updated: 2024
オンライン研修とは?特徴、メリット、成功させるコツ
目次
最近、オフィス以外の場所で仕事をするリモートワークを導入する企業が増加しています。リモートワーク自体は以前から実施されていた働き方ではありますが、その増加に拍車をかけたのは新型コロナウイルス感染症の影響といえるでしょう。
大人数での集まりが制限されたことで、本来であれば実施されていた新人研修や社員教育の機会が失われてしまった企業も少なくありません。そんな中で注目されているのが、インターネットを使ったオンライン研修です。
オンライン研修では大人数で集まる必要がなく、ビデオチャットツールを使用することで参加者がどこにいても研修を実施できることから、オンライン研修を導入する企業が増加傾向にあります。
- リアルでの研修が実施できなくて困っている
- 企業内で新たにオンライン研修の導入を検討している
- 効率よく社内研修を行いたい」
このようなお悩みを抱えている企業担当の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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オンライン研修とは
オンライン研修とは、ビデオチャットツールなどを使い、パソコンやタブレットなどの電子機器を通じて受講できる研修のことです。研修の講師がいる会場とそれぞれの拠点をネット回線で繋ぐことで、受講者は手元のパソコン画面を見ながら研修が受けられます。
パソコンなどの周辺機器やネット環境の準備は必要になりますが、受講者は日本全国場所を選ばずに参加できるのが大きな特徴です。
オンライン研修には大きく、自社の会議室や集会室などの拠点ごとに集まる多拠点参加型研修と、自宅やオフィスの自席などから参加する個別参加型研修の2種類があります。
オンライン研修とe-Learningの違い
オンライン研修とよく比較されるものとして、「eラーニング(e-Learning、イーラーニング)」と呼ばれる学習方法があります。
オンライン研修では、受講者がリアルタイムで同じ配信映像を見ながら講義を受けたり、グループディスカッションを通じて交流を図ったりすることができるのが特徴です。
一方で、eラーニングではオンライン研修のようなリアルタイムでの配信映像を共有するのではなく、受講者が講義の動画やスライドなどのコンテンツを好きなタイミングで利用できます。リアルタイムの研修ではないため、動画や資料を何度も繰り返し確認できるという利点があります。
オンライン研修が注目される背景
近年、働き方改革の促進により、労働者の多様な働き方を取り入れる企業が増えています。そのうちの一つであるリモートワークは、自宅にいながら仕事ができる働き方として、多くの企業が導入をしているもの。
また、2020年の初頭頃からは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、人と人との接触が懸念される状況になりました。そのため、ソーシャルディスタンスを目的としたリモートワークの推進に動き出す企業も少なくありません。
コロナ禍の昨今において、多くの企業が感染症の感染リスクを避けるために集合型研修の開催延期・中止を余儀なくされています。労働者側にも影響が出ており、自宅待機や在宅勤務などの働き方を取らざるを得ない状況となっているのです。
現在、多くの企業が新入社員研修や社員教育などを実施したい考えはあるものの、その対応に困難を極めています。そんな状況を打破する策として、人と人との直接的な接触機会を減らし、どこにいても受講可能なオンライン研修を検討する企業は増加しつつあり、これまで以上にオンライン研修が注目されているのです。
多くの企業がオンライン研修を導入している
株式会社ビジネスコンサルタントが、698組織774名対象に実施した「オンライン研修」に関するアンケート調査によると、オンライン研修の実施・導入決定状況について、「導入している」と回答した企業は全体の49.8%であり、約半数の企業がオンライン研修を導入していることがわかりました。
また、今後にオンライン研修の導入を検討していると回答した企業は59.9%と半数を上回る結果になりました。具体的な内訳を見てみると、現在実施・導入が決定しているオンライン研修の内容としては「新入社員研修」がもっとも多い結果に。
上記結果から、今後はますます多くの企業が新入社員研修をはじめとした社内研修として、オンライン研修の導入を検討、あるいは実際に導入するケースは増えると考えられるでしょう。
企業がオンライン研修を行うメリット
では、オンライン研修を行うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
日本全国どこからでも研修に参加できる
従来まで多く実施されていた集合型の研修は、ほとんどの場合は参加者がどこかの会場へ行かなければ研修に参加できませんでした。研修場所によっては出向くのに往復で長時間かかるケース場合もあり、地方の支部に勤めている社員にとっては長時間の移動を余儀なくされるケースもしばしば。
しかし、オンライン研修の場合には、パソコンやタブレットなどの電子機器を用意することで研修に参加可能です。わざわざ会場へ移動する必要もなく、日本全国どこにいても研修を気軽に受講できます。
研修の内容に関する質問をリアルタイムでできる
オンライン研修では、ビデオチャットツールのチャット機能を使って参加者のコメントを集めることができます。チャット機能を上手く活用することで、講師への質問をリアルタイムで投げかけ、それに対してのフィードバックを講師が行うという、リアルタイムならではの一連のやりとりが可能となります。
グループワークも可能
ビデオチャットツールの機能を活用することで、オンライン研修でも、複数の受講者をいくつかのグループに分けることができます。全体研修の後にそれぞれのグループごとにディスカッションをしたり、他のツールを活用してブレインストーミングなどのワークを行ったりと、参加者同士のコミュニケーション促進にも繋がります。
研修を録画することで、後日でも視聴ができる
オンライン研修では、リアルタイムでの配信と同時にその映像を録画できます。研修後に録画データを公開することで、研修内容の復習や当日の研修欠席者へのフォローなどにも有効利用が可能です。
さまざまなコストの削減につながる
オンライン研修は従来の集合型研修とは異なり、開催コストや時間、手間などのさまざまなコストを大きく削減できます。たとえば、集合型研修では大きな負担であった参加者の交通費や宿泊費などを、大幅に削減することも可能です。
参加者のネット環境さえ整えることができれば一度に多くの人数が参加できるため、日本各地に支店や部署がある企業でも、研修を何度も各地で行う必要がなくなります。また、同じ研修場所に多くの人数が集まることも避けられるため、感染症拡大のリスクを抑え、従業員の健康リスクを守ることにも繋がるでしょう。
オンライン研修の導入が向いている企業とは
オンライン研修にはさまざまなメリットがありますが、すべての企業がオンライン研修に向いているわけではありません。オンライン研修の導入が向いている企業の特徴と自社の現状をしっかりと比較して、より効果的なオンライン研修を実施しましょう。
リモートワークの推進を検討している企業
前述したように、働き方改革の促進やコロナ禍の影響を受け、リモートワークを導入する企業は増えています。リモートワークとオンライン研修の相性は非常に良く、リモートワークを推進している企業はオンライン研修の導入もスムーズに進むでしょう。
効率的に社員の育成やスキルアップを図りたい企業
自社での研修や社員教育の体制が整っていない企業も少なくありません。しかし、そのような企業であってもオンライン研修を導入することで、大きなコストをかけずに人材育成を図ることが可能となります。オンライン研修は場所を選ばず、コストを抑えて実施できるため、社員の育成やスキルアップの機会として効率的に活用できるでしょう。
オンライン研修におすすめのツール
オンライン研修を実施する際に、多くの場合ではビデオチャットツールと呼ばれる映像配信のツールが必要です。他にも、文章ファイルやホワイトボードを共有できるツールなど、オンライン研修をより効果的に進めるためのツールも多く存在します。ここでは、オンライン研修におすすめのツールをそれぞれ紹介します。
Zoom(ズーム)
Zoom(ズーム)とは、複数人の同時参加が可能なオンライン会議サービスです。リモートワーク推進の昨今において、誰でも場所を選ばず気軽にオンライン会議の実施・参加ができることから、今まで以上に多くの企業で使用されるようになりました。
パソコンやタブレットなど、一般的な電子機器であればZoomのインストールが可能であり、元々の機械にマイクやカメラ機能が備わっていなくとも、対応している外部機器を取り付けることでビデオ会議や通話が簡単にできます。
オンラインでの研修や会議を行う際には使用するツールのユーザー登録をしないと使えないケースがありますが、Zoomの場合には、アカウントの登録が必要なのは主催者だけ。参加者のアカウント登録は不要なので、オンライン研修を実施したことのない企業でもスムーズに導入できるのが特徴です。
そして、オンライン研修やビジネスシーンでZoomを使用する大きなメリットとして、ブレイクアウトルーム(ブレイクアウトセッション)機能が挙げられます。
ブレイクアウトルームとは、オンライン研修の参加者を最大で50のグループに分けられる機能のことです。これにより、集合型の研修風景でよくある、主催者が各グループの様子を見回ったり、グループごとにアドバイスを行ったりといったアクションを、オンライン上でも実施できます。
他にも、オンライン研修でチームごとにワークショップやディスカッションを実施する場合には、参加者全員へお題や進め方を伝えたのち、各グループに分けて少人数でワークショップやディスカッションをしてもらうなど、さまざまな使い方もできます。
メッセージ機能も備わっているので、各グループへ個別にメッセージを送ることも可能。運営側がディスカッションの邪魔をせずに、グループワークに必要な情報を知らせることができるのです。また、ブレイクアウトルーム機能ではカウントダウンタイマーの設定もあり、ある程度の時間を設定することで自然な流れでグループワークから全員共通の画面に戻せます。
オンライン研修に使用するツールを検討している場合には、まずは誰でも気軽にオンライン研修を実施でき、研修に役立つさまざまな機能が備わっているZoomを導入してみてはいかがでしょうか。
Google Meet(グーグルミート)
Zoomと同様、オンライン研修を行うツールとして利用者が多いのが、Googleが提供するオンライン会議サービスであるGoogle Meet(グーグルミート)です。
Google Meetは、ツールの主催者のみGoogleアカウントが必須ですが、参加者はGoogleアカウントを持っていなくても研修に参加できます。無料プランでは100人まで同時接続が可能ですが、有料プランであれば100人の参加が可能であり、録画機能も備わっています。
Google Meetはブラウザだけで利用できるサービスなので、ネットに繋がったパソコンさえあれば、アプリをインストールしなくても参加可能。参加用へのURL送付や参加者によるブラウザアクセスもかんたんに行えるため、オンライン研修に慣れていない企業でもスムーズに導入できます。
無料プランの場合には接続時間が60分しかない部分が難点ですが、Zoom同様、さまざまなオンライン研修で活用されているツールです。
Google ドキュメント
Google ドキュメントは、Googleアカウントを取得することで、無料で利用できる文章作成ツールです。1つの文章ファイルに参加者が共同で書き込みできるため、オンライン研修中のワークショップやアイスブレイク、議事録をとる場面などで有効に活用できます。
Googleドキュメントを利用するのにアプリやソフトウェアをインストールする必要はなく、インターネットに繋がってさえいればブラウザから気軽に操作できるのも魅力です。
Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)
Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)は、Microsoft社が提供するオンライン会議サービスです。チャットや通話の機能以外にも、ビデオ会議機能、各種Officeアプリとの連携機能、ファイル共有機能などがあり、これらはMicrosoftアカウントを用意することで利用可能です。
さまざまな機能があるMicrosoft Teamsですが、導入する最大のメリットとして、WordやExcel、PowerpointなどのOfficeアプリとの連携機能が挙げられるでしょう。ビジネスシーンで頻繁に使用される各種OfficeアプリをMicrosoft Teams上で起動させると、ファイルの閲覧や共同編集が可能になります。
Wordで資料を共有する、ExcelやPowerPointをリアルタイムで編集するなど、よりスムーズに研修を進めることに役立つでしょう。
sli.do(スライドゥ)
sli.do(スライドゥ)とは、研修や会議などの場面で、参加者からの質問を匿名で集められるサービスです。パソコンから運営側へ、質問やメッセージなどを気軽に投げることができます。sli.do(スライドゥ)の利用にログインは不要であり、参加者の前で質問をするのが苦手な方でも気軽に利用できるサービスです。
sli.do(スライドゥ)は参加者の投票機能も搭載しているため、人数が多いオンライン研修でのコミュニケーションを円滑にするツールとしても有効に活用できますよ。
Lino(リノ)
Lino(リノ)は、Webブラウザ上で利用できるオンラインの付箋サービスです。使い方は非常にかんたんで、ブラウザ上に表示されている付箋を選び、文字を書き込むだけ。付箋を貼れるキャンバスはとても広く、画面をクリックしてドラッグすることでキャンバス上を移動させ、たくさんの付箋を貼ることができます。
付箋は10色から選択でき、好きなサイズへの変更も可能です。テキストだけではなく、付箋に画像や動画を貼り付けることもできますよ。
Lino(リノ)はユーザー登録をすれば無料で利用できるので、オンライン研修におけるグループディスカッションやワークショップのメモとして使用するなど、複数人での研修でもさまざまな用途で活用できるツールです。
無料版と有料版がありますが、有料版はアップロードできる付箋の上限が増えるだけなため、最初はお試しとして無料版を使ってみるといいでしょう。
miro(ミロ)
miro(ミロ)は、オンラインで利用できる「オンラインホワイトボード」サービスです。オフィスで会議やミーティングの最中に、ホワイトボードにアイディアを書き出したり、情報をまとめたりすることは、ビジネスシーンでも多々みられますよね。miroは、そんなホワイトボードがそのままオンライン上で使えるようになったサービスです。
miroを利用することで、オンライン研修のグループワークで出たアイディアをまとめたり、付箋を作って意見をまとめたりと、研修のさまざまな情報をオンラインで一括して整理することができます。
またmiroには、ロードマップやコンセプトマップなど、それぞれの目的に応じてさまざまなテンプレートが用意されています。豊富なテンプレートの中から、オンライン研修の内容に合うものを選んでみるのもいいでしょう。
miroには無料版と有料版がありますが、ビデオチャット機能が使えるのは有料版だけ。まずはZoomやGoogle Meatと併用しながら、無料版の機能を試してみるのをおすすめします。
Qumu(クム)
Qumu(クム)は、簡単に動画を作成して配信を行える、企業向け動画配信プラットフォームです。Qumu(クム)を利用することで誰でも動画作成ができるため、研修に使用する動画の作成や外注にかけるコストを抑えることができます。
基本的にはリアルタイムで進行するオンライン研修ですが、場合によっては、研修の途中で動画資料などを必要とする場合もあるでしょう。Qumu(クム)では作成から配信までを一気通貫で行えるため、一つのサービスだけで業務を網羅でき、業務生産性の向上へと繋がります。
オンライン研修を行う際の注意点
オンライン研修を行う際には、いくつかの注意点があります。これらのポイントをしっかりとクリアすることで、オンライン研修の効果を最大限に引き出すことができますよ。
参加者同士の交流は少ない
オンライン研修は、場所を選ばずにどこからでも参加できることが大きな特徴です。一方で、会場やオフィスなど、参加者が一カ所に集まる必要がないために、参加者同士の交流や社内のネットワーク作りのような、オフラインに特徴的な効果はあまり期待できません。
他部署間における業務効率化や人間関係の構築に繋がる、研修のような場で生まれた交流や人脈が失われてしまうことは、オンライン研修における大きな注意点だといえるでしょう。
オンライン研修で参加者同士が交流できる機会を多く提供するためにも、研修の初めにちょっとしたアイスブレイクやグループワークの時間を設けて参加者同士の相互理解へと繋げるなどの工夫をするといいでしょう。
参加者の集中力は長く持たない
パソコンやタブレットの前で集中力を長時間持続させることは非常に難しいため、オンライン研修では参加者の集中力が継続できるような仕組みを考える必要があります。
特に自宅やビジネスホテルなど、オフィス外でオンライン研修を受講する場合では、周りの社内の人間からの監視の目もなくリラックスした環境下にいるので、集中力の持続はさらに難しくなるもの……。参加者の集中力をできるだけコントロールするためにも、オンライン研修でも適度な休憩時間は必要です。
さらにオンライン研修では、参加者の研修内容の理解度を講師がわかりにくい状況にあり、集合型研修のように参加者の反応を確認することも困難です。
参加者が研修内容を理解しているのかを測定するために、抜き打ちでテストを実施するなどの取り組みが、参加者の集中力を保たせるためにも効果的ですよ。
実習型(ワークショップ)の研修には不向きである
オンライン研修は顔を合わせたリアルな交流ができないため、名刺交換や実際に何かを作る実習型のワークショップは不向きです。オンライン研修を検討する場合には、ビデオチャットツールの機能やオンラインで利用できるツールを活かした、オンライン上でのやりとりに適したプログラムにする必要があります。
オンライン研修を成功させるコツやポイント
オンライン研修を成功させるには、いくつかのコツやポイントが存在します。オンライン研修の効果を最大限享受するためにも、しっかりチェックしておきましょう。
研修の事前準備は念入りに行う
オンライン研修では、パソコンの用意やネット回線の設定、講師用マイクの設定、確認など、さまざまな周辺機器の準備を行う必要があります。特に、オンライン研修を初めて開催する場合に直前になって機器トラブルなどが起こってしまうと、研修の時間に何もできなくなってしまうことも考えられるので要注意!
当日の貴重な研修時間を無駄にしないためにも、周辺機器の動作確認やネットワークへの接続テストなどは前日までに念入りに実施しておきましょう。
受講者に対しテクニカルトレーニングを実施する
参加者の中には、オンライン研修に使用するパソコンの操作が苦手と感じる方も少なくありません。参加者の業界や世代によっては、オンライン研修の受けやすさに大きな差が開いてしまうことも考えられます。加えて、パソコンや使用するさまざまなツールの操作方法が分からないと、研修自体に参加できなくなる可能性もあるでしょう。
パソコン操作に不慣れな方に向けて、オンライン研修に向けての「操作マニュアル」を用意するのもおすすめ。オンラインであれば、マニュアルをPDFやWordなどのファイルにまとめることで、マニュアルを見ながら研修に参加できます。
その他、研修冒頭で機械の操作に慣れていない人を基準とした「テクニカルトレーニング」を行うのも、操作に慣れてもらうこと取り組みとして効果的です。機械の操作に不慣れな人を研修から置いていかないようにすることが、オンライン研修を成功させる大きなポイントになりますよ。
当日は無理のないタイムスケジュールを組む
集中力低下や長時間にパソコンのモニターを見続けることの疲労、イヤフォンやヘッドフォンで音声を聞き続けることの耳の負担など、オンライン研修ならではのストレスが参加者には生じてしまいます。オンライン研修でも、オフラインの研修と同様に、無理のないスケジュールで研修を組むことが大切です。
- 全ての参加者が適度に集中できる時間を30分から45分程度と考え、10分ほどの休憩を適宜取るようにする
- 研修の間に休憩時間を挟む
といったように、適宜参加者が休める時間を作るといいでしょう。
また、事前に研修で使用するテキストを配布し、個々でワークや予習を行ったうえで研修に参加するようにしてもらうことで、オンライン研修の実施時間を短縮するのも一案です。
オンライン研修受講中は「顔出し」を原則とする
オンライン研修で使用されるビデオチャットツールには、参加者の画面を全員に表示させることができますが、オンライン研修ではこの「参加者の顔出し」を原則必須とすることが望ましいでしょう。
もちろん、参加者の画面を表示せずに音声とチャットのみで参加することも可能ですが、顔出しをしていないと参加者側の緊張感が薄れてしまい、集中力の低下や研修内容の聞き流しが発生する可能性があります。
また、グループワークを実施する場合には相手の顔が見えないと臨場感が下がることも考えられるため、オンライン研修の参加者には事前に「顔出し」での参加を伝えておきましょう。
参加者の中には「部屋の様子が映ってしまうので顔を出したくない」という声もありますが、そのような場合には、ビデオチャットツールのバーチャル背景を設定する、という対応が可能です。
研修進行の補助役をつける
ネット回線のトラブルや電子機器の不調など、オンラインならではのトラブルが研修中に発生することも考えられるでしょう。オンライン研修の運営に慣れていない間は、オンライン研修を円滑に進めるためにも、進行役を補助する役回りの人をつけることが大切です。
進行の補助役には、ビデオチャットツールや周辺機械の操作に慣れた人や機器の故障やトラブルに対応できる人を配置するといいでしょう。
研修終了後のフォローをしっかりと行う
オンライン研修の参加者には、研修内容のレポート課題を提出させたり、後日に研修のフィードバックをする機会を設けたりなど、研修内容を実際の業務場面に落とし込めるまでフォローすることが重要です。
今回の研修内容についてのアンケートを取ることで、今後のオンライン研修に向けた改善策も見つかり、より有意義なオンライン研修の実施へと繋がるでしょう。
おすすめのオンライン研修
①リモ研
「リモ研」はビデオチャットを活用したオンライン体験型研修サービスです。
オンラインコミュニケーションのポイントやWEB商談のコツについての講義を受けた後、大人気のオンライン謎解き「リモ謎」を体験できます。講義+実践で学んだスキルをすぐに定着させられる研修なので、オンライン研修ビギナーの方にもおすすめです。
②LEGO®Serious Play®
子どものおもちゃとしてメジャーな「LEGO®Serious Play®」は、意外にも企業の研修で活用できるアイテムです。
あらかじめLEGO®Serious Play®を参加者に配布しておき、当日はテーマに沿って参加者が各々自由に組み立てていきます。
参加者の創意工夫が見られるうえに、思考力の刺激にもつながりますので、研修にピッタリのゲームといえるでしょう。
LEGO®Serious Play®を使う研修はオンラインでも可能です。テレビ電話などを通じてお題を出し、参加者が自宅で組み立てていくなど、工夫次第でさまざまな導入ができます。企業の特色などに合わせて判断してみてください。
③リモート探偵チームビルディング「リモ探」
「リモ探」は与えられた情報を整理・共有して、全員の力で真実に辿り着くことを目的としたオンライン研修です。
アメリカの社会心理学者が提唱した「ジグソー法」を元に開発されました。ジグゾー法は参加者同士の協力や教え合いを促進し、学びを得ることができるとされる方法で、問題発見能力などを培うのに良いとされるアクティブラーニングを体験できます。
制限時間内に「あるミッション」を解決するというストーリー仕立てになっていて、研修といっても楽しい時間が作れますよ。
リモ探は、ロジカルシンキングの講義・ワークとセットで研修として実施することもできます(対面形式・オンライン形式)。
④ArtScouterワークショップ
アートを活用したオンライン研修プログラム。アートを観て「何を感じたか?」「どう感じたか?」という対話をしたり(対話型鑑賞)、チームのビジョンに合うと感じるアートをチームメンバーで選定したりします。
正解のないアートに対する解釈や意見の違いを共有し、多様性や価値観の違いを体感することができます。アートに関する知識は一切不要!感じたことをそのまま話すワークを通じて、個人の内省を深め、メンバー同士の本質的な対話を生み出します。
また、アートに触れる機会を持つことで、頭を柔らかくし新しい発想や視点を持てるという効果も期待できます。
アート | リモートワーク下のコミュニケーション課題を解決する|ArtScouter | 日本
⑤合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE
「コンセンサスゲーム」はある状況における物事の優先順位をつけていくゲーム型のオンライン研修です。設定されたいくつかのルール(「相手の意見を否定しない」「多数決はしない」「直感で物事を決めない」など)を順守してを進めていきます。
まずは個人個人で優先順位を考えたあと、グループで話し合いながらグループとしての優先順位を決めていきます。
自分で選んだあとにグループで優先順位を決めていく際には、「なぜ、それをその順番にしたのか」をメンバーに説明する必要があり、遊びながら思考力や論理力も鍛えられます。
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コンセンサスゲームは、合意形成・アサーティブコミュニケーションの講義・ワークとセットで研修として実施することもできます(対面形式・オンライン形式)。
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まとめ
オンライン研修には「参加者がどこにいても参加できる」「リアルタイムで質問することができる」「諸々の研修コストを抑えられる」などのメリットがあり、多くの企業で導入が増えています。
ご紹介したように、オンライン研修を実施するにはいくつかの注意点がありますが、今回解説したポイントをしっかりと理解しておくことで、従来の集合型研修と同程度の効果も期待できるでしょう。
昨今の働き方改革促進によるリモートワークの推進や、コロナ禍の感染症拡大防止対策としても、オンライン研修の需要はますます増加することが予想されます。これを機に、ぜひ企業内でオンライン研修の導入を進めてみてはいかがでしょうか。
IKUSAでは、年間1000件以上のユニークなイベントや研修を支援しています。90種類以上のイベント・研修サービスからお客様のニーズに合わせてご提案させていただき、ご要望に応じたカスタマイズも可能です。サービスの詳細や具体的な事例は下記の資料でご確認ください。
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「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。
アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。
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