updated: 2024
ドッヂビーとは?ルール、実施方法、コツを紹介
ウレタン製のフライングディスクを使って行うドッジボールのようなスポーツ「ドッヂビー」。ケガの心配がなく、短時間のプレイで十分な運動ができるスポーツとして、小学校の体育の授業やレクリエーションに取り入れられています。
本記事では、「ドッヂビー」の概要や実施方法、ルール、特徴などを紹介します。また、「ドッヂビー」で使うフライングディスクの投げ方・捕り方についても解説していますので、是非最後までお読みください。
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ドッヂビーとは
「ドッヂビー」とは、ウレタン製のフライングディスク(ソフトディスク)を使って行うドッジボール形式のゲームです。12種類あるフライングディスク競技のうちのひとつで、日本フライングディスク協会の独自公認種目です。ドッジボールと区別するために、「ドッジビー」ではなく「ドッヂビー」と表記されるのがポイント。ちなみに、競技で使用するフライングディスクそのもののこともドッヂビーと呼びます。
基本的なルールとして、試合に出られるプレイヤーは1チーム10人以下、試合時間は15分以内で、制限時間内に内野に残っている人数が多いチームの勝ちです。基本的にドッジボールのボールがディスクに変わっただけなので、「ディスクが当たった人は外野に出る」「外野が相手チームにディスクを当てれば内野に戻れる」といった、日本におけるドッジボールのルールが適用されます。
また、ウレタン製のソフトディスクを使っているため、当たったとしてもケガをする心配がなく、安全に行えるスポーツとして注目を集めています。
ドッヂビーの種目
日本でドッヂビーの普及に努めている日本ドッヂビー協会では、ドッヂビーを使った以下3つの競技を「公式種目」としています。
- ディスクドッヂ:ドッジボールのボールをディスクに変えたゲーム
- ゴールドッヂ:フットサルコートを使用して5対5で行うハンドボール形式のゲーム
- ドッヂディスタンス:ドッヂビーを誰が最も遠くまで飛ばせるかを競うゲーム
一般的に「ドッジビー」といえば「ディスクドッジ」を指します。ただし、他2つの競技もルールは簡単で、チームビルディングやコミュニケーション強化に役立つので、組み合わせながら楽しむのもおすすめです。
フライングディスクの投げ方
ドッヂビーで活躍するためには、フライングディスクをコントロール良く投げることが大切です。そのためには、正しいフォームで投げる必要があります。
フライングディスクの基本的な投げ方として挙げられるのは「バックハンドスロー」です。胸の前でキャッチしたら即座に投げられるので、すばやい攻撃が求められるドッヂビーに適しています。
バックハンドスローの具体的な投げ方は以下のとおりです。
- フライングディスクを正しく握る
- 姿勢を正す
- 胸の前にフライングディスクを構える
- 重心を移動させながら投げる
- 手首のスナップを利かせる
フライングディスクを握る際は、親指でディスクの表面を押さえ、小指から順番に親指以外の4本の指をディスクの裏面に引っかけます。指でディスクを挟み込むこの握り方は「バークレー」といいます。
次に体勢を整えましょう。まっすぐに立ち、利き足を一歩前に踏み出します。このとき、体の向きはディスクを投げる先に対して垂直になるようにして、重心は真下に向けるようにします。
体勢が整ったら、ディスクを地面と平行になるようにして構えます。やや体の内側に巻き込むようにして持つのがポイントです。
前に一歩出していた利き足に重心を移しながら、ターゲット目掛けてディスクを持った腕を伸ばします。ディスクを手から離す瞬間、手首のスナップを利かせてディスクに回転を加えて投げます。
はじめのうちは投げ方やフォームに慣れるため、ゆっくり投げるようにしましょう。慣れてきたら徐々にスピードアップしていき、正しいフォームですばやく正確に投げられるように練習します。
フライングディスクの捕り方
ドッヂビーで、フライングディスクに当たって外野に行くのを防ぐためには、飛んできたディスクを落とさずキャッチすることが大切です。ドッヂビーでは、抱きかかえるようにしてディスクを捕る「ホールディング」という捕り方が適しています。
ホールディングのやり方は以下のとおりです。
- 飛んできたディスクを真正面から胸で受ける
- 両手で抱き抱えるようにしてキャッチする
まず、ディスクは手だけでキャッチしようとすると捕りこぼす可能性が高いので、両腕を左右に開き、胸元で受けるようにします。ディスクを胸元で受けたら、跳ね返らないように両腕で抱きかかえます。
ポイントは、ディスクを「真正面」で受けることです。斜めから胸元で受けようとすると、ディスクが跳ねて飛んでいってしまいます。そのままディスクが他の人にも当たったら、2人ともアウトになって試合がかなり不利になるので注意が必要です。
ドッヂビーの実施方法
ここでは、ドッヂビーで使う道具と実施の流れについて解説します。
用意するもの
ドッヂビーでは以下の道具を使います。
- フライングディスク(日本ドッヂビー協会公式ディスク)
- ユニフォーム
フライングディスクと呼ばれるものはさまざまありますが、ドッヂビーではウレタン製のディスクを使うことになっているため、日本ドッヂビー協会公式ディスクを使うようにしましょう。
また、チームをわかりやすくするための道具として、必要に応じてユニフォームやビブスを用意しておくのもおすすめです。
実施する際の流れ
「ドッヂビー」の流れは以下のとおりです。
- ディスクフリップ(コイントスのディスクバージョン)で、最初の攻撃権とどちらのフィールドを使うかを決める
- 各チームで内野(1人以上)・外野(3人)を配置する
- 審判の合図で、攻撃権を得たチームの内野がディスクを投げて試合を開始する
- 各チームでディスクの投げ合いをする
- 試合時間経過時に、より多くのプレイヤーが内野に残っているチームか、時間内に相手チームの内野に1人もプレイヤーが残らない状態にしたチームの勝ちとなる(内野の人数が同数の場合は引き分け)
上記を見てわかるとおり、一般的なドッジボールとほとんど流れは変わりません。そのため、ドッヂビーを初めて行う方でも問題なくプレイできるはずです。
ドッヂビーのルール
ここでは、日本ドッヂビー協会におけるルールを紹介します。
まず、チームの人数は10人以下とし、プレイヤーがケガをしたといった理由の場合のみ、試合中の交代が可能です。試合時間は1ゲーム15分以内が推奨されています。
試合におけるルールは一般的なドッジボールと同じで、ディスクに当たって捕り損ねたらアウトになり、外野に出ます。連続で複数のプレイヤーに当たって捕り損ねた場合は、当たったすべてのプレイヤーがアウトです。
外野のプレイヤーは、相手チームの内野プレイヤーをアウトにすることで内野に戻れます。ただし、アウトを取ってから内野に戻る際に意図的にディスクに触れたり、アウトを取ったにも関わらず内野に戻る意思を示さなかったりした場合は、内野に戻る権利が取り消されるので注意しましょう。
また、ディスクを手渡ししたり、キックでパスしたり、同じチームの内野同士・外野同士でパスしたりすることはファール(反則)です。加えて、ディスクを捕ってから5秒以内に投げなければファールとなってしまいます。ファールを取られると、ディスクの所有権が相手チームに移動するので気を付けてください。
ドッヂビーの特徴
ドッヂビーには以下のような特徴があるため、レクリエーションなどにおすすめできます。
- 当たっても痛くないので安全に遊べる
- 年齢や性別を問わずに楽しめる
それぞれについて見ていきましょう。
当たっても痛くないので安全に遊べる
ドッヂビーで使用するフライングディスクはウレタン製なので柔らかく、体に当たったとしても痛みを感じることはほぼないでしょう。また、ボールのように突き指をする心配もありません。ドッジボールよりもケガや事故が起こる可能性が低いため、安心して遊べます。
年齢や性別を問わずに楽しめる
ドッジボールのようにボールを使う場合は、腕力や体格がものを言い、大人や男性のほうが有利になります。しかし、フライングディスクを投げるのにパワーは必要ないため、年齢や性別を問わず、幅広い層の方が公平に楽しめるでしょう。
ドッヂビーの競技人口と普及のようす
ドッヂビーは日本発祥のスポーツなので、日本では各地で大会が開催されていたり、チームが作られていたりします。正確な競技人口は発表されていませんが、日本ドッヂビー協会の調査では、2016年3月末時点でのドッヂビーの体験者は1,500万人を超えているそうです。マストで必要な道具がフライングディスクだけということもあり、その手軽さから今後も普及していくことが予想されます。
一方で、世界的な広まりについてはあまり芳しくないのが現状です。というのも、ドッヂビーの元となったドッジボールのルールが、日本と世界とで違っているからです。日本ではボール1個で行いますが、世界では一般的にボールを5個使います。そのため、「1枚のフライングディスクを使ったドッジボール形式のゲーム」といわれても、世界では違和感をもたれてしまうのです。
そうした背景もあってか、現在のところ、ドッヂビーが広まっているのは日本のほか、台湾や香港といったアジア地域に限られています。
まとめ
「ドッヂビー」とは、一般的なドッジボールで使うボールを、ウレタン製の柔らかなフライングディスクに置き換えたスポーツです。フライングディスクの使い方に多少コツがいりますが、ルール自体はドッジボールとそう変わらないため、初心者でも問題なくプレイできます。
世界での公認は受けていませんが、日本フライングディスク協会の独自公認種目として定期的に大会が開催されており、日本各地で普及しつつあります。ドッヂビーの元となったドッジボールのルールが世界と日本とで大きく異なるため、今後もドッヂビーが世界で公認される可能性は低いですが、国内では小学校の体育の授業やレクリエーションに取り入れられていくでしょう。興味を持った方は、是非チャレンジしてみてください。
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