updated: 2024
社会人基礎力とは?3つの能力・12の能力要素・3つの視点を解説
目次
社会人基礎力とは、「社会人として活躍するために求められる基礎的な能力」のこと。人々の働く環境が大きく変化しつつある現代社会において、どのような状況下でも社会人として活躍するためには、労働者自身が社会人基礎力を身につけることが必須といえるでしょう。
そこで本記事では、社会人基礎力の概要や求められる背景、企業経営に活用するポイント、鍛え方などについてそれぞれ解説します。
「企業経営として社会人基礎力を労働者へ身に付けさせたい」「より優秀な人材の育成へと繋げたい」といったお考えの人事担当の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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社会人基礎力とは?
社会人基礎力とは、経済産業省が2006年に提唱した「社会人として活躍するために求められる基礎的な能力」のことを意味します。社会人基礎力は、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力と、それらに関係する12の能力要素から成っていることが特徴です。
人々の働き方や生活様式が多様化していくなかで、社会人基礎力はビジネスシーンに求められる能力として重要性が増し、さまざまな企業が社員教育や人材育成などの観点で注目を集めています。
参考:社会基礎力とは?構成要素や必要性、高めるために必要なこと | あそぶ社員研修
社会人基礎力の「3つの能力」と「12の能力要素」
社会人基礎力は、「3つの能力」と「12の能力要素」によって構成されています。それぞれどのような能力なのでしょうか?
1.前に踏み出す力
「前に踏み出す力」は、現状から一歩前に踏み出し、失敗しても諦めないで粘り強く取り組む能力のことを意味します。
日々の仕事やプロジェクトには、「一つの正解」が存在しない場合がほとんどでしょう。そのようななかで、常に失敗を恐れずに、前へと踏み出す力が必要になります。
たとえ踏み出した結果、失敗したとしても、自分自身で解決に向けて試行錯誤を繰り返したり、周りの人々からの協力を得たりして粘り強く取り組むことは、社会人としての今後の活動における貴重な経験となります。
「前に踏み出す力」は、以下の3つの能力要素によって構成されています。
主体性
主体性とは、自らが物事に進んで取り組む力のことです。周囲のメンバーを目標達成へと導くリーダーシップとしても力を発揮します。
働きかけ力
働きかけ力とは、メンバーに協力を働きかけ、物事に巻き込む力のことです。メンバーに協力を呼びかけたり、アドバイスを頼んだりすることで、メンバーを動かして目標達成を目指します。
実行力
実行力とは、設定した目標・目的を確実に達成するための力のことです。失敗を恐れず、粘り強く取り組む姿勢が重要な要素になります。
2.考え抜く力
「考え抜く力」は、何事に対しても常に疑問を持ち、最後まで考え抜く能力のことを意味します。
仕事やプロジェクトを進めていく上では、いくつもの問題や課題に直面するでしょう。それらを改善・解決して成果をあげるためには、何事に対しても問題意識を持ち、解決策を考え抜くことが社会人には求められます。
ただ目の前の業務を遂行するのではなく、より効率的・効果的な方法を探し、課題解決の糸口を深く考える。このことが、より大きな成果をあげるために重要といえます。
「考え抜く力」は、以下の3つの能力要素によって構成されています。
課題発見力
課題発見力とは、チームの現状を分析し、課題や問題を明らかにする力のことです。課題を解明し、その解決策を提案していく力も含まれます。
創造力
創造力とは、既存の考えやアイデアから、価値のある新しいアイデアを生み出す力のことです。今までの考え方だけにとらわれず、課題に対して臨機応変に解決方法を考えることが求められます。
計画力
計画力とは、課題解決に向けたプロセスを明らかにし、実行へと移す力のことです。解決に向けた複数のプロセスから最善の方法を見つけることが必要です。
3.チームで働く力
「チームで働く力」は、社会人としてさまざまな人々と一緒に、目標に向けて協力し取り組むことのできる能力のことを意味します。
仕事やプロジェクトを個人だけで完結しようとしても、個人でできることには限界があります。しかし、さまざまな関係者と協力することで、より大きな成果を出すことへと繋がるのです。
さまざまな人と協力するには、自分の意見や考えを相手へ明確に伝えたり、相手の話を理解したりと、双方の立場を客観的に見て物事を進めていくことが必要です。
「チームで働く力」は、以下の6つの能力要素によって構成されています。
発信力
発信力とは、自分の意見を相手にわかりやすく伝える力のことです。考え方や背景の異なるメンバーのなかで、自分の意見をわかりやすく整理し、相手に理解してもらうことが求められます。
傾聴力
傾聴力とは、メンバーの意見や考えをしっかりと聴く力のことです。相手が話しやすい環境を作ったり、適切な質問を投げかけたりする力も含まれます。
柔軟性
柔軟性とは、メンバー同士の意見の違い、立場の違いを理解する力を指します。メンバーのさまざまな意見や考えを聴き、それらを尊重することで柔軟に理解することが求められます。
情況把握力
情況把握力とは、自分と周囲のメンバーや物事との関係性を正確に理解し、把握する力のことです。自分自身の立ち位置や役割をしっかりと把握することで、チームへ貢献するためのアクションへと繋がります。
規律性
規律性とは、ルールや他者との約束を守る力のことです。社会人である以上、ルールや決まり、約束を守ることは最低限求められる力です。
ストレスコントロール力
ストレスコントロール力とは、ストレスに対処する力のことです。ストレスを自己成長の機会と捉えてうまく対処することで、プラスな方向へとストレスを有効活用します。
人生100年時代に求められる社会人基礎力の「3つの視点」
社会人基礎力は2006年に経済産業省によって提唱されましたが、人々の働き方や生活様式は日々変化していくため、時代背景に合わせて社会人基礎力もアップデートされています。それが、「人生100年時代の社会人基礎力」と呼ばれるものです。
人生100年時代の社会人基礎力は、2018年の「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」において、「これまで以上に長くなる個人の企業・組織・社会との関わりのなかで、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる能力」として新たに定義されました。
人生100年時代の社会人基礎力では、「能力を発揮するにあたって、自己を認識してリフレクション(振り返り)しながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切りひらいていく上で必要」とされ、学び・統合・目的の3つの視点が加わりました。
【学び】何を学ぶか
学びの視点とは、「自身が何を学ぶことで、今の仕事やプロジェクトに付加価値を与えられるか」「自身の強みを伸ばし、弱みを克服するために学ぶべきものは何か」のように、学ぶものについて考える視点のことを意味します。
日々の仕事やプロジェクトで成果を上げるために自身が学ぶべきものについて考えることで、学習意欲や目的意識が高まり、より高い学習効果を得ることが可能となります。
【統合】どのように学ぶか
統合の視点とは、今までの経験や他者との関わりから学びを得る意識を持つことで、より多くの物事を統合し、そこから新たな学びへと繋げるための視点を意味します。
学びの方法を広げるには、自身が視野を広く持ち、多様な人々と関わる機会を創出することで、新たな考えや気付きを得ることが大切だといえます。
【目的】どう活躍するか
目的の視点とは、学びや経験を通じて、自身がどのような形で自己実現・社会貢献に向けて行動していくかを考える視点のことです。自身の学びに目的意識を持つことで、価値のある創出に向けた行動へと繋げることができるでしょう。
社会人基礎力が求められる背景
現代社会では、IT技術をはじめとしたさまざまな技術の進歩により、時代の変化に応じて社会人が所持している知識やスキル、能力などをアップデートしていくことが求められています。
どのような環境下においても、自身の能力、スキルを最大限に発揮することが必要であり、その土台として社会人基礎力を身につけることの重要性が増しています。
また今後は、人口動態の変化により企業の人材不足問題は持続する可能性が高く、「優秀な人材の確保」が経営戦略には欠かせない課題となります。
社員教育や人材確保に向けて、社会人基礎力を企業の教育や採用における一つの指標としても活用できるため、社会人基礎力は労働者・企業のどちらにとっても今後を生き抜くための重要な能力だといえるでしょう。
社会人基礎力を企業経営に活用するポイント
社会人基礎力を企業経営に活用することで、どのような効果が得られるのでしょうか?
生産性の向上
今後、少子高齢化によって企業が直面する人手不足問題において、自社の業績を上げるためには、労働者一人あたりの生産性の向上が重要な経営課題となります。社会人基礎力を労働者が獲得して活かすことで、目標の達成や組織活性化へと繋がり、結果として生産性の向上が期待できるでしょう。
また、少子高齢化によって労働人材が不足しているなかで、社外からの人材確保だけでは人手不足問題の解決は難しいといえます。社会人基礎力を軸に社内の人材を育成することで、優秀な人材の育成・確保が可能となります。
採用におけるミスマッチの防止
「人材を採用したが短期間で退職してしまう」といった企業と人材のミスマッチは、採用活動におけるコストの損失などへと繋がるために、大きな経営課題の一つといえます。
ミスマッチを防ぐためにも、自社が求める人材の一つの指標として社会人基礎力を活用することで、特に技術面や職務面で経験の浅い新卒社員、若手社員を採用する場合に、ミスマッチを防ぐことへと繋がります。
社会人基礎力の醸成における注意点
企業経営においても有効活用ができる社会人基礎力ですが、労働者へ向けた社会人基礎力醸成のための取り組みを行う際には、いくつかの注意点を把握することが重要です。
目的意識を持って取り組む
社会人基礎力に限らず、何かの能力やスキルを身につけるためには、「何のために学ぶのか」「どのような場面で活かすのか」といった目的意識を持つことが、効果的な学習へと繋がります。
企業が労働者へ、社会人基礎力の醸成に向けた取り組みを実施する際には、その目的や目標、期待する効果などを明確にし、労働者からの理解を得ることが大切です。
社会人基礎力はすぐには身につかないことを理解する
社会人基礎力を身につけるための研修や講座を1~2回受講しただけでは、能力を身につけることは難しいでしょう。何度も繰り返し研修・教育を行い、長い時間をかけて企業が労働者のサポートをすることでようやく能力を身につけられ、それらを実践で活かすことへと繋がります。
そのため、人材育成に取り組む際には、早い段階で企業として必要な能力・スキルを検討し、長期的な視点を持って育成に取り組むことが重要です。
また、定期的に面談やフィードバックなどを実施して労働者のフォローをすることで、能力の評価を行ったり、人材の定着に繋がったりといった効果が期待できます。
社会人基礎力の鍛え方
社会人基礎力の鍛え方には、どのような方法があるのでしょうか?
社内研修の実施
社会人基礎力の学びを深められるような社内研修、講座などは、多くの企業で導入されている方法です。研修や講座は、その目的や対象とする人材層によって内容を変更できるため、企業の求める社会人基礎力を効果的に身につけさせることが可能となります。
個別の支援やフォロー
社内研修や講座の受講以外に、労働者への個別の支援やフォローを行うことも、社会人基礎力の醸成として有効な方法です。それぞれの能力を身につけ、自社の仕事やプロジェクトで発揮してもらうためにも、能力の評価や今後のキャリアについて企業として向き合い、労働者各々が活躍できる環境を作ることが企業には求められます。
実践的なプロジェクトの活用
実際に、労働者を社内プロジェクトに参加させることは、社会人基礎力を鍛えるのに有効な方法といえます。実践の場面は、研修や講座よりも能力の醸成として高い効果が期待でき、労働者自身も主体性を持って能力の醸成に向けて活動することへと繋がります。
また、実践でさまざまな成功体験・失敗体験を得て、次の機会にそれらの経験を活かすことで成長へと繋がり、企業の人材育成としても効果が期待できるでしょう。
社会人基礎力が鍛えられるコンテンツ
労働者の社会人基礎力を鍛えるためには、まずは社内研修を実施することで社会人基礎力についての理解を深めてもらうことをおすすめします。
ここでは、社会人基礎力が鍛えられるおすすめのコンテンツを13ご紹介します。
1.マーダーミステリー研修
マーダーミステリーとは、推理小説のような世界観で台本に沿って物語が進行するゲームです。配布される台本は参加者ごとに内容が異なり、物語の「犯人を探す」ために議論を重ね、犯人を特定していきます。
犯人役は自分が犯人であることを隠し、犯人以外の参加者は自分に与えられた秘密を隠しながら犯人を当てることが、それぞれの目的です。事件の解決に向けて議論するなかで、発信力や傾聴力、課題発見力、創造力といった能力の醸成に高い効果が期待できます。
2.コンセンサスゲーム
他者からの合意形成を得るためのプロセスを体感できるのがコンセンサスゲームです。合意形成はさまざまなビジネスシーンで求められ、対話力や傾聴力、創造力などの能力が求められます。コンセンサスゲームを通じてこれらの能力が求められるシーンを体感し、能力を身につけることで、社会人としても一回り大きく成長できるでしょう。
株式会社IKUSAが提供するコンセンサスゲームには、「ジャングルサバイバル」「帰宅困難サバイバル」といったものがありますので、参加者の属性や目的に合ったゲームを選んでみてはいかがでしょうか。
オンラインだけではなくリアルでも実施可能です。
3.チャンバラ合戦
チャンバラ合戦とは、スポンジでできた刀と「命」と呼ばれるボールを使った対戦型アクティビティです。参加者の肩に命(ボール)をつけ、刀を使って相手の命をより多く切り落としたチームの勝利となります。
ルールがかんたんで、年齢や性別を問わずに誰でも楽しめるのが特徴的です。ゲームに勝つためには、主体性や働きかけ力、計画力などの能力が求められ、社会人基礎力の醸成としても有効に活用できます。
4.サバ研
サバイバルゲームとは、エアガンとBB弾を使って対戦する軍隊体験ゲームです。実践さながらの戦略や戦術をチームで考え、勝負に挑むことは、実行力や計画力などの醸成に繋がります。
株式会社IKUSAが提供する「サバ研」では、アメリカの軍隊や企業で採用されている「OODA LOOP(ウーダループ)」というフレームワークが活用されています。常に変化する状況下における、瞬時の意思決定を行う力を育み、リーダーシップやチームワークといった、チームビルディング効果も期待できるでしょう。
5.謎解き脱出ゲーム
謎解き脱出ゲームは、「謎解き」と「脱出ゲーム」を合わせた、株式会社IKUSAオリジナルの体験型アクティビティです。物語の主人公となった参加者たちは、時間的制限の中で与えられた謎を解き、クリアを目指します。
ゲームをクリアするにはメンバー同士での協力が必要不可欠。ゲームを通じて、発信力や傾聴力などの「チームで働く力」を鍛えることに繋がります。
6.「社会人基礎力」育成カードワーク
「社会人基礎力」育成カードワークは、社会人基礎力の12の能力要素を収めた36枚のカードを使い、カードに記載されたシチュエーションに沿って、求められる能力要素と活用方法を考えるゲームです。
実際に想定される業務や人間関係などのトラブルを例題としてワークを行うことで、ゲームで得た知見などを日々の業務に活かすことができます。他のメンバーの考え方や意見などを理解する機会としても活用でき、チームの結束力を高めることにも効果が期待できるでしょう。
7.グループディスカッション
グループディスカッションは、数名のグループに分けられた参加者がテーマに沿って議論し、最終的にグループとしての一つの結論を出すことを目的としたワークです。
グループディスカッションでは、メンバー同士で話し合ったり、相手に自分の意見を伝えたりすることが必須であり、前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力のそれぞれの能力がバランスよく求められます。
8.部課長ゲーム
部課長ゲームは、チーム内で部長、課長、平社員役に分かれ、口頭でのコミュニケーションが禁止された状況のなかで、与えられたクリア条件の達成を目指します。
部課長ゲームでは、部長のみにクリア条件が与えられていますが、そのことは他のメンバーも知らないため、いかにしてメンバー同士で情報共有ができるかがクリアのカギとなります。
「チームで働く力」や、立場の異なる役職同士におけるコミュニケーションの重要性を体感できるゲームとなっています。
9.SDGs マッピング
SDGsマッピングは、自社の取り組みとSDGsを結びつけるワークショップです。 SDGsの目標を構造化して示した「ウェディングケーキモデル」に自社の取り組みを分類し、自社とSDGsのつながりを見つけます。 IKUSAのSDGsマッピングは、SDGsボードゲーム「ワールドリーダーズ」もしくはオンラインSDGs謎解き「ある惑星からのSOS」とセットで実施します。ゲームとワークショップをセットで行うことで、ゲームでの体験をより深い学びに落とし込むことができます。また、ワークに入る前に、SDGsの基礎的な内容について解説を行うため、SDGsの知識があまりない方でも気軽に取り組めます。 SDGsマッピングを行い自社とSDGsのつながりを感じることで、SDGsを身近なものとしてとらえ、自分ごと化することができます。
自分達のことを進んで発表していく必要があります。発信力が高まることでしょう。
⇒SDGsマッピングについて詳しく見る
10.SDGsビジネスゲーム ワールドリーダーズ
ワールドリーダーズは、企業経営を擬似体験できるビジネスゲームです。一チームが一企業となり、企業の利益をどれだけ上げられるかを競い合います。
利益は、労働力や資本を使って上げることができます。
しかし、このゲームは闇雲に利益を追求するだけでは勝利できず、勝利のためには、社会や環境など、様々なことを考える必要があります。
本ゲームでは SDGsにおける企業の役割だけでなく、戦略の立て方や情報共有、駆け引き、チームビルディングについて学ぶことができます。
「企業経営」を体感できるので、社会人基礎力の向上が期待できますが、主体性を持って「企業」の先頭に立つことなどで、特に前に踏み出す力が上昇するでしょう。
11.SDGs カードゲーム「2030SDGs 」
カードゲーム「2030SDGs(ニーゼロサンゼロ エスディージーズ)」は、SDGs17の目標を達成するための“道のり”を体験できるカードゲームです。プレイ人数は最低5人から、最大で200人規模まで対応可能です。
このゲームは、SDGsの目的やゴールについて学ぶゲームではなく、「SDGsの本質」について体感的に学べる内容になっており、SDGsについての理解や興味がない人でも、プレイすることで「SDGsとはこういうものなんだ」と理解できます。
例えば、「交通インフラを整える」というプロジェクトを実行するには、お金と時間が必要になり、それと引き換えに新たなお金と時間がもらえます。そして、交通インフラを整えることで経済は良くなりますが、一方で環境は破壊されます。そのため、世界の状況メーターの「経済」はプラスになりますが、「環境」はマイナスになってしまうのです。
また、2030SDGsでは、参加者間でのお金や時間といった資源の交換を自由に行えますし、基本ルールに則ってさえいれば何をしてもOKということになっています。そのため、個人と世界の目標を達成するためにどうするべきかを参加者同士が自主的に考え、意見交換を行えるのです。
意見交換を活発に行うので「発信力」や「傾聴力が」上がり、チームで働く力向上が期待できます。
12.ペーパータワー
ペーパータワーforビジネスは、チームに分かれて指定された紙だけを使い、自立可能なタワーを制作するゲームです。評価項目にはタワーの高さ以外に、使用した紙の枚数が原価として計算されるため、いかにしてコストをかけずに高いタワーを建てられるかが勝負のカギになります。計画性や実行力などが求められるゲームであり、仕入れや品質管理といった経営の視点も育むことができます。
ペーパータワーのやり方は、以下の動画を参考にしてみてください。
13.モンスタービルディング
モンスタービルディングは、それぞれ異なる絵が描かれたカードの情報を組み合わせ、最終的に一つのモンスターを制作するゲームです。
カードには、モンスターをある一方向から見たときの情報しか描かれていません。その上、他の参加者には自分のカードを見せることができないため、口頭のみで情報を正確に伝え、モンスターを作らなければなりません。
他者へ情報を正確に伝える力や、相手の話を傾聴し、創造する力が求められ、社会人基礎力の醸成としても活用できるでしょう。
まとめ
今回は、社会人基礎力における3つの能力や12の能力要素を中心に、社会人基礎力を企業経営で活用する方法、社会人基礎力の鍛え方などについて解説しました。
人々の働く環境や生活様式は今後も変化し続けますが、どのような時代においても、社会人基礎力は多くのビジネスシーンで求められる能力だといえ、その重要性は今後も高まることが予想されます。
ぜひ今回の内容を参考に、社会人基礎力を企業経営に活用したり、醸成するための取り組みを行ってみたりしてはいかがでしょうか。
IKUSAでは、年間1000件以上のユニークなイベントや研修を支援しています。90種類以上のイベント・研修サービスからお客様のニーズに合わせてご提案させていただき、ご要望に応じたカスタマイズも可能です。サービスの詳細や具体的な事例は下記の資料でご確認ください。
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「あそぶ社員研修」は、受講者全員の主体性を高め、置いていかれる社員を作らない講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。講義による学びの定着を促し、翌日からの業務に役立てることができます。