posted:2020 05.01
updated: 2022 09.07
ビジネスにおけるワークショップの意味は?セミナーとの違いも解説

皆さんは、「ワークショップ」という言葉を聞いたことがありますか?
「ワークショップに参加したことはあるけれど、そもそも“ワークショップ”って何?」
「セミナーやグループワークとは何が違うの?」
と、ワークショップに対して曖昧なイメージを抱いている人も多いのではないかと思います。一言でワークショップといっても、様々な種類があって、実際にワークショップが何なのかよくわかりませんよね。
この記事では、ワークショップの特徴や行うことのメリット、セミナーとの違いについてまとめていますので、ワークショップについての理解を深めたい人はぜひ参考にしてみてください。
ワークショップとは?
ワークショップは英語で「workshop」と表記され、本来は「作業場」「仕事場」「研究集会」などといった意味を表します。
日本のビジネスシーンにおいてこの「ワークショップ」という言葉は、「体験型講座」という意味を持つ用語として使われています。その名の通り、実際に体験して学ぶ場ということです。
この記事で後述するセミナーと対比すると、ワークショップは参加者が能動的・主体的出会ったり、体験が組み込まれていたりという特徴があります。
ワークショップの起源
ワークショップという概念が日本に入ってきたのは、1980年前後と言われています。
ワークショップ自体は、もともと演劇や芸術などの世界で行われていました。「演劇ワークショップ」「映画ワークショップ」「ダンスワークショップ」などがその一例です。プロの役者やアーティスト、また夢を持つ子供たちなどが参加し、課題を与えられて訓練したり、創作活動を体験するのがワークショップでした。
近年では、学校教育や企業の研修において、体験型のセミナーという意味合いでワークショップの言葉が使用されています。
ワークショップにはたくさんの種類がある

Business colleagues in conference meeting room during presentation
ワークショップと一口に言っても、実はたくさんの種類があります。ここでは。ワークショップの種類についてご紹介します。
授業や教育に関するワークショップ
授業や教育に関するワークショップでは、クラスなどの全員が参加可能なグループワークの一環として行われます。
授業などの教育の場は、どうしても一方通行の学習になってしまいがちですよね。講師が単調に話すばかりでは、受講者の集中力や興味もダウンしてしまいます。そこで、ワークショップ形式を取り入れることで受講者同士の交流や、講師と受講者の質疑応答も積極的に行えるのです。
また自分が実際に体験して学んだことは、耳から聞いただけの知識よりも定着しやすいもの。そのため、教育の場ではワークショップを積極的に取り入れていくのがオススメですよ。
企業の研修におけるワークショップ
研修時のワークショップは、参加者同士の親睦を深める目的とされています。そのためワークショップの内容も、グループでひとつの意見をまとめプレゼンを行うものや、各チームごとのディスカッション形式が中心です。
研修中のワークショップ時に、自分ひとりの意見や方針で進めていくのはNGです。周囲の意見に耳を傾けながらワークショップを進めていってください。
また、研修中のワークショップは自らの適性を見極める良い機会でもあります。活発でアイデアを多く出せる人物は企画タイプ、総合的に判断できる人物はリーダータイプなど…自分に合う役割を知るキッカケになりますよ。
就職活動でのワークショップ
就職活動時には、ディスカッション形式のワークショップが頻繁に行われます。
他のワークショップとの違いは、ワークショップ時の態度や印象が採用に直接影響を及ぼすこと…!面接官や採用担当者はワークショップ時の過程から、集団で行動した場合の対応力やリーダースキル、前向きに取り組む姿勢などをチェックしているのです。
あとで後悔が残らないようにするためにも、就活中のワークショップは積極的に取り組むようにしましょう。仮に自分の得意でないテーマで発言が難しい場合は進行役に徹すると、ピンチを切り抜けられますよ。
演劇やダンスなど、芸術関連のワークショップ
演劇・ダンス・映画のワークショップは、各ジャンルのプロフェッショナルたちのスキルを間近で学べることが大きな特徴です。
演劇や映画であれば演者から直接指導や解説を受けたり、ダンスであれば講師にダンサーを招いてレッスンを受けたり…。ダンスや演劇に興味がある人はもちろん、初心者が新たに始めるキッカケになることも多いのです。
新しくなにかを始めるのは意外と勇気がいるもの。ワークショップで一度体験できると、自分の向き不向きも分かり始めやすいですよね。
ものつくりに関するワークショップ
手芸や工芸などを体験して実際にものづくりをする「ワークショップ」も人気があり、各種イベント、カルチャースクール、個人教室などでも行われています。
ものづくり講座としての「ワークショップ」は、プロの技と知識に触れつつ、自らの手でものをつくることで、ものの価値やつくり手の想いを体感することのできる場です。
ワークショップとセミナーの違いは?
セミナーは、講師や指導者が一方的に教えるための場です。参加者はどちらかというと「話を聞く」受け身状態になります。
セミナーの一般的な内容としては、主催者が設定した特定のテーマに対して、 興味を持った参加者へ向けて行う講習会のこととされています。セミナーの語源はドイツ語のゼミナール。大学などで教授の指導の下に学生が研究、発表する演習のことも指しますが、 こちらは縮めてゼミとも呼ばれています。
セミナーのメリット
- 専門性の高い内容であり、演者と聴衆の意思疎通が安易
- 一方的に演者が話すので、聴衆は勉強しやすい
セミナーのデメリット
- 聴衆が受け身になりやすい
- 演者と聴衆の距離が遠い
ワークショップとグループワークの違いは?
グループワークは、1つのテーマに沿ってグループ内で話し合い、最終的に1つの答えを出すものという定義があります。最近では就職活動で用いられることが多いですね。
グループワークでは、個々の能力を図ることが目的となっています。
まとめ
ワークショップとは、体験型講座のことを指します。セミナーやグループワークとは異なり、参加者主体で進めることができ流のが特徴です。
学びや問題解決力の向上にもつながるため、企業としても非常に有効な講座であると言えますね。皆様も是非一度開催してみてはいかがでしょうか。