Blog

posted:2021 12.18

updated: 2022 10.21

世界共通の目標である「SDGs」の17の目標とは?個人でも今すぐできる取り組みを紹介

IKUSA.jp編集部
世界共通の目標である「SDGs」の17の目標とは?個人でも今すぐできる取り組みを紹介

SDGsは、2015年の国連サミットにおいて、世界共通の目標として採択されました。環境問題から教育問題、差別、人権、経済などの計17の目標から成り、そのどれもが私たちが地球上で生活していく上では避けては通れない問題であり、早急な取り組みや対策が求められています。

この記事では、SDGsの概要と17の目標について解説します。記事の後半には、個人で今すぐできるSDGsへの取り組みも紹介していますので、SDGsに興味のある方や、SDGsへのアクションを起こしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

SDGsとは「Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標」の略称であり、エス・ディー・ジーズと読みます。このSDGsは、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するための目標として掲げられ、2015年9月に開催された国連サミットで採択されました。SDGsは、環境問題から貧困問題などからなる17の目標と、それら目標を達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

SDGsが記された2030アジェンダ

SDGsを理解する上で欠かせないのが「2030アジェンダ」と呼ばれる文書です。2030アジェンダは、正式名称を「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」といい、17の持続可能な開発目標(SDGs)と169ターゲットが記されています。

2030アジェンダは、20159月の国連サミットにて、2016年から2030年までの長期的な開発の指針として採択されました。SDGsは、このアジェンダが言及する「持続可能な開発目標」を指しているのです。

SDGsの前身であるMDGsとの関係

SDGsの前身的な存在としてMDGsと呼ばれる目標があります。MDGsは「Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標」の略称であり、2000年に開催された国連サミットにて採択された「2000年から2015年の間で世界が達成するべき目標」のことです。このMDGs 2015年に達成期限を迎えたことを受け、MDGsに代わる新たな世界の開発目標としてSDGsが採択されました。

MDGsでは下記の8つのゴールを掲げていました。

  • ゴール1:極度の貧困と飢餓の撲滅
  • ゴール2:初等教育の完全普及の達成
  • ゴール3:ジェンダー平等推進と女性の地位向上
  • ゴール4:乳幼児死亡率の削減
  • ゴール5:妊産婦の健康の改善
  • ゴール6HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
  • ゴール7:環境の持続可能性確保
  • ゴール8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

しかしこれらの目標は、おもに先進国による途上国への支援を中心とする内容のため、途上国からは反発もありました。そのため2015年に策定されたSDGsでは、先進国か途上国かを問わずに「誰ひとり取り残さない」ことを目指し、世界中が一丸となって達成すべき目標として再構成されています。

日本におけるSDGsの取り組み

ここではSDGs推進本部の設立やジャパンSDGsアワード、SDGs未来都市選定など日本におけるSDGsの取り組みを解説します。

SDGs推進本部の設立

日本におけるSDGsへの取り組みとしてまず挙げられるのが、SDGs推進本部の設立です。国連サミットにてSDGsが採択された後の2016520日に、当時の総理大臣である安倍総理が本部長となり、すべての国務大臣がメンバーとして第1回「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部会合」が開催されました。これ以降も毎年2回、同じ職務を担うメンバーで開催しています。

SDGs推進本部では、今後の日本が取り組むべきSDGsにおける課題や方向性などを検討する「SDGs実施指針」の策定、「SDGsアクションプラン」の決定など、SDGsに関わるさまざまなことを協議し、決定しています。

SDGsアクションプラン

SDGsアクションプランは、SDGs 17の目標の中で、とくに日本が解決すべき優先課題に対しての施策です。SDGs推進本部によって策定された「SDGs実施指針」には、下記の8つの優先課題が掲載されています。これらの優先課題を解決するための施策がSDGsアクションプランです。

  • People 人間

1.あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現

2.健康・長寿の達成

  • Prosperity 繁栄

3.成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション

4.持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備

  • Planet 地球

5.省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会

6.生物多様性、森林、海洋等の環境の保全

  • Peace 平和

7.平和と安全・安心社会の実現

  • Partnership パートナーシップ

8.SDGs 実施推進の体制と手段

これら8つの優先課題に加え、最新版である「SDGsアクションプラン2021」には、新たに4つの重点事項が追加されました。

  • 感染症対策と次なる危機への備え
  • よりより復興に向けたビジネスとイノベーションを通じた成長戦略
  • SDGsを原動力とした地方創生、経済と環境の好循環の創出
  • 一人ひとりの可能性の発揮と絆の強化を通じた行動の加速

SDGsアクションプラン2021」では、昨今の新型コロナウイルスの影響を考慮した「感染症対策と次なる危機への備え」のような内容から、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進をはじめとした「ビジネスとイノベーションを通じた成長戦略」などの取り組みにおける強化が組み込まれています。

ジャパンSDGsアワードの開催

20176月に開催されたSDGs推進本部会合では、SDGsの達成に向けた優れた取り組みを行なっている企業や団体を表彰する「ジャパンSDGsアワード」の開催が決定されました。ジャパンSDGsアワードには以下の4つの表彰部門があり、NGONPO、有識者、民間セクター、国際機関などのさまざまな関係者から成る選考委員会の意見を踏まえ、SDGsへの取り組みが総合的に評価されます。

  • SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞:最も優れた案件に与えられる
  • SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞:顕著な功績があったと認められる案件に与えられる
  • SDGs推進副本部長(外務大臣)賞:顕著な功績があったと認められる案件に与えられる
  • SDGsパートナーシップ賞(特別賞):特筆すべき功績があったと認められる企業・団体に与えられる

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞は毎年1案件のみの受賞となりますが、その他の賞については毎年複数の案件や企業、団体が表彰されています。2017年開催の第一回ジャパンSDGsアワード以降、毎年1回開催され、企業の規模や地方自治体問わず、SDGs達成に向けた優れた取り組みを行うさまざまな企業や団体が表彰され、SDGsの推進に貢献しています。

なお、ジャパンSDGsアワードを受賞した企業や団体に、賞金や賞品などが与えられることはありません。ただ、SDGsアワード受賞の結果、メディア露出の機会が増えたり、SDGsへの積極的な取り組みを広められたりといった効果が期待できます。自社ブランディングへと繋げられることが、多くの企業や団体が受賞を目指す背景の一つです。

SDGs未来都市の選定

SDGs達成への取り組みは、自治体でも積極的に行われています。国は、自治体によるSDGsの達成に向けた取組を公募し、優れた取り組みを提案した都市を「SDGs未来都市」として選定することで、各自治体のSDGs推進をサポートしています。

また、SDGs未来都市に選定された中でも、とくに先導的な取り組みを行う都市は「自治体SDGsモデル事業」に選定し、全国に広く啓蒙します。こうして国は、SDGsへの取り組みにおける成功事例の普及と、他の自治体へのSDGsの取り組みの拡大を目指しているのです。

SDGsの17の目標

ここからはSDGs17の目標を詳しく紹介します。なお、169のターゲットはボリュームが非常に大きいため本記事では割愛します。ターゲットの具体的内容を確認したい方は、農林水産省:SDGsの目標とターゲットを参照してください。

目標1:貧困をなくそう

2030年までに極度の貧困にある人をなくすこと、貧困ラインを下回っている人の割合を半減させることなどを目標としています。ここでいう「貧困」とは、収入や資産の少なさ以外にも、飢餓や栄養不良、さらには教育、基本的サービスへのアクセス不足、差別などを含む概念です。

目標2:飢餓をゼロ

2030年までに、すべての人々の飢餓と栄養不良に終止符を打ち、一年中安全で栄養のある食料を十分に得られる状態を目指しています。食料の生産性を向上させて生産量を増やす、自然界の生態系を維持する、極端な気候変動に対応できるなどの持続可能な食料生産システムを確保し、強靭な農業を実現することが目的です。

目標3:すべての人に健康と福祉を

母子保健の増進、感染症の根絶、非感染性疾患や薬物、アルコール依存などの防止強化を促進するための目標です。国家による健康促進の戦略や計画により、すべての人々が保健サービスを利用できるような環境を目指します。また、有害化学物質や大気・水質・土壌汚染による健康被害の防止、たばこの規制、道路交通事故による死傷者を半減など、さまざまな場面での健康保健を促進します。

目標4:質の高い教育をみんなに

2030年までに、すべての子どもが平等に質の高い教育を受けられるようにすること、手の届く範囲で質の高い技術教育や職業教育、大学などの高等教育にアクセスできることを目指すための目標です。技術・職業スキルの習得を目指し、働きがいのある人間らしい仕事に就ける成人の割合を大幅に増加させる目的もあります。開発途上国をはじめとした教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員数の増加も含まれます。

目標5:ジェンダー平等を実現しよう

あらゆる場所における、すべての女性・女児に対する差別の撤廃や、公共・私的空間での性暴力の排除をし、男女平等の社会実現を目指すための目標です。女性の社会参画や、平等なリーダーシップの機会を確保し、ジェンダー平等の促進を行います。

目標6:安全な水とトイレを世界中に

すべての人が、安全で安価な飲料水や、下水施設・衛生施設(トイレ)へのアクセスを達成し、安全な水とトイレを提供できる社会を目指すための目標です。また、汚染の減少や投棄の廃絶、有害物質の放出の最小化へ取り組み、世界中の水質改善を行います。国境を越えて協力をし、あらゆるレベルでの水資源管理を実施と、山地や森林をはじめとした水に関連する生態系の保護・回復を行います。

目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

安価で信頼できる現代的エネルギーサービスへのアクセスの確保を目指すための目標です。世界の再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させ、世界全体のエネルギー効率の改善率倍増に取り組みます。また、再生可能エネルギーや環境負荷の低いクリーンエネルギーへの研究、技術開発へ向け、エネルギー関連のインフラ整備とクリーンエネルギー技術への投資を促進します。

目標8:働きがいも経済成長も

各国一人当たりの経済成長率を持続させ、技術力の向上やイノベーションを通じた高度な経済生産性の達成を目指すための目標です。2030年までに世界の消費と生産における資源効率を改善させ、経済の成長と環境悪化の分断を図ります。加えて、若者や障害者を含むすべての人々の雇用と、同一労働同一賃金の達成をし、就労や就学、職業訓練を行っていない若者の割合を大幅に減らします。

目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

質が高く持続可能で強靱なインフラを開発し、すべての人々へ、安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と福祉支援を行うための目標です。持続可能な産業化を促進することで、2030年までに各国の状況に応じた雇用と、GDPに占める産業セクターの割合の大幅増加を目指します。

目標10:人や国の不平等をなくそう

2030年までに、各国の所得下位40%の所得成長率を、国内平均を上回る数値へと達成し、それを持続させるための目標です。年齢や性別、障害、経済的地位、その他の状況に関係なく、すべての人々へ社会的、経済的、政治的な包含の促進を目指します。また、差別的な法律や政策を撤廃し、適切な関連法規、政策の促進を通じて機会均等を確保することで、成果の不平等を是正します。

目標11:住み続けられるまちづくりを

2030年までに、すべての人々へ適切、安全、安価な住宅と基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善するための目標です。また、社会的に脆弱な立場にある人々や女性、子ども、障害者、高齢者のニーズに配慮し、持続可能な輸送システムなどへのアクセスの提供を目的としています。加えて、世界の文化遺産や自然遺産の保護・保全の努力を強化します。

目標12:つくる責任 つかう責任

2030年までに天然資源の持続可能な管理と効率的な利用の達成を目指します。世界一人当たりの食料の廃棄を半減させ、生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させるための目標です。また、廃棄物の発生防止、削減、再生利用、再利用を行い、廃棄物の発生を大幅に削減させます。

目標13:気候変動に具体的な対策を

すべての国々において、気候関連の災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)と適応能力の強化を目指すための目標です。気候変動への対策を国ごとの政策や戦略に盛り込むこと、気候変動の緩和やそれらに関する教育を実施することなども含まれています。

目標14:海の豊かさを守ろう

2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む海洋汚染を防止して大幅に削減するための目標です。健全で生産的な海洋を実現するため、海洋生態系の回復のための取り組みも含まれます。また2030年までに、漁業、水産養殖の持続可能な管理などを通じて、海洋資源の持続的な利用による経済的便益の増大を目指します。 

目標15:陸の豊かさも守ろう

2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進するための目標です。森林減少の阻止、劣化した森林の回復、世界全体での新規植林と再植林の増大を目指します。2030年までに、持続可能な開発に必要な山地生態系能力の強化のため、生物多様性を含む山地生態系の保全を行うとともに、絶滅危惧種を保護するための対策を講じます。

目標16:平和と公正をすべての人に

あらゆる場所での暴力や、暴力に関連する死亡率を大幅に減少させるための目標です。子どもに対する虐待や搾取、暴力を撲滅し、国際的なレベルでの法の支配を促進することで、すべての人々に司法への平等なアクセスの提供を目指します。とくに開発途上国においては、暴力の防止とテロリズム、犯罪の撲滅に関する能力構築を目指し、国際協力などを通じて関連国家機関の強化を行います。

目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

目標17では、すべての目標を達成させるための資金や貿易、国際体制などの取り組みについて記載されています。SDGsの達成を目指すには、政府や民間セクター、市民社会それぞれのパートナーシップが必要不可欠となり、世界一丸となって取り組みを行わなければなりません。

個人で今すぐできるSDGsの取り組み

ここまででSDGsへの理解を深められた方の中には「SDGsの達成につながる取り組みをしてみたい」と感じた方もいらっしゃると思います。そこで次は、個人で今すぐできるSDGsの達成に向けた取り組みを紹介します。

環境問題に配慮した商品の購入

海洋汚染や気候変動、生態系の保護などの環境問題は、SDGsの目標にも多く組み込まれている項目です。そのため、環境に配慮した商品(サステナビリティな商品)を選んで購入することは、環境問題の進行防止に貢献できるといえます。

最近では、製造工程における二酸化炭素排出量を従来品よりも抑えたスニーカーや、紙の代わりに石灰石の成分を使用した名刺など、環境問題に配慮したサステナビリティな商品が多く開発されています。身の回りのすべての日用品をサステナビリティなものにすることはたいへんですので、生活に負担をかけない範囲で少しずつ変更していくのがおすすめです。 

プラスティック製品の使用を避ける

プラスティックは自然に分解されることが困難であるため、プラスティック製品が海に投棄されると、海洋汚染やマイクロプラスティックなどの海洋ゴミ問題を引き起こします。

現在は、プラスティックに代わる製品(紙ストローや、自然分解できるゴミ袋など)が多く開発されています。それらの製品を使用することで、プラスティックゴミの排出量を減らすことにつながります。日常で使用するプラスティック製品の中から、他の製品に代替えできるものから始めてみるといいでしょう。

SDGsの取り組みをSNSで発信する

2015年の国連サミットでSDGsが採択されてから、およそ5年が経ちました。しかし、中には「SDGs」という言葉を聞いたことのない方もまだまだ多くいらっしゃいます。今では個人がSNSを使って自由に発信できる世の中になりました。環境に配慮した製品の購入など、SDGsの取り組みに向けた活動を発信してみるのもいいでしょう。SDGsについて深く知らない方にSDGsに関わる情報を届けることができるでしょう。

イベントに参加してSDGsへの理解を深める

SDGsに対する取り組み方は千差万別です。SDGsに取り組みたいけれど理解が難しいと感じる方は、SDGs関連のワークショップやゲームイベントに参加して、SDGsについての理解を深めてみるのもおすすめです。

多くのイベントでは、SDGsに詳しい専門のファシリテーターからSDGsのレクチャーが受けられます。また、インターネットやSNSの情報だけではなく、イベントに参加した他の参加者の考えや意見を知ることは、新しい活動やアイディアの創造へとつながるでしょう。

SDGsへの取り組みは、個人だけでなく企業や自治体にも広がっています。詳しくは次の記事を参照してください。

企業がSDGsに取り組むメリットと事例をご紹介

自治体SDGsとは?取り組むメリットや事例をご紹介

まとめ

私たちが今後も地球上で生活を送るためには、SDGs目標の達成が必要不可欠です。世界中の人々が今後の地球の未来について危機感を覚え、取り組むべき問題に対してアクションを起こしています。今回紹介した個人でできるSDGsへの取り組みを参考に、あなた自身の身の回りのことからSDGsへの達成につながるようなアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。

 

2021年には年間600件を超えるオンラインイベント・オンライン研修を実施させていただきました。企業や自治体、商業施設、学校などのイベント・研修実施に関するサービス資料は以下よりダウンロードしてください。

資料ダウンロードはこちら

この記事を書いた人

IKUSA.jp編集部
IKUSA.jpでは、楽しさを主軸にした体験型のイベントや研修に関する情報をご紹介していきます。オンラインでもリアルでも、参加者全員が楽しめるイベントはIKUSAにお任せください。
RELATED ARTICLES関連する記事
RECOMMENDおすすめ記事
PAGE TOP