updated: 2024
自助とは?自分・家族ができることを紹介
自助とは、災害発生時に自分・家族が助かるための取り組みです。
本記事では、自助の取り組みとして、自分・家族ができることをわかりやすく紹介します。
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自助とは
総務省消防庁の防災・危機管理eカレッジによると、「自助」とは、災害発生時に自分自身の身の安全を守ることと紹介されています。防災においては「自助」の他に、地域コミュニティで助け合う「共助」、行政機関・警察・消防・自衛隊などの救助や援助を「公助」があります。
参考:4.「自助」「共助」「公助」 – 防災危機管理eカレッジ
自助には、自分の他に家族も含まれます。日頃から家族と防災に関して話し合い、食料・飲料の備蓄、防災グッズの準備、家具の固定、災害時に必要な情報の整理などの取り組みを家族で協力して行うことが大切です。
防災に関する世論調査
内閣府が公開している「防災に関する世論調査(令和4年9月調査)」によると、「自然災害への対処などを家族や身近な人と話し合ったことの有無」に関する問いに対し、「ある」と回答した人は61.4%、「ない」と回答した人は36.9%でした。
一般的に、災害が発生した際に、最も助かる可能性を高めるのは自助だとされています。災害の規模が大きくなるほど公助により助かる人の比率が低下し、自助や共助の重要性が高まります。災害発生時には、「自分と家族が自分たちの力で助かること」が大切です。
防災における自助に取り組むには、「防災の重要性に気づくきっかけ」があった際に、行動を起こすことが重要です。家族と話し合い、協力することで、自助や共助に関する取り組みが進展していきます。
まずは、「災害にはどのようなものがあるのか」、「どのように(どれくらい)対策すれば良いのか」などを家族と一緒に学び、協力して取り組んでいくことが重要です。
自助に関する自分・家族ができること一覧
- 家族で防災会議を行う
- 防災対策について学ぶ
- 防災に関する取り組みリストを作成する
- 災害時に必要な情報を整理する
- 備蓄品を揃える
- 防災グッズを揃える
- 防災リュック(非常用持ち出し袋)を準備する
- 救出用具を揃える
- 自宅周辺の安全確認を行う
自助に関する取り組みとしては、上記が挙げられます。
以下では、自分・家族で行うことができる自助の取り組みを紹介します。
家族防災会議の実施
防災における自助の基本的な考え方として、「家族全員が助かるための準備をすること」が重要です。防災対策に取り組むために、家族で話し合う防災会議の機会を設けるという方法があります。
防災意識について家族で共有する
防災会議を行う際に、まず前提となる防災意識について家族内で共有しましょう。防災に取り組む際には、以下の2点を意識することが大切です。
- 必要なものを準備して終わりではなく、更新していくこと
- 継続的に家族で防災について話し合い、定期的に確認すること
上記の2点を前提として、防災に取り組みましょう。
連絡先・避難所・子どもの引き取りに関する取り決めをする
また、家族で防災会議を行う際に話し合うポイントとしては、「内閣府防災情報」にて以下が推奨されています。
- 災害時に連絡する親戚や知人などの連絡先・連絡方法を決めておく
- 自宅・学校・職場の近く、通勤・通学途中にある避難所の場所を確認しておく
- 乳児や幼児がいる場合は、災害時の子どもの引き取りに関して決めておく
上記の3点は、災害時に関する決め事・確認点として重要なポイントになります。
防災対策をどのように進めていくか話し合う
防災対策には、継続的に取り組んでいく必要があります。順序だてて取り組んでいきましょう。
防災対策については、以下で順番に紹介していきます。
防災対策の学習
防災に関する情報は、内閣府や国土交通省などが公的情報を公開しています。内閣府が公開している防災白書は毎年公開されており、各サイトで防災対策や災害時の行動に関するさまざまな情報がわかりやすく紹介されています。また、国土交通省が運営している「防災ポータル」も防災に関する基礎的な情報を調べるための情報ソースとして適切といえます。
防災に関する情報をリサーチする際には、基本的には公的情報を収集し、家族内で共有することが大切です。家族で防災について学ぶことを習慣化することで、災害発生時の自助を効果的に行うことができるようになります。
情報収集に適した代表的な公的サイトを以下に記載します。
- 防災白書 : 防災情報のページ – 内閣府
- 防災情報のページ – 内閣府
- 防災の手引き~いのちとくらしをまもるために~ | 首相官邸ホームページ
- 特集-『防災・減災』お役立ち情報 自然災害から命を守るため、知っておいてほしいこと | 政府広報オンライン
- 国土交通省 防災ポータル
- 防災・危機管理e-カレッジ
防災取り組みリストの作成
防災に取り組む際には、防災対策として行うことを整理し、一覧化しておくことで漏れなく行うことができます。防災に取り組みはじめる時点で情報収集を行い、防災取り組みリストを作成しておきましょう。対策が完了した項目にチェックを入れるようにすると、進捗状況を確認しながら防災対策を進めることができます。
災害時に必要な情報の整理
災害時の備えとして、リサーチし、整理しておくことが重要なものを以下にまとめて記載します。
- 学校・保育園・幼稚園、職場、親戚・知人の連絡先
- 避難所の場所
- 避難経路
- 安否確認方法(災害用伝言ダイヤル:171、災害用伝言板サービスなど)
- ハザードマップ
備蓄品の準備
防災に取り組む際には、一般的に「食料・飲料などの備蓄」、「災害時に使用するグッズの準備」、「家具の固定などの防災対策グッズの準備」、「災害時用のバッグやリュック(非常用持ち出し袋)の準備」などが必要になります。
公的サイトが公開している情報などをリサーチし、防災対策として推奨されているものを準備しましょう。
食料・飲料については、最低でも3日分以上、大規模災害を想定する場合は1週間分以上の食料や飲料、日用品などを準備することが推奨されています。
- 食料(非常食):3日分以上
- 飲料:3日分(1人あたり3リットル/日)以上
また、食料・飲料などの賞味期限や消費期限があるものに関しては、期限切れになる前に消費する必要があります。防災に関する食料・飲料が古くなってきたら新しいものを購入し、期限が高くなったものを消費することを「ローリングストック法」といいます。ローリングストック法を活用し、継続的に取り組んでいくことが重要です。
防災グッズの準備
災害発生時には、通信手段、水道・ガス・電気などを使用できなくなる場合があります。そのような状況への備えとして、災害時に適した器具や消耗品などを用意しておくことが重要です。
ここからは、一般的な防災グッズを一覧形式で紹介します。
必須の防災関連グッズ
以下、特に重要な防災関連グッズを一覧形式で記載します。
- 懐中電灯
- ラジオ
- ヘルメット
- 軍手・手袋
- 万能ナイフ
- 防災用ホイッスル
- ライター
- 簡易トイレ・携帯トイレ
- 万能ビニール袋
- 寝袋
- レインウェア
- ブランケット
- 電池式・ソーラー充電式の充電器
- 段ボール
- 防暑・防寒グッズ
- 給水袋
- 衛生用品
- マスク
- 常備薬
- 救急箱・応急処置用品
- 虫よけスプレー
- 耳栓
- ハザードマップ
- 筆記用具
- 現金・小銭
災害時に有用な調理器具
以下、災害発生時に便利な調理器具を一覧形式で記載します。
- ガスコンロ
- キャンプキッチンツール
- キャンピング鍋
- メスティン(飯ごう)
災害時に有用な食事関連の消耗品
以下、災害発生時に便利な消耗品を一覧形式で記載します。
- 紙皿
- 紙コップ
- 割り端
- 使い捨てスプーン・フォーク
- 加熱袋
防災リュック(非常用持ち出し袋)の準備
防災リュック(非常用持ち出し袋)とは、災害が発生し、避難所などに行く際にまとめて持ち運ぶためのものです。すぐに持ち出すことができるように、リュックにまとめて入れておくと良いでしょう。
基本的には、前述した「必須の防災関連グッズ」に食料・飲料を加えます。調理器具や消耗品についても、防災リュック(非常用持ち出し袋)の近くに置いておくことで、必要になった際に短時間で持ち出すことができます。
救出用具の準備
災害が発生した際には、家族(自助)や助けを求めている近隣住民の救出作業(共助)を行う可能性があります。ノコギリ、スコップ、ジャッキ、バールなどの救出用具を準備しておくと良いでしょう。
自宅・自宅周辺の安全確認
災害発生に備え、自宅周辺の安全確認を行うことが大切です。自宅にいる際に災害が発生した際に助かる可能性を高め、近隣住民に配慮することにもつながります。
自宅周辺の安全確認については、東京都防災ホームページにて以下の点が推奨されています。
- 屋根の点検(不安定な瓦やアンテナの補強)
- ブロック塀の安全対策(30センチ以上の基礎部分がないもの・鉄筋が入っていないものの補強)
- プロパンガス(プロパンガスボンベの補強)
- ベランダの点検(植木鉢などの整理整頓)
地震・水害が発生した際の行動
災害が発生した際には、災害の種類ごとに適切な行動を取ることが重要です。
以下では、地震、水害(大雨・洪水など)が発生した際の行動について紹介します。
地震発生時
地震が発生した際には、「頭部を中心に身を守ること」が重要です。落下物・家具の転倒などから身を守るために大きな家具から離れ、テーブルなどの下に隠れます。また、地震により自宅が歪んだり崩れたりする可能性があるため、窓や扉を開けて避難経路を確保することも重要です。
参考:地震では、どのような災害が起こるのか | 首相官邸ホームページ
水害発生時
水害が発生した際には、「避難場所に速やかに逃げること」が重要です。特にハザードマップで浸水想定区域に設定されている場所にいる場合には、速やかに適切な避難経路を通って避難場所に向かうことが大切です。
避難場所に逃げるには、水害が発生する前に避難場所を確認しておく必要があります。防災対策を進めるなかでハザードマップを確認し、自宅、学校、職場などの滞在している可能性が高い場所の周辺を中心に避難場所・避難経路の確認をしておきましょう。
指定河川洪水予報については、気象庁が「気象庁ホームページ」、各自治体のホームページなどで情報を発信します。また、それ以外の河川を含めた洪水警報・注意報、「洪水キキクル」などで情報を得ることができます。
防災イベントに関するアクティビティ2選
防災に関する取り組みを推進していくには、人々の防災意識を高め、防災対策に取り組みはじめるきっかけづくりをすることが重要です。
以下では、棒足イベント向けのアクティビティを紹介します。
企業向けの防災関連アクティビティ
防災謎解き
「防災謎解き」は、防災をテーマとした謎解き脱出ゲームにチームで取り組むアクティビティです。
謎解き脱出ゲームには、4~6人程度の少人数チームで取り組み、コミュニケーションを取りながら協力してミッションクリアを目指します。防災謎解きはリアル・オンラインのどちらでも実施することができ、リアルの場合は机上で、オンラインの場合はビデオチャットツールとブラウザアプリケーションを活用して行います。
各自が自然と役割を担い、謎解きが得意な人も苦手な人も活躍できるように設計され、共通体験や達成感を通じてチームビルディング効果を得られることが特徴です。また、謎解きを通じて防災の重要性に気づき、防災意識を高めることにもつながります。
防災運動会
「防災運動会」は、防災クイズラリー、防災障害物リレー、防災借り物競走、非常食体験会などの防災に関する種目を行う運動会プログラムです。
各種目に防災や災害時の行動に関する内容が盛り込まれており、体験を通じて防災の重要性に気づき、防災意識を高めることができます。企業の社内運動会で人気のプログラムで、社員の家族も参加するファミリーデーとして防災運動会を実施する場合もあります。
自治体・施設向けの防災関連アクティビティ
防災ヒーロー入団試験
「防災ヒーロー入団試験」は、防災スリッパづくり、水消火器射的、スモーキー迷路、防災リュック間違い探しなどのワークショップを行う親子・子ども向けアクティビティです。
災害時に役立つ知識を得られる体験を通じて、防災への関心を高めることができます。防災には子どもも含め、家族全員が協力して取り組むことが大切です。防災ヒーロー入団試験を体験することで、家族と一緒に防災について話し合い、取り組み始めるきっかけづくりができます。また、防災への関心が高まっており、集客力が高いことも特徴です。
まとめ
自助に取り組むには、まずは家族と防災について話し合い、できることを整理しながら協力して順に進めていくことが大切です。
そのためには、防災に取り組むきっかけづくりが重要です。防災運動会や防災謎解きを実施することで、防災に関する取り組みの重要性に気づき、防災意識を高めることができます。
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