地域活性化地域イベント

updated: 2024 

地域活性化のユニークな事例15選!自治体の取り組み・成功例

地域活性化のユニークな事例15選!自治体の取り組み・成功例

 

2014年に政府が発表して以来、一般的な言葉としても浸透してきた「地方創生」。多くの自治体で地方創生の取り組みがなされていますが、うまくいっている地域もあれば、なかなか進んでいない地域もあります。

本記事では、地域活性化・地方創生の根本的な考え方や、ユニークな事例15選をご紹介します 

「地方創生の取り組みって具体的に何をすればいいの?」
「地方創生を成功させるポイントは?」
このような疑問をお持ちの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

 

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地方創生とは

地方創生とは、東京への人口集中による地方の人口減少を是正し、日本の活力向上を目指す一連の政策を指します。2014年の総理大臣記者会見で発表されて以来、多くの地域が地方創生のための活動を推進してきました。

キーワードは「まち」「ひと」「しごと」

地方創生の基本方針となるまち・ひと・しごと創成期ビジョンおよびそれを実現するためのまち・ひと・しごと創成期総合戦略2014年に制定され、その後、幾度か改正がなされてきました。

地方創生のキーワードとなるのが、この「まち」「ひと」「しごと」です。

継続的な雇用の創出や有効な人材活用といった「しごと」と「ひと」の好循環により、地域の経済を発展させることができます。そして、それを支えるには、働きやすい、住みやすい「まち」の活性化が必要不可欠なのです。

地方創生を進める上では、これらの3つの要素がうまく作用し合うことが大切です。

地方創生 4つの基本目標

政府は、地方創生の基本目標として、以下の4つを掲げています。

  •  「稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする」
  •  「地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」
  •  「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
  •  「ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる」

経済の発展と暮らしやすさのバランスを保ちつつ、そこに関わる人全員が幸せになれるようなまちづくりをしていくことが求められています。

 

政府の取り組み「3つの矢」

政府は「3つの矢」というキーワードを掲げ、「経済支援の矢」「人的支援の矢」「情報支援の矢」3方向から、地方創生の推進に取り組んでいます。

経済支援の矢|地方創生関係交付金

一般的に、政府から自治体への交付金というのは、用意された補助金のメニューの中から、各自治体が「自己負担が少なく、事業規模が大きいもの」などの基準で選ぶものでした。しかし、これでは「新たな地方創生の取り組みをしようと思っても、給付金のメニューにないから申請ができない」という点がネックとなってしまいます。

そこで政府が用意したのが、地方創生関係交付金制度です。この給付金は、各自治体がやりたいことに対して政府が交付金を支給し、ある程度自由な形で使えるようにするというものです。自主的・主体的な取り組みで先導的なものを積極的に支援する交付金となっているので、自治体は地域課題解決に向けた前向きな取り組みができます。 

また、この交付金は、目標達成のための具体的指標であるKPIと、継続的改善手法であるPDCAサイクルを組み込み、従来の「縦割り」事業を超えた取り組みを支援しています。

人的支援の矢|地方創生人材支援制度

政令指定都市や県庁所在地などの都市の大きさに関係なく、必要なところに必要な人材を派遣できる制度です。国家公務員のみならず大学の先生やシンクタンクなどの民間からの派遣も可能なので、地域に必要な人材をうまくマッチングできれば、地方創生の可能性が広がります。

また、デジタルに関する知識や経験を持つ人材の派遣に特化したデジタル専門人材派遣制度もあります。

令和2年4月30日現在では、29市町に地方創生人材支援制度が、20市町にデジタル専門人材派遣制度が派遣先市町村となっています。

情報支援の矢|地域経済分析システム(RESAS

地域経済分析システム(RESAS)とは、国内の産業・人口・観光等の地域経済に関わる様々なビッグデータを見える化したシステムのことです。政府はこのビッグデータを提供することによって、より効果的な地域課題解決への支援を行っています。 

ただ、いくらたくさんのデータが存在していても、それがうまく活用されなければ意味がありません。そこで政府は、このシステムの利用支援を行う人材を地方の補助機関に派遣することで、各地域でのビックデータの活用を後押ししています。

参考:地方創生版・三本の矢等の検証

地方自治体の取り組み事例15

ここからは、実際に成果をあげた地方創生の取り組み15選をご紹介します。

戦国宝探し|一乗谷朝倉氏遺跡

福井市は、平成27年に「福井市まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン・総合戦略」を策定し、将来に希望を持てるまちづくりを進めてきました。なかでも有名な一乗谷朝倉氏遺跡は、戦国時代に越前の国を支配した朝倉氏の城下町跡です。武家屋敷や寺院、職人屋敷、道路にいたるまで街並みがほぼそのまま発掘され、国の重要文化財・特別史跡・特別名勝に指定されています。

今回は、その一乗谷朝倉氏遺跡にて「戦国宝探し」を実施しました。武家屋敷や庶民の町屋をリアルに再現した復興町並で、戦国時代の気分に浸りながらイベントを楽しめます。

戦国宝探しとは、宝の地図を手に謎を解きながらエリア内に隠された宝箱を探し出す、周遊型謎解きゲームです。実際の場所に行かないと解けない謎を解いたり、ヒントの掲示された店舗に足を運んだりすることで、地域を楽しく周遊できます。参加者がさまざまなところへ出向く戦国宝探しは、地域活性化につながるイベントとして最適です。

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一乗谷朝倉氏遺跡での戦国宝探しの詳細はこちらをご覧ください。

【開催事例】「戦国宝探し」戦国宝探しin一乗谷朝倉氏遺跡~朝倉義景の夢を追え~

健康長寿のまち|佐久市

長野県佐久市は1950年代より予防医療に取り組んできたことにより、平均寿命が高いことや一人当たりの国民健康保険医療費が低く抑えられていることが強みでした。しかし、それを地域経済の活性化に結び付けられていない、という課題がありました。

そこで、以下の2つの施策を打ち立て、地域活性化を目指しています。

  • 健康長寿のまちとしてのブランド確立
  • 保険サービスとヘルスケア関連機器の輸出

 具体的には、これまでに以下のような取り組みを行いました。

  • 海外展開時のパートナーとなる留学生の受け入れ体制の構築
  • 保険サービス及びヘルスケア関連機器の輸出計画の策定支援
  • 新法人を設立し、民間事業者が行う新技術・新製品の開発支援

 この事例の特徴は、元々福祉として行っていた医療の取り組みを、地域経済活性化のための先進的取り組みとして再構築している点です。一見関係なさそうに見えてもそれが思わぬ経済発展のチャンスになるのです。

チャンバラ合戦を利用した山城PR|可児市

10もの山城跡を持つ岐阜県可児市は、地方創生の一環として、山城のPRを積極的に行っています。可児市山城連絡協議会の結成や地元民による山城保護団体の設立など、地元住民を巻き込んだ様々な取り組みを実施してきました。

しかし、可児市には大きな課題がありました。それは、まちづくりに関わる人たちに若者が少ないことです。就職や結婚を機に地元を離れてしまう若者が多いという現状を変えるために、幅広い世代の協力による地域活性化を行い、地元民の地元への誇りや愛着を取り戻す必要がありました。

 また、「城跡の活用」には難しい側面がありました。それは、現存するお城とは違い、見た目も華やかでないために、城跡や歴史マニア以外の層をなかなか惹きつけられないということです。

これらの課題を解決するために実施したのが、体験型歴史アクティビティチャンバラ合戦の年間開催でした。チャンバラ合戦IKUSA-とは、スポンジ製の刀で相手の腕についたカラーボールを落としあう、チームで戦う戦国アクティビティです。

自らが「サムライ」になりきれるこのイベントは話題を呼び、2016年からののべ参加人数は1万人越え。歴史の要素をうまく取り入れ、「遊び」という切り口から、市内外の多くの参加者に山城の魅力をPRすることができました。 

また、このイベントはチャンバラ合戦の企画・運営を行う株式会社IKUSAおよびNPO法人ゼロワンのサポートのもと、主に地元の住民によって運営が行われてきました。参加者に楽しんでもらうための企画・運営やリピーターを増やすための集客方法を住民自らが考えることで、若者が主体的に地方創生に関わることができた事例です。

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可児市でのチャンバラ合戦の事例はこちらからご覧いただけます。

 

ベンチャー支援|西粟倉村

岡山県の西粟倉村は、村が一括管理する人工林を地域資源としています。そして、その人工林を整備する過程で生まれる材を活用し、30以上のローカルベンチャーが誕生しました。

それらの中には、ローカルベンチャースクールとして、企業家による事業アイデアのプレゼンや村民との意見交換などをおこない、実際に起業につながるケースも複数ありました。しかし、起業後の個々のベンチャーへのフォローが不十分なことが課題となっていました。

そこで、以下のような、ベンチャーの働きを促進させる取り組みを行いました。

  • 外部の専門家によるアドバイスや企業家同士の交流の場を提供し、移住から創業、運営、事業拡大までを一貫してサポートする仕組みを作る
  • ローカルベンチャーの需要に応じた木材を提供できるよう、森林組合や木材流通事業者、行政等が連携して「百年の森林センター(仮称)」を新設。森林資源量の把握から伐採、製品販売までを効率的に行う木材供給体制を整えていく
  • 林業のみならず、農業や水産業にも展開することで、ベンチャー事業の拡大加速化を図る

地域にベンチャー企業が興るという地方創生の事例は多くありますが、起業しただけで終わってしまいフォローができていないというケースも多々あります。この事例のように、起業後もしっかりサポートをしていくことで、地域の経済もきちんと回るようになります。

琵琶湖を中心とした滞在型観光の推進|滋賀県ほか

滋賀県、大津市、守山市、高島市、米原市が一体となって進めているのが、琵琶湖を活用した滞在型観光の推進です。

滋賀県は観光入り込み客数が全国1位、インバウンド観光各数の増加率が全国2位(いずれも平成26年)でありながらも、日帰り観光客が約93%であることが大きなネックとなっていました。

また、一周200km以上の琵琶湖をサイクリングする「ビワイチ」というプログラムがあるものの、途中リタイアへの対応など、初心者でも気軽にサイクリングを行う整備がうまくできておらず、有効活用できていませんでした。 

そこで、14市が連携し、以下の取り組みを行いました。

  • 県と琵琶湖周辺市が連携し、レンタサイクルステーションや湖上交通等の環境整備を行う
  • 各地域の歴史的遺産や宿泊施設、地産地消レストランとうの施設とレンタサイクルステーションを有機的に結びつけ、観光客のスケジュールや体力に合わせたツーリングパッケージを提供する
  • 近畿・北陸・中部圏の間にあり関西国際空港や中部国際空港へのアクセスが良いという地の利を生かしたプロモーションを行う

環境整備は行政が行い、その後の自転車メンテナンスや観光客の受け入れ態勢整備などの観光ビジネスについては民間が主体的に取り組むことで、官民連携がうまく取れた事例といえます。また、県と市が連携することにより、滞在型観光という大きな課題の解決につながっています。

「金魚が泳ぐ城下町」賑わい創出事業|大和郡山市

奈良県大和郡山市は、金魚養殖の三大産地として知られています。全国金魚すくい大会などのイベントを実施していましたが、一時的な賑わいを見せるもののうまく街なかに誘導できないという課題を抱えていました。そこで、街全体をあげての賑わい創出事業を行いました。

  • 平成28年に郡山城の天守台が復元されるのに合わせ、天守閣が復元されるアプリを開発
  • 街中の魅力を高めるための散策案内を作成
  • 金魚がみられるスポットでの、「デジタル金魚コレクション」の獲得
  • 金魚鉢デザインコンテストの優秀作品を街なかに配置
  • 周辺店舗の負担によるクーポンの提供

地域に元からある資源をうまく活用し、地元商店街のクーポン提供など、地域住民と協力した取り組みが積極的になされました。ただ市内に観光客を入れ込むだけでなく、そこでお金を落としてもらえるような仕組みづくりがなされた点も、参考にしたいポイントです。

遠隔地での就労支援|大阪府泉佐野市、青森県弘前市

大阪府泉佐野市と青森県弘前市という遠く離れた地での連携事例をご紹介します。

泉佐野市・弘前市は共に、農業の担い手不足、シングルマザーの生活支援という共通の課題を抱えていました。そこで、シングルマザー支援会社とも連携することで、以下のような就労支援施策を行いました。

  • 大阪周辺の若年無業者等を泉佐野市で受け入れ、基礎的な農業技術と地方での暮らし方を習得させる
  • 個人の状況や能力に応じたハンズオン支援により、両市いずれかでの就農へ結びつける
  • シングルマザー支援として、支援団体の交流等を含めた支援も行う

農業の担い手不足、若年無職者やシングルマザーの生活困窮という共通の課題を解決するために遠隔の2地が手を結んだ、珍しい事例です。一人ひとりに寄り添った手厚いサポートが準備されているので安心してプログラムを受けられる点も特徴といえます。

阿蘇草原再生プロジェクト|熊本県ほか

世界農業遺産に認定された熊本県の阿蘇草原は、以下のような問題点を抱えていました。

  • 野焼き等の維持の負担者と観光事業者等の受益者が一致していない
  • 農産物の付加価値向上、観光客増加等の経済効果がみられない
  • 草原再生の担い手の高齢化や後継者不足
  • 放牧牛の減少による草地面積の減少による景観の劣化

そこで、県と阿蘇郡7市町村(阿蘇市、南小国町、小国町、産山村、高森町、南阿蘇村、西原村)が連携し、次のような施策を実施しました。

  • 野焼き支援体験を含めたボランツーリズム(ボランティアと旅行をかけあわせたもの)
  • ブランド牛「あか牛」の周年放牧と販売拡大
  • 草原野草の堆肥利用

これらの取り組みにより、野焼きや草原維持がビジネス面でも好影響をもたらしました。また、地域に関わる人材の増加、新たな雇用創出を通じて、自律可能な循環システムを作ることを目指しています。

バラバラになっていた関係者を同方向に向かわせ持続可能な対策を講じている点が高く評価されている事例です。

美馬市生涯活躍のまちモデル推進加速化事業|美馬市

徳島県美馬市では、人口減少が著しく進んでいる中、社会・経済活動を維持するために必要な最低20000人の人口を確保するために、「移住推進拠点を整備し、集中的に移住者を受け入れながら、徐々に地域の空き家等に転居してもらう」という独自モデルのもと、以下のような取り組みを行いました。

  • 移住支援コーディネーターや健康コンシェルジュの配置による生活支援
  • 高齢者活躍の場を作るための独自マッチングシステム「シニアパワー活用プログラム」の展開
  • モデルエリア内に四国大学スーパーサテライトオフィスを設置して行う、移住者への生涯プログラムの提供

行政のみならず、福祉協議会、大学、医療法人、地元建築企業、金融機関等など、多様な関係者が地域ぐるみでまちづくりを行う体制が構築されています。地方創生には様々なステークホルダーとの関係構築が必要不可欠であるということに気づかされる事例です。

ゆざわ発新しい働き方推進|湯沢市

秋田県湯沢市は、以下のような労働課題を抱えていました。

  • 育児や介護等でフルタイム勤務が困難な女性が多い
  • 冬期間に所得が低下する農業従事者等に新たな就労機会を創出する必要がある
  • 市内の中小企業が抱える商品開発・P R等の事業力を強化したい
  • 専門スキルを持つ人材をうまく活用したい

そこで、これらの課題を解決するため、クラウドソーシングや在宅ワーク推進の施策に積極的に取り組みました。

  • 地域内でクラウドソーシングが活用されるような総合的な企画、支援役を担う「クラウドソーシングプロデューサー」の育成
  • 在宅ワーカーのスキルに応じたプログラム展開
  • 企業に対するクラウドソーシングの活用支援

これらの取り組みにより、新規雇用の創出や市内企業活性化、UIJターン促進による人口流出抑制などを目指します。クラウドソーシングの利用環境構築後の自立化を目指しており、持続可能な労働環境づくりの取り組みとして注目されています。

参考:地方創生に係る特徴的な取組事例

戦国ワークショップ|伊奈町「忠次公レキシまつり」

埼玉県南部にある伊奈町は「伊奈町総合振興計画」を策定し、「ずっと住みたい 緑にあふれた 安心・安全なまち」を将来像に掲げています。子どもから高齢者にわたり、安心・安全に住み続けられるまちを目標として、さまざまな取り組みを積極的に実施してきました。

今回、地方創生の取り組み事例として紹介するのは、「忠次公レキシまつり」です。戦国時代の人物「伊奈忠次」の功績をたたえ、2018年から開催されています。2021年の忠次公レキシまつりでは、IKUSAの「戦国ワークショップ」を実施しました。

戦国ワークショップは、刀や万華鏡、缶バッジをつくるワークショップです。地域の歴史と紐づけたワークショップで、子どもから高齢者まで年齢問わず楽しめます。まさに、伊奈町が掲げている目標にぴったりです。地域の歴史を思い出として残し、地域活性化を支援する戦国ワークショップを、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

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参考:伊奈町総合振興計画後期基本計画(PDF)

 

伊奈町での戦国ワークショップの詳細はこちらをご覧ください。

【開催事例】「戦国ワークショップ」伊奈町 忠次公レキシまつり

 

リモ謎EASY|昭島市と岩泉町の交流事業

昭島市と岩泉町は友好都市協定を結んでいる町同士です。毎年活発に小学生の交流事業を行っていた矢先に、コロナ禍が迫ってきました。

両市町は、コロナ禍でも小学生の交流事業を途絶えさせたくないという思いから、「リモ謎EASY」を実施。オンラインを通じて両市町の子どもたちがイベントを楽しめた事例です。

「リモ謎」は、オンラインでできる謎解きゲームです。参加者は物語の主人公となり、仲間と謎を解いていきます。全員でコミュニケーションが取れるリモ謎は、地域交流イベントとして最適です。

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昭島市・岩泉町の「リモ謎EASY」の詳細はこちらをご覧ください。

【開催事例】「リモ謎」東京都昭島市・岩手県岩泉町

 

豊かな自然の恵みから産業と雇用を創出|那須烏山市

栃木県那須烏山市は農業や製造業が盛んな地域ですが、事業所数や出荷額の減少などの課題を抱えています。そこで取り組んだ実績は以下の3つです。

  • 地域農林産品の高付加価値化や里山資源の活用に係る人材育成
  • 地域農林産品を活用した新商品開発
  • 自然環境や生産活動を活用した体験型観光商品の開発

地域再生のため、雇用創出の実現に向けたさまざまな取り組みを実施しています。なかでもポイントは「烏山和紙灯かり」製作キットの商品化によって、和紙や部材の消費拡大につながったことです。消費拡大により関連事業所で新規雇用が促進され、好循環が生まれます。

このような取り組みから、2013~2015年度の雇用創出は137名に上りました。「里山環境と木材を活用した分野」と「農業分野」を上手に活用した、素晴らしい事例です。

参考:地方創生 事例集

県民の日を制定|千葉県

千葉県では6月15日を千葉県民の日として制定し、学校休業日として設定しました。それにともない、千葉県民の日は親子で学べるイベントや、地域理解を深めるイベントをさまざまな市区町村の団体で実施。地域について学ぶ機会を提供するとともに、地域活性化を図りました。

実際に千葉県民の日は、施設の無料開放や割引などを行う300件以上のイベントが実施されています。地域について学ぶ機会を自然と設けることで、地域活性化を促すことができた事例です。

参考:地方創生 事例集

千曲川ワインバレー|長野県東御市

長野県東御市(とうみし)では、かつて桑畑やリンゴ畑だった傾斜地をブドウ畑の適地と見定め、ワイン用のブドウ栽培を実施。小規模ワイナリーの集積によるワイン産地の形成を促進し、ブランド化や地域活性化を進めています。

ブドウ畑は年々増加し、2014年には東京ドーム7.6個分にまで広がりました。ワイン事業が活性化するとともに、企業は就農参入者を研修生として受け入れ、新たにブドウ栽培やワイン醸造に取り組む基礎教育にも協力しています。土地に合った農作物を見極め、地域活性化につなげた地域創生の事例です。

参考:地方創生 事例集

地方創生を推進するポイント

最後に、これらの事例からも導き出せる、地方創生をうまく進めるためのポイントをご紹介します。

地域資源を生かす

「地方創生」というと、「なにかまったく新しい取り組みをしなければならない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それはかなり困難であり、大きなリスクが伴います。

まずは地域にもとからある資源や産業、強みに着目し、それらを活かせるような解決方法を導き出すことが大切です。見方を変えることで、新たな発見につながります。

官民の連携を強化する

地方創生を推進するには、様々な関係者の連携が必須となります。行政が一方的に施策を進めるだけでは企業や住民たちは置いてきぼりになってしまい、本当の地方創生とはいえません。企業や地域団体、住民たちとの連携をうまくとっていくことで、より多くの人が主体的に地方創生に取り組めます。

持続可能なモデルを作る

一時的に流入人口や雇用が増えたとしても、長続きしなければその地域は結局廃れてしまいます。地方創生の取り組みを一過性のものとして終わらせるのではなく、地域の活力を保ち続けることのできる、持続可能なモデルやシステムを作っていくことが大切です。

SDGsの考えを取り入れる

近年、地方創生と非常に相性が良いとして注目されているのがSDGsです。SDGsとは、2015年の国連サミットで制定された、2030年までに世界が取り組むべき持続可能な開発目標を示したもの。その目指すところは自治体の地方創生と軌を一にするところがありますSDGsを地方創生の指針とすることで、ヒントを得られるでしょう。

おすすめアクティビティ 親子でSDGsを学ぶワークショップ「SDGsアドベンチャー」

IKUSAでは、ワークショップでの体験を通してお子様も楽しくSDGsを学ぶことができるSDGsアドベンチャーをご用意しております。ワークショップは5つあり、それぞれごみの分別や生物多様性、フェアトレードなどについて学ぶことができます。

お子様だけでなく大人の方にとっても、改めてSDGsを知り、考えるきっかけになります。SDGsの第一歩として、まずはワークショップから始めてみてはいかがでしょうか。

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SDGsを取り入れた地方創生については、こちらの記事を参考にしてみてください。

地方創生にはSDGsが有効?具体的な事例もご紹介

まとめ|地方創生の取り組み

本記事では、地方創生における政府や自治体の取り組みをご紹介しました。

地方創生に成功すれば、地域住民の満足度が上がることはもちろん、地域への移住者も増え、よりいっそう地域を盛り上げることができます。

また、地方創生に取り組むことは、人口減少や都心への人口集中といった日本の抱える大きな課題へのアプローチともなります。

本記事が、地方創生に関する取り組みの参考になりましたら幸いです。

 

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この記事を書いた人

たまこ
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年間1000以上のイベントを実施する株式会社IKUSAにて、イベント運営のお手伝いする町娘。
月間10万PVを超えるオウンドメディア「IKUSA.jp」にて記事を執筆中。
また、記事の編集、校正、アナリティクス分析、駆け出し動画編集、WEBデザイン、メルマガ企画など遊びの会社の1人マーケターとしてどたばたまこな日々を送っておりまする。
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