posted:2020 07.27
updated: 2022 10.21
企業で行える防災対策とは!?防災サービスを提供している会社もご紹介

防災対策を行っている会社はどのぐらいあるでしょうか?近年、地震や台風、大雨などの災害から全国各地で被害がありました。これらの経験から、ずいぶん防災に対する意識は高まってきたように思います。しかし、労務行政研究所が東日本大震災後に行ったアンケートでは、勤務先の企業・団体で行われている震災対策の現状を不十分だと感じている人が6割もいるという結果が得られました。
いつ起こるか分からない災害に「また今度対策を考えよう」では遅いのです。今回は、防災サービスを提供する会社から、企業で取り組める防災対策まで、今から始められる防災対策をご紹介します。
参考資料:~3.11 大震災以降の職場と個人の実情に関するアンケート~https://www.rosei.or.jp/data/research/201202/120215.pdf
防災サービスを提供している会社
防災サービスを提供している会社は数えきれないほど存在します。会社が提供しているサービスもさまざまなので、自分にとって、自社にとって必要なサービスを選ぶようにしましょう。
能美防災株式会社
『能美防災株式会社』は、主に火災のサービスを提供している会社です。
能美防災株式会社は大正13年の創業以来、常に火災の「もしも」を想定して、「自動火災報知設備」や「消火設備」等の防災システムをオフィスビルやトンネル、文化財、船舶、住宅などに提供してきました。
主な防災設備としては、「防火・防排煙設備」「消火設備」「ガスもれ警報設備」「各種防災機器」など、他にもたくさんの防災サービスがあります。
株式会社IKUSA
『株式会社IKUSA』は、防災会社ではなく、WEBコンサルティングやイベント企画を行う会社です。
2019年に、「あそびの中で、防災を広めたい」という思いから、「あそび防災プロジェクト」を立ち上げました。「防災に興味がある人」ではなく、「防災に興味がない人」へ防災を届けたい、防災を「やらないと」から「やってみたい」と思えるような防災コンテンツを数々生み出してきました。サービスの内容としては、子ども向けの防災コンテンツ「防災ヒーロー入団試験」や大人も楽しめる「防災謎解き」などがあります。どのコンテンツもただ楽しいだけではなく、しっかり防災の知識が学べるコンテンツとなっています。
また、その他にも、防災の日や過去の災害体験をつなぐ企画や、地産地方にあった防災など、多種多様な防災対策のニーズに応えることができます。
白山工業株式会社
白山工業株式会社は、「面白いもの、つくろう」「世界中に他にないものをつくろう」「誰もやったことのない挑戦をしよう」という熱い思いの元、さまざまなサービスを提供しています。同社は防災関係だけでなく、その他にも高精度計測とIP技術を利用した計測やネットワーク、解析システムの開発や販売等をおこなっています。
防災関連のサービスとしては、大きな地震の揺れを到達前に検知する、計測地震防災システムの地震計センサ『SU501』があります。他には、建物の振動計測や解析ができる、微小振動計測にも対応した高性能な地震計センサや、高い精度で同期した地震観測を行うことができる有線LAN地震計『LU301』等が提供されています。
シスメット株式会社
『シスメット株式会社』は、気象の総合コンサルタントとして、経験豊かな技術者が最新のテクノロジーを駆使し、精度の高い情報や最新の情報システムを提供しています。
気象海象予測、システム開発、気象海象観測・調査解析など、あらゆる企業のニーズにお応えするため、研究開発と品質向上に努めています。
国土交通省NETIS登録商品である気象・海象情報 沿岸域情報提供システム『羅針盤(らしんばん)』を使ったサービスが数多く提供されています。
『羅針盤』は、日本沿岸海域全てで起こりうる波浪を1キロメッシュ毎にピンポイント予測することができ、最新の情報を全員で共有することができます。
他には、「羅針盤」機能を使った小型波高観測装置デジクラゲで波高の実測値が分かるサービスもあり、ワンランク上の安全対策ができる防災対策サービス会社です。
企業で取り組める防災対策
外部の防災サービス以外に、自分たちでできる防災対策の取り組みもたくさんあります。今回はその中のいくつかをご紹介します。
社内の点検
オフィスの大きな棚や機材は固定されていますか?固定されていないものは、災が起こった際に上から落ちてきたり床に倒れたりするおそれがあります。怪我をしたり逃げ道を塞がれたりするリスクを防ぐために、重いものや背の高いものはしっかり固定しておきましょう。
また、避難経路を物で塞がれているなんてことはないでしょうか?避難経路や避難口に物を置いてしまうと、いざという時に避難できません。常日頃から避難経路は確保しておきましょう。消火器やAEDの場所等、緊急時に必要な物の場所は社員全員が把握できているように共有しておくのがいいですよ。
定期的な避難訓練
学生の頃は避難訓練をしていたと思いますが、会社ではどうでしょうか?避難訓練は災害時の疑似体験ができるので防災対策には効果的です。月に1度や、2~3か月に1度など、定期的に取り組みましょう。月ごとに地震や火災、津波などあらゆる災害の想定を変えるのもおすすめです。また、社員の役割を決めておき、消防署に通報する練習もいざという時には必要になるので、避難訓練の時に行うようにしましょう。
防災の知識を高める
防災に関する知識はさまざまな情報元から学ぶことができます。社員みんなで防災知識を学ぶのであれば、講義や研修の企画がおすすめです。しかし、遊びながら防災知識が学べるという一風変わったコンテンツがあるので、ご紹介します。
防災運動会
『防災運動会』は運動会に防災を取り入れた新しい運動会です。参加者はアクティビティを通じて、体を動かすことはもちろん、基礎的な防災知識や災害時の知恵を学ぶことができます。楽しいだけでなく、役に立つ、防災を学べる運動会です。
防災運動会では災害を5つのフェーズに分割、「事前/災害発生/発災直後/避難生活/生活再建」とそれぞれのフェーズに応じた競技を体験することができます。
「防災借り物競争」や「防災障害物リレー」など運動会の要素はしっかり残しながらも防災知識を深めることができるのです。
災害は地域や周囲の環境、家族や隣人との関係によっても対策が変わってきます。防災運動会は、地震の頻度が高い地域か、台風が多い地域か、家族での被災を想定するか、会社にいるときの被災かなどによって競技をカスタマイズし、オリジナルで作ることもできます。
防災知識を得ながら本気で楽しめる運動会『防災運動会』の詳細はこちら
おうち防災運動会
研修や講義に参加したいけど、家庭がある方はなかなか参加しにくかったり、開催地が遠いと参加が厳しい方もいるでしょう。
そんな方向けに、お家にいながら防災知識が楽しく学べるコンテンツがあります。それが『おうち防災運動会』です。
『おうち防災運動会』はオンラインを通して行われます。
家にある非常食を持ち寄る『おうち探検!非常食捜索トライアル』や避難所で共助を促すための『全員参加!?避難所ジェスチャーゲーム』などのいろんな場面の防災知識が学べる競技が用意されています。
おうち防災運動会のお問い合わせはこちらおうち防災運動会の資料ダウンロードはこちら
防災グッズの準備
防災グッズの用意はできていますか?防災グッズはあるけど、何が入っているのか分からない、どうやって使用するのか分からないということでは、実際に災害が起きたときに活用できません。いざというときに使えないようでは、防災グッズの意味がありません。防災グッズの中身や使用方法を事前にしっかり把握しておきましょう。防災グッズで用意しておくといいものをご紹介します。
- リュックサック
- 保存水
- 非常食・保存食(火を使わないもの、道具が必要ないものがおすすめです)
- 懐中電灯
- ラジオ
- 乾電池
- 携帯
- モバイルバッテリー
- ホイッスル
- アルミブランケット
- 救急セット
- 薬
- マスク
- 簡易トイレ
- ウェットティッシュ
- レインコート
- 現金
- 身分証明書
- タオル
また、食品は賞味期限があるので、定期的に確認するようにしましょう。
他にも個人で大切にしているものは忘れずに持って行くように事前に準備しておくといいですが、荷物が多すぎて避難する時に、逃げることが困難等、避難の妨げにはならないようにだけ注意しましょう。
ハザードマップや避難場所の確認
ハザードマップという言葉を一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか?
自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものです。被害予測地図とも呼ばれていて、予測される災害の発生地点から各地域の被害の拡大範囲や被害程度が図面に記されています。
また、避難経路だけではなく、避難場所などの情報が記載されているので、事前に避難経路や避難場所を確認しておくといいでしょう。
しかし、このハザードマップには少し懸念点があります。それはあくまで「予測地図」だということです。「ここは避難区域場所じゃないから、自分の家は安心」とか「この道を通れば安全に逃げられる」などと自分にとって都合のいい視覚的な安心材料になってしまうことがあります。
ハザードマップは「あくまで予測である」という認識が大切です。ハザードマップも貴重な情報なのでしっかりと確認しておくことは必要です。
災害が起こった際には様々な情報が飛び交います。そんな情報の中から正しい情報を自分で見極め、自分の身を守る行動をとりましょう。
まとめ
防災対策に取り組む中には、自分でできることや外部に頼まなければいけないものがあります。会社の立地条件なども考慮した対策を整えておきましょう。今回紹介した防災会社のサービスをうまく有効活用されてはいかがでしょうか?