ゲーム・レクリエーションチームビルディング

updated: 2024 

ペーパータワーとは?実施方法、コツ、効果を紹介 

ペーパータワーとは?実施方法、コツ、効果を紹介 

人材育成を目的としたビジネス研修で多く取り入れられているゲームの一つに、「ペーパータワー」があります。ペーパータワーに必要なのは、どこの企業にもあるであろうA4用紙のみ。特別な準備も不要ですので、気軽に取り入れることができます。

本記事では、ペーパータワーの概要、実施方法(用意するもの・流れ)、実施することで得られる効果をわかりやすく解説します。また、後半では、チームビルディングに効果的なペーパータワー以外のビジネスゲームも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

 

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ペーパータワーとは

ペーパータワーとは、有名なビジネスゲームの一つです。4~5人のチームに分かれ、30枚のA4用紙を使って、制限時間内にできるだけ高い自立可能なタワーを建てます。タワーの高さが最も高いチームの勝利です。

このゲームに勝つためには、チーム内での役割分担が重要となります。例えば、紙を折って部品を作る人、それを積み上げていく人、少し離れたところからタワーのバランスを観察する人などです。メンバー同士で上手く連携が取れるかどうかが、勝敗を左右します。

このように、ペーパータワーはチーム全員の協力が不可欠なゲームとなっているので、チームビルディングに効果的です。メンバー一人ひとりが持てる能力を最大限に発揮し、全員で目標を達成できるチームを作っていくための取り組みを、チームビルディングといいます。チームビルディングに効果的なペーパータワー以外のゲームについては、記事の後半で紹介しています。

ペーパータワーの実施方法

それでは、実際にペーパータワーをやってみましょう!

1チームの目安は4~5人、1ゲームは5分で、振り返りの時間を挟み複数回繰り返し実施します。こうすることで、PDCAサイクルの重要性も学ぶことができます。用意するものとゲームの流れを、詳しく見てみましょう。

株式会社IKUSA(以下、IKUSA)でも、ペーパータワーをやってみました! ゲームの流れを動画でご覧になりたい方は、こちらをご視聴ください。

用意するもの

まずは、以下のものを用意しましょう。

A4用紙は、30枚×チームの数だけ必要です。ストップウォッチは各チームではなく、全体で一つ用意します。ストップウォッチがなければスマホのアプリでも構いません。

つまりペーパータワーは、どの企業にもあるであろうA4用紙さえあれば簡単に実施できるゲームなのです。

ペーパータワーの流れ

ここからは、ペーパータワーの具体的な流れを紹介していきます。

まずは、参加者にルールを説明します。基本的な流れは以下のとおりです。

大人数で実施する場合は、上図のようなスライドを用意して、プロジェクターを使って説明するとわかりやすいかもしれません。

先ほど紹介したIKUSAの動画の中では、「紙を切ったり貼ったりすることや、紙以外の道具を使うことはNG」というルールで実施していますが、「紙を切るのはOK」のルールに変更しても良いでしょう。その場合は、チームの数だけはさみを用意する必要があります。

1.作戦タイム

ルール説明が終わったら、5分間の作戦タイムに入ります。作戦タイムで使って良い紙は1枚のみです。紙を丸めてみたり、折ってみたり、チームで話し合いながら、いろいろ試してみましょう。

タワーの設計だけでなく、役割分担や時間配分など、具体的に作戦を立てていきましょう。

2.組み立てタイム

作戦タイムが終わったら、いよいよ本番の組み立てタイムです。作戦タイムで話し合ったとおりに実行していきましょう。

思い通りにいくこともありますが、タワーが高くなるにつれ不安定になり、途中で崩れてしまうことも……。

残り時間はあとわずか……!同じ作戦で再チャレンジするのか、違う方法を試してみるのか、リーダーの判断力も問われます

3.計測タイム・結果発表

組み立てタイムの5分が終了したら、全員がタワーから手を放し、その状態を10秒キープしたのちに高さを計測します。不正がないように、ほかのチームのタワーを計測するようにしましょう。

高さが同じチームがあった場合は、より少ない用紙でタワーを建てたチームが勝利となります。

4.振り返りを行い、手順1に戻る

計測と結果発表が終わったら、数分間チームで振り返る時間を設けます。それぞれが自分の意見を出すことができたか、お互いの意見を受け入れることができたか、役割分担ができたか、時間を意識して協力できたかといった点を確認し、2回戦、3回戦につなげていきましょう。

5.まとめ

最後に、今回の研修全体の振り返りを行います。チーム内で意見交換を行ったあと、各チームの代表者1~2名を指名して、全員の前で感想を述べてもらうのも良いでしょう。

ペーパータワーforビジネスとは

ペーパータワーに経営の要素を加えた「ペーパータワーforビジネス」というゲームもあります。ペーパータワーforビジネスでは、タワーの高さが企業の売上(1cm=10万円)となり、そこから給与や税金の支払い、次期の原料の仕入れ(新しい紙)を行います。これを4期(4回戦)繰り返したのち、給与の支払い総額が大きいチームが勝利です。ほかにも、

  • 最初に与えられるA4用紙は20枚
  • 作戦タイムで使える紙は2枚
  • 計測タイムの後に決算タイムがある

など、通常のペーパータワーとは細かいルールが異なります。チームビルディングの効果に加えて、企業経営の基礎を学べるゲームです。

ペーパータワーの5つの効果

ペーパータワーによって、チームにどのような効果がもたらされるのでしょうか。主なものを5つ紹介します。

1.チームワークが向上する

「A4用紙のみで自立可能なタワーを建てる」。簡単そうに聞こえますが、一人で行うのはなかなか難しいものです。ペーパータワーは、チームで協力し合うことができたか、ほかのメンバーの意見に耳を傾けられたか、役割分担ができたかといった点が、勝敗を左右します。

これは、ビジネスにおいても同じです。メンバーそれぞれが能力を発揮するためには、チームワークが必要になります。ペーパータワーは、ゲームを通して、チームワークの重要性とそれを発揮させる方法を学ぶことができます。

2.コミュニケーション能力が向上する

仕事ではなく、ゲームという楽しい雰囲気の中では、自然とコミュニケーションも活発になります。

高いタワーを建てるためには、全員でアイデアを出し合う必要があります。組み立ての際も、お互いの声掛けが欠かせません。ペーパータワーは、積極的にメンバーとコミュニケーションを取らなければ勝てない仕組みになっています。ゲームを通して、コミュニケーションの重要性を学ぶことができるでしょう。

3.メンバーの新たな個性・能力に気づける

ペーパータワーを通して、メンバーのこれまで見えていなかった新たな一面に気づくこともあります。例えば、「普段は口数の少ないメンバーが意外な角度からアイデアを出してくれた」「ほかのメンバーが夢中に組み立てる中で、常に時間を気にしてくれて声掛けをしてくれた」「一度タワーが崩れてしまったあとも素早い指示をくれた」といったこともあるかもしれません。これらは、ビジネスにおいてもその人の強みになります。

また、仕事と違ってゲームはリラックスして取り組めるので、普段よりも発言しやすく、能力も発揮しやすいといえるでしょう。

4.目標達成への意識が向上する

チームで目標を達成するためには、一人ひとりの目標達成への意識を高め、全員で同じ方向に進んでいくことが大切です。そのためにはまず、目標をチームで共有しなければなりません。ペーパータワーの目標は、「A4用紙のみで自立可能なタワーを建てる」ことです。目標がシンプルなので共有しやすく、目標達成に集中しやすい環境が自然と生まれます。ゲームを通して、チームで目標を共有することの重要性、意識の高め方を学ぶことができるでしょう。

ゲーム後研修全体の振り返りで、企業・チームにおける目標は何かを考える時間を設けると、より効果的です。

5.PDCAサイクルを実感できる

PDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→Action(改善)を繰り返していくことです。これにより、業務の質や効率が向上します。

ペーパータワーを2回戦、3回戦と複数回繰り返すことで、PDCAサイクルを実感できます。これを上手く回すことができたチームは、回数を重ねるごとにタワーの高さが高くなるはずです。

チームビルディングに効果的なビジネスゲーム

チームビルディングに効果的なゲームは、ペーパータワーだけではありません。ペーパータワー同様、特別な準備の必要がなく簡単に研修に取り入れられるビジネスゲームをいくつか紹介します。

GOOD&NEW

GOOD&NEWは、2~6人程度のチームに分かれ、24時間以内にあった良かったこと(GOOD)と、新しい発見(NEW)を発表し合うというゲームです。24時間以内が難しければ、数日以内でも構いません。発表をただ聞くだけでなく、拍手をしたり言葉を投げかけたりして、何かしら反応を示しましょう。

相互理解の促進、コミュニケーション活性化、アイスブレイクなどの効果があります。

十人十色ゲーム

十人十色ゲームは、まず4~6人のチームに分かれ、チーム内で一人回答者を決めます。ある質問に対して回答者が何と答えるか、残りのメンバーは全員で話し合い予想します。回答者の答えとチームの予想が一致していれば、チームに得点が入るというゲームです。

「好きな食べ物は?」「学生時代の部活動は?」「朝はパン派orご飯派or食べない派?」など、質問はなんでもOKです。好みや考え方は人ぞれぞれであるという「他人の視座」を意識することの大切さを学べます。

まとめ

チームビルディングに効果的なビジネスゲーム、ペーパータワーを紹介いたしました。特別な準備は不要で、どこの企業にもあるであろうA4用紙だけで簡単に実施できるゲームです。チームワークの向上、コミュニケーション活性化、PDCAサイクルの習得など、さまざまな効果が得られます。ビジネス研修のプログラムとして導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いた人

あらたこまち
雪国生まれ、関西在住のライター・ラジオパーソナリティ・イベントMC。
不動産・建設会社の事務職を長年務めたのち、フリーに転身。ラジオパーソナリティーとしては情報番組や洋楽番組を担当。
猫と音楽(特にSOUL/FUNK)をこよなく愛し、人生の生きがいとしている。好きな食べ物はトウモロコシ。
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