updated: 2024
福利厚生費の基礎知識、費用の平均、経費のポイント
本記事では、福利厚生費の概要、費用の平均、経費のポイントについて紹介します。
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福利厚生費とは
福利厚生費は、法定福利費と法定外福利費の2つに分かれます。
法定福利費は法律で定められている福利厚生費のこと。法律上において一定以上の規模である企業は、社会保険や労働保険など、従業員が支払う費用の一部を負担しなければなりません。その費用が法定福利費であり、健康保険や厚生年金保険、労災保険などが含まれています。なお、厚生年金や健康保険は保険料の割合が毎年変更されています。
一方の法定外福利費は、上記に含まれない福利厚生費のことを指します。当てはまる内容としては、住宅手当や食事補助など。企業によってはオリジナルの福利厚生を設けているケースもありますが、それらも法定外福利費に該当します。ただし、すべての従業員が対象であり、社会通念上から見ても常識と考えられる金額でなければならないという要件があります。
福利厚生費として適用されるための要件や限度額がそれぞれに設けられています。たとえば、健康診断の場合、従業員全員が受診対象であることや費用が著しく高くないことといった要件があります。
福利厚生費の目安・平均
福利厚生費を見直す上では、平均がどのくらいなのか知っておくことで適切な費用に設定しやすくなります。今回は2019年度版である第64回福利厚生費調査結果報告のデータを参考に紹介しています。
法定福利費の平均
法定福利費の平均は、従業員1人1ヶ月あたり84,000円ほどです。法定福利費の中で一番かかっている費用が厚生年金保険であり、健康保険・介護保険が次に高いです。
法定外福利費の平均
法定外福利費の平均は法定福利費よりもかなり少なく、従業員1人1ヶ月あたり24,000円ほど。一番占めている項目が住宅関連であり、その次に法定外福利費の割合を占めているのがライフサポートです。ライフサポートは育児関連やショッピングといった日常生活に関する福利厚生のことをまとめて指しています。
福利厚生費に上限はない
従業員1人当たりに1ヶ月間で割り当てられる福利厚生費の平均は108,000円ほどという結果が出ていますが、これ以上の金額になっても問題はありません。
税制のことも考えよう
福利厚生費を整理する際には、税制のことを知っておくことも大切です。住宅手当の場合、家賃を補助するよりも社宅のほうが税制的に有利となります。また、資格取得に対する補助の場合として業務を遂行する上にあたって必要な資格の取得に関わる費用の援助であれば、非課税となります。
経団連:第64回 福利厚生費調査結果報告 (2020-12-18)
福利厚生費を経費計上するポイント
福利厚生費は経費として計上できますが、その上ではいくつかのポイントがあります。
以下で詳しく紹介します。
福利厚生費は非課税
福利厚生費は非課税であり、課税対象とされていません。とはいえ必ずしもすべての福利厚生が非課税になるとは限らないため、安易に考えるのは危険です。法定福利費は全面的に非課税ですが、法定外福利費は給与支給や交際費として判断される場合もあります。福利厚生費として計上するためにも、上記でも触れたような要件を必ず守るようにしましょう。
また、福利厚生の内容によっても非課税かどうか変わります。上記で紹介した資格取得に対する補助であれば、業務上において必要な資格の取得であれば非課税ですが、そうでなければ課税対象となります。このように内容次第でも変わるため、どのような福利厚生なのか内容までしっかりと把握しておきましょう。
なお、勘定項目に関しても法定福利費と法定外福利費という2つの項目に分けて考えます。そこからさらに細かく分かれる場合もあり、法定福利費の場合は健康保険料や厚生年金といった勘定項目に分かれます。ある程度細かく分けたほうが勘定項目としても見やすくなるため、後々の作業まで考えて管理しましょう。
すべての従業員が利用できるようにする
基本的に福利厚生は従業員全員が対象です。幹部限定や成績優秀者限定など、限られたメンバーしか利用できないものは福利厚生費として計上できません。そのため、福利厚生費として管理するのであれば、すべての従業員が利用できるようなものにしておきましょう。
現金で渡すのはNG
福利厚生は、基本的に現金で渡すことをNGとしています。現金で渡してしまうと、福利厚生費ではなく交際費や給与支給といった部類になってしまい、福利厚生費で計上できなくなる恐れがあります。
上記では現金はNGとして解説しましたが、例外のケースもあります。それが通勤手当です。通勤手当に限り、例外として現金の支給をOKとしています。それ以外は基本的にNGであるため、現金での支給を考えている場合には通勤手当だけにしておきましょう。
まとめ
正しい知識を身につけ、しっかりと考えなければ福利厚生費として計上できなくなってしまう恐れがあります。官公庁などが公開している資料に目を通し、正しい知識を得ることが大切です。
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