紹介したときの営業の内容と食い違いがあったケースや、商品受け渡し時の対応が悪かったというケースも考えられます。
そのため、問題発生に立ち会った人だけでなく、「どこまでの部署の人が関わっているか」を把握してから次の原因の特定に移りましょう。ここで全体像の範囲を狭めてしまうと、肝心の原因が漏れてしまう可能性があり、原因になかなかたどり着けないということが起こりえます。
ここは情報を集める段階でもあるため、情報が漏れないようにすることが大切です。
2. 問題を分析・原因を特定する
問題の全体像が見えてきたら、問題を分析し、原因を特定していきます。上述した、「顧客から商品のクレームが来た」ケースであれば、クレーム時の受け答えから、どこに問題があったのかを分析し、因果関係を見つけることで原因が特定できます。
また、原因が1つとは限らず、複数に原因があることもめずらしくありません。問題解決は急ぐべきですが、誤った結論にならないように慎重に検討する必要があります。
3.解決策の計画立案・実行
原因の特定までできたら、解決策の計画と実行に移りましょう。解決策は「アイディア」レベルではいけません。初めから終わりまで仮説として組み立て、実行した場合のことをシミュレートしましょう。
また、「計画が実行可能か」という点は非常に重要です。自身やチームで解決できる問題なのか、そうでなければ解決できる人材やリソースを確保できるのかという判断も、問題解決に含まれます。
実行後も、計画に無理がないか、問題解決の進捗などは、振り返りと検討が必要です。必要に応じて臨機応変に修正していきましょう。
問題解決能力の鍛え方
問題解決能力は生まれ持ったものではなく、鍛えることで身につけることができます。ここからは問題解決能力を鍛える方法を紹介していきます。
1.疑問を持つ癖を身につける
物事に対して「なぜ?」と疑問を持つ癖をつけることが問題解決能力を鍛えるうえで重要です。
普段から、目の前で起きたことを他人事にはせず、自らで「なぜそうなってしまったのか」「原因はなんだったのか」と積極的に考える癖をつけましょう。問題に接する機会を増やすことで、問題発見力の向上や、問題が発生した際に冷静に対応できることにも繋がります。
論理的に考えることが苦手な人や、ネガティブ思考な人も、まずは考える癖をつけ、問題と向き合う数を増やして慣れることから始めましょう。
また、問題解決の過程でも、問題の本質を捉えて原因を探る、問題の解決策を考えるといったなかで「本当に正しいことなのか?」と繰り返し検討することになります。そのときに「なぜ?」と疑問を持てることで、誤った結論になってしまう可能性を低くできます。
2.問題を可視化する
問題の筋道を考えるのが苦手であれば、紙などに書き出して問題を可視化してみましょう。
頭のなかで考えているときには問題のない理屈も、言語化しようとするとうまくいかず、理屈に穴が見つかる場合があります。反対に、頭のなかでは曖昧だった案も、紙に書き出すことで明瞭になるケースもあるでしょう。
問題解決能力に必要な「広い視野」や「客観性」を持つため練習になることに加えて、誰かに共有しやすく、問題を精査する際にも役立ちます。
3.問題解決能力が高い人を参考にする
自身で問題解決能力を鍛えようとしても、基本的には個人の頭のなかで行われるもののため、どうすればいいかが掴みにくい人もいるかもしれません。そういった場合は、同僚や上司など、身近な問題解決能力が高い人を観察するのもよいでしょう。
問題が発生した際にどのように考え、行動しているのかを観察したり、聞いてみたりしましょう。また、問題解決のアドバイスをもらうことで考え方を知るのも有効です。
4.研修に参加する
上記のような問題解決能力が高い人が身近にいない場合や、学ぶことが難しい場合では、専門の講師から学ぶことができる研修への参加も1つの手です。
問題の本質を捉えるための基本的な研修から、組織における問題解決や、顧客に対しての問題解決に特化した研修など、研修の種類もさまざまです。自身の問題解決能力の段階や、目的に合ったものを選びましょう。
問題解決能力を高めるIKUSAのサービス
株式会社IKUSAが提供するサービスのなかから、問題解決能力を高める3つのサービスを紹介します。
リモ探
最大20名でチームを組み、情報を整理・共有し、推理をして謎を解いていくオンラインチームビルディング、「リモ探」は、参加者同士が協力し、教え合いながら学習を進めていくことができる「ジグソー法」を基に開発されています。
問題解決能力にも役立つ、「問題発見能力」を培うことができるアクティブラーニングを、主体的・協働的に行うことができる点が大きな特徴です。
与えられた情報の分析や、推理の仮説を組み立てていく流れは、問題解決のフローにも繋がり、楽しみながら問題解決能力を高めることができます。
マーダーミステリー研修
近年流行しているマーダーミステリー。参加者が探偵や犯人などの役割を演じながら、それぞれが与えられた目的を達成し、真実を見つけることが目的の体験型の推理ゲームです。同じシナリオは真相を知ってしまうと遊べないため、一度しか味わえない経験となるのが特徴です。
このマーダーミステリーを研修に落とし込んだのが「マーダーミステリー研修」です。
参加者同士のコミュニケーションのなかで推理を進めることで、経済産業省が定義する「社会人基礎力」や、「交渉力」を養うことができます。また、それぞれが役割を演じ、お互いを疑い、決断を繰り返し行うため、問題の本質を捉えることや、「なぜ?」と疑問を持って検討するプロセスが身につき、問題解決能力が高められるでしょう。
合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE
コンセンサスゲームとは、チームに与えられた課題について話し合い、合意形成を得るゲームのことです。結果よりも、合意形成の過程を重視する点が特徴といえるでしょう。
「合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE」は、物語を舞台にチームで合意形成を得る過程と要点を実践しながら学べるオンラインでの研修です。
物語は、ジャングルのクルージング中に船が大破し、船の積み荷からなにを持っていくかを話し合う「ジャングルサバイバル」や、災害都市から家に帰るために、必要な物資に優先順位を決めて、無事に帰宅することを目的とした「帰宅困難サバイバル」といった複数のプランが用意されています。
チーム全員で意見を出し合い、「なにを持っていくのか」という問題をいかに解決していくかが焦点となります。制限時間内に、数ある物資のなかから「これを持っていったらどうなるだろうか」と考え、持っていくものに論理的な優先順位をつける必要があります。
筋道を立てて考えられなければ最適な優先順位にはならないため、問題解決能力を高められます。
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まとめ
問題解決能力とは、誰しも身につけられるものです。身につけることで、日々現れる問題を対処でき、自身のみならず組織全体の生産性の向上にも貢献してくれます。まずは日頃から物事に対して疑問を持ち、「なぜ」と考える癖をつけましょう。
問題解決能力の根底にあるのは「困っている誰かを助ける力」であることを忘れずに、周囲の人たちと助け合える関係を築いていきましょう。
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