updated: 2024
インバウンド集客の方法とは?近年の傾向や必要な準備を解説
海外からの観光客、つまりインバウンド観光客は年々増加しており、日本経済に大きな影響を与えています。
観光に関わる各業界では、インバウンド向けの集客を成功させ、海外からのお客さんを増やしているお店も多くあります。
そこで今回は、インバウンド観光客向けの集客におけるポイントや方法についてご紹介します。
「集客をしているのに上手くいかない」「インバウンド向けの集客を検討している」という方は、参考にしてみてください。
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インバウンドとは?
インバウンド(inbound)とは、英語で「入ってくる」という意味を表します。日本の各業界では、一般的に「インバウンド」=「日本に訪れる外国人観光客」という意味で使われています。
近年では「インバウンド対策」という言葉も注目され始めています。これは外国人観光客に向けた、観光をよりストレスなく過ごしてもらえる施策を行うことです。具体的な取り組みとしては、海外ではすでに当たり前になっているキャッシュレス化の推進や、日本語に明るくない外国の人でも買い物がしやすい仕組み作りなどがあります。
インバウンド観光客は年々増加している
インバウンド観光客は年々増加しており、ビジネスにおいてもその注目度が高まっています。それにあわせて、インバウンド観光客の集客を促すための対策も盛り上がってきています。
アジア圏からの観光客増加
日本では、アジア圏からの観光客が特に多くなっています。その中でも多いのが中国と韓国で、それぞれ年間で700万人以上となっています。ついで台湾、香港と続きます。
さらに上位の10カ国についてはアメリカを除いて全てがアジアの国という結果になっています。アジア圏での日本旅行の人気の高さがうかがえますね。
ツアーよりも個人旅行
海外からの日本旅行というと、ツアーのイメージも強いかと思います。しかし実際には、ツアーよりも個人旅行で訪れる人の方が多くなっています。
個人旅行が多いということは、ツアー会社ではなく個人へ向けた積極的な集客が必要になります。ツアー会社と比べると、個人のリサーチレベルというのはどうしても低くなってしまいます。そのため、個人で日本へ訪れる旅行者に見つけてもらえるような集客方法をしていかなくてはいけません。
年齢では20代が1番多い
日本を訪れる外国人観光客の年代を見てみると、20代が最も多くなっています。
年代によって興味を持つものやサービスも変わってきます。そのため、20代をターゲットとしたサービスおよび集客を進めていく必要があります。
具体的には、若者の目を惹きやすいおしゃれな商品やSNSを活かした集客など、より年代に特化したアプローチが効果的です。
インバウンド観光客が求めていることとは?
インバウンド観光客が年々増えており、アジアからの観光客、個人旅行、そして20代の旅行者が多いことがわかりました。
それでは具体的に、そういったインバウンド観光客が日本に訪れた際に求めているのは一体どのようなことなのでしょうか。
日本食
インバウンド観光客が日本への旅行において最も求めているものの一つが、日本食です。
日本の食文化は世界的に見ても独自性があり、外国の方からの興味関心も非常に高くなっています。世界的に有名な店などは、プロモーションに力を入れなくとも十分な集客がかないますが、それ以外の飲食店についてはインバウンド集客の競争も激しくなります。
独自の食文化を上手にプロモーションすることによって、海外の人からの認知度も高まり、インバウンド観光客のさらなる集客に成功することができるでしょう。実際に、飲食店が小売店や宿泊施設と連携し、パッケージ化することでインバウンド集客を一気に伸ばした例もあります。
ショッピング
インバウンド観光客の中には、ショッピングを主な目的として日本に訪れる方が非常に多いです。
そのため、特に外国人観光客の来訪が多い小売店などでは、外国語表示に対応したり、キャッシュレス決済の導入を進めたりなど、外国人の購買促進に向けた取り組みを進めています。都市部の大型百貨店や大手ドラッグストアなどから始まったインバウンド対策は、近年ではオリジナルの商品を扱うような個人経営のお店にまで広がっています。
また、SNSなどを利用して効果的な集客をさらに強めることで、ますますインバウンド観光客の増加を図ることができるでしょう。
日本文化の体験
日本には独自の日本文化を体験できるサービスも充実しています。日本文化に興味のある外国人は、そのような日本文化の体験を求めてやってきます。
特にアジア以外の、アメリカやヨーロッパなどの国の方からの人気が高く、着物の着付けや抹茶の体験などが多くの外国人観光客に楽しまれています。
また近年では、日本食や和菓子などを作る体験も人気が高まってきています。
インバウンド観光客のトレンドをつかむ
普遍的に効果のある集客方法もありますが、それと並行して意識する必要があるのが、そのときどきのトレンドです。
インバウンド観光客のニーズも、時とともに変化をしていくものです。トレンドをつかみ、時代に見合った施策を打っていくことが集客には有効に働きます。
モノよりコトへ
5年ほど前に日本で起こったインバウンドブームにおいては、中国人観光客による「爆買い」が大きな要因となっていました。しかしそれ以降、モノの購買ブームは収束していきます。
この購買ブームでターゲットとなっていたのは、ツアーで訪れる団体客でした。日本の大型免税店などが旅行代理店へ手数料を支払い、観光客の流入を促すことで「爆買い」が起こっていたのです。
しかし近年は個人旅行者が増えたことで、ターゲットも個人旅行者へと移ってきました。その結果、個人レベルの趣味に応じた消費が活発になってきています。
ここでモノからコトへと、消費の対象にも変化が生まれています。知名度や認知度のあまり高くない商品でも、体験的なサービスと組み合わせることで集客を成功させています。これにより、より多くの小売店に集客の可能性が広がっているのです。
口コミの活用
日本への観光客が多いアジア圏では、旅行先での目的を決める際に、口コミを重視する傾向があります。SNSでのインフルエンサーの発信などによって、その国でのSEO効果も高まり、より知名度が高まるようです。
とはいえインフルエンサーを活用した集客に、なんの知識もない状態から乗り出すのはそう簡単なことではありません。海外のトレンドとSNSマーケティングの知識が豊富な専門家に依頼をするという方法が、最も効率的であると言われています。
インバウンド観光客の集客に向けた準備6ポイント
ここからは、実際にインバウンド集客を行うにあたって準備するべきポイントをお伝えいたします。
無料Wi-Fi
インバウンド観光客が訪れるお店や宿泊先を選ぶ上で重要視するのが、無料Wi-Fiの設置状況です。
観光客は旅行先でリアルタイムで情報を得るために、活発にインターネットを利用します。その際に無料Wi-Fiがあるかないかで、インバウンド観光客の満足度は大きく変わってくるのです。
近年ではSNSの普及に伴い、旅行先で撮った写真をTwitterやInstagramなどのSNSで発信するインバウンド観光客も増えています。また、旅行中にSNSで気になるお店についての口コミを見つけ、来店するというケースも多くなっています。
SNSやネットを情報源とした集客をより増やすためにも、無料Wi-Fiの設置をさらに推進していくことが重要です。
多言語対応
多言語対応もインバウンド集客を行う上では重要な要素です。
政府の調査によると、日本に訪れる外国人のうちおよそ4分の1が、日本旅行中に言葉の面での不便を感じているようです。旅行中に不便を感じることが多いと、どれだけ日本の文化を気に入ってもらえたとしても、再訪してくれる可能性は下がってしまうでしょう。
飲食店のメニューや小売店の商品のPOPなど、外国の方に配慮して多言語対応することで、インバウンド集客はさらに進むはずです。外国語表記をするだけであれば、いちど作業してしまえばその後も半永久的に活用し続けることができるため、そこまで対応のハードルが高いことではありません。
決済手段の導入
日本でもここ数年はキャッシュレス決済がトレンドとなり、導入が徐々に進められています。しかし海外ではそれ以上に急速なキャッシュレス化が進められており、その浸透度も日本と比べるとかなり高いです。
中には、現金をほとんど持ち歩かず、クレジットカードや電子マネー、バーコード決済などのみでほとんどの決済を行っている人も珍しくありません。そういった方々は、支払い方法が現金のみのお店などでは間違いなく不便を感じてしまうはずです。
さまざまなキャッシュレス決済への対応を進めることで、インバウンド観光客の消費活動を促進させることができるでしょう。
インバウンド観光客の求める品目調査
インバウンド観光客に絞って集客を行う場合、求めている品目の調査も進めるべきでしょう。特に、来訪数の多い中国人に人気の品目を押さえておくとよいかもしれません。
中国人は、日用品よりも嗜好品を好む傾向があり、例えば化粧品や香水、カメラなどの電子機器、洋服や靴などの衣料品といったものがよく消費されています。
日本製の商品は品質を信頼されているため、そのような嗜好品が多く消費されているようです。
文化の違い・嗜好の違いを知る
インバウンド集客を行う上では、国ごとの文化の違いを意識したアプローチを行う必要があります。
外国の文化を考える時には、どうしても「アジア人」や「欧米人」などと比較的広いエリアで括ってしまいがちです。しかし、例えば同じ欧米人でも、アメリカの人とヨーロッパの人では、それぞれ文化や生活スタイル、食の傾向や信教などに違いがあるため、日本でしたいことや求めているものも異なってきます。
商品やサービスがどのような国の人にマッチするのかを文化や嗜好の面から考え、ターゲットを絞ったアプローチに挑戦していくことも、インバウンド集客の成功の秘訣です。
情報源の違いを知る
インバウンド観光客は、日本に来る前や滞在中にさまざまなところから情報を仕入れています。ブログやSNS、口コミサイト、旅行会社のサイト、また知人の口コミなど、あらゆる媒体から情報収集ができ、その情報源は国によっても違いがあります。
例えばWeb媒体で見てみると、アジア圏では特にYouTubeとFacebookから情報を得る人が多いようです。それに加えて中国では、WeiboやWechatという国内のSNSも多く利用されています。
一方でアメリカでは、およそ60%がYouTubeで情報収集を行なっているものの、Facebookを利用する人の割合は低くなっています。そのほか、アメリカ人の情報収集の特徴として、口コミサイトの利用が多いという点も特筆できます。
そのような情報源の違いも理解した上で、プロモーションの方法を検討するとよいかもしれません。
まとめ
インバウンド観光客の数は年々増加しており、今後も日本のビジネスシーンに大きなメリットをもたらすことが期待されています。
そんなインバウンド観光客の集客を成功させるためには、観光客のニーズをしっかりと理解して進める必要があります。また、集客の方法についてもさまざまなものがあり、ターゲットに適した方法を選ぶとよいでしょう。
大手企業から地元の飲食店まで、規模を問わずさまざまなところにインバウンド集客の可能性があります。いち早く施策を実行して、インバウンド観光客の獲得を目指していきましょう。
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